2021年7月11日日曜日

電気器具ファミリ(2)~極数

 コネクタの設定

形状が作成できたら次はコネクタを設定します。ファミリはコネクタを介して回路を経由して盤に接続されます。まずは電気コネクタをファミリに配置します。

コネクタの位置は「参照面」または「フォームの面」の中央に配置することができます。

  1. 3Dビューを表示し、「面」のフォームを選択。
  2. ビューコントロールバーから「要素を非表示」を選択して非表示にする。
    基準面のフォームを非表示にする

  3. コンセントの裏側を表示する。
  4. 作成タブ>コネクタパネル>電気コネクタ
  5. 配置パネル>面を選択し、コンセントの任意の面をクリックしてコネクタを配置する。
    コネクタを配置

電気コネクタのシステムタイプ

作成した電気コネクタを選択し、プロパティウィンドウを確認してください。コネクタのプロパティはシステムタイプによって、内容が変化します。

システムタイプの種類

電気コネクタには次のシステムタイプがあります。
------電力------
電力 - 平衡
電力 - 不平衡
電力 - 平衡を選択した場合のプロパティ

------弱電------
データ
電話
警備
火災報知
ナースコール
監視制御
通信
弱電のシステムタイプを選択した場合

電力系のシステムタイプを選択すると、極数、電圧など電力に関する情報を設定することができますが、弱電系のシステムタイプを選択した場合、システムタイプ以外に設定する項目はありません。
コンセントは電力を消費するので、「電力 - 平衡」または「電力 - 不平衡」を選択します。では「電力 - 平衡」と「電力 - 不平衡」は何が異なるのでしょうか?そのためにはまず極数について理解しておく必要があります。

極数とは

極数とは、このファミリが配電システムから引き出す電圧線の数、つまり電極数を示しています。極数はファミリが必要とする電圧と接続先の配電システムによって決まります。

単相2線式 100Vに接続する場合(100V=極数1)

単相2線式100Vの場合、電圧線を1本取り出せば100Vの電力を得ることができます。したがって極数は1となります。
単相二線式 100Vから100Vを取り出す


単相2線式 200Vに接続する場合(200V=極数1)

単相二線式200Vから200Vを取り出す場合は、引き出す電圧線は1本ですので極数は1です。
単相二線式 200V から200Vを取り出す

単相3線式 100/200Vに接続する場合(100V=極数1、200V=極数2)

次の図では単相三線100/200Vの配電システムに、コンセントを接続し100Vと200Vを取り出してます。
単相三線式から200Vと100Vを取り出す
200Vの電圧と取り出すためには、2本の電圧線に接続する必要があるので、極数は2です。また100Vの電圧と取り出すには、1本の電圧線に接続するので、極数は1です。

三相3線式 200Vに接続する場合(200V=極数2)

三相三線200Vの場合は、3本すべてが電圧線で、どの2つの組み合わせも200Vですので、これも200Vの場合は極数は2です。
三相三線から200Vを取り出す場合

三相4線式 240/415Vに接続する場合(200V=極数1)

三相四線240V/415Vの配電方式から、200Vを取り出す場合は、引き出す電圧線は1本だけでよいので極数は1となります。極数は1、2、3が設定可能です。この配電方式の場合、400Vを取り出す場合、極数が3となります。
三相4線から200Vと400Vを取り出す

このように同じ200Vの電圧でも、接続する配電方式(Revitでは配電システム)により、極数は異なります。一方100Vの場合はいずれの配電方式でも極数は1となります。

次回は、平衡と不平衡の違いについてです。