2023年6月10日土曜日

地形ソリッド演習(2)

道路

前回に引き続き、同じファイルを使用して計画地盤を形成していきます。まずは道路を追加します。

道路の整地

道路作成は、地形ソリッドに形状編集の「分割線を追加」を使えば簡単です。

  1. 平面図>設計GLを表示
  2. フェーズフィルタを完全表示、フェーズを「新しい建設」に設定
  3. まず詳細線分を使って、大体の形状をスケッチします。道路幅を4mとして次のようにスケッチします。
    道路をスケッチ

  4. 地形ソリッドを選択し、形状編集パネル>分割線を追加
  5. 次のように道路の両端に分割線を作成

  6. マウスカーソルの位置には、カーソル下の地形ソリッドの高さが表示されています。だいたい道路の中央あたりにマウスを移動すると、左は約1000、右は約4000となります。

  7. 形状編集>サブ要素を修正 をクリックし、分割線の上下の両端をクリックして、それぞれ1000,4000とします。

  8. 分割線内の点を削除します。

  9. 形状編集パネル>分割線を追加で傾斜した道路の両側の線を作成します。この時分割線の両端を垂直の分割線上に配置します。

  10. 分割線内の点を削除します。

  11. 3Dビュー>計画地盤で状況を確認します。

  12. 地盤を選択して、切土盛土のプロパティを確認

道路の作成

道路を別の地形として作成します。
  1. 平面図>設計GLを表示
  2. マス&外構タブ>外交作成パネル>地形ソリッド
  3. タイプセレクタから「アスファルト仕上げ - 200 mm_150 路盤」を選択
  4. 基準レベルを「設計GL」、基準レベルオフセットを「1000」としてスケッチします。

  5. モード>✔をクリックし、編集を終了します。そうすると地形が重なっているというエラーが表示されます。
  6. 3Dビュー>計画地盤
  7. 修正タブ>ジオメトリパネル>切り取りを選択し、計画地盤→道路の順番でクリックします。計画地盤が切り取られたことを確認してください。

  8. 作成した道路を選択し、名前を「道路1」とする。
  9. 同様に4000の位置の道路も作成します。

  10. 道路の名前を「道路2」とする。
  11. 平面図>設計GLを表示
  12. 設計GL+1000で、残りの傾斜した道路をスケッチ

  13. モード>✔をクリックし、編集を終了します。エラーが表示されますが、気にせず形状編集パネルのサブ要素を編集をクリック
  14. 右の2つのコーナーの高さを4000とする。

  15. 修正をクリック
  16. 他の道路と同様に、切り取りを使って計画地盤から道路を切り取る
  17. 3Dビュー>計画地盤で形状を確認します。

  18. 道路の名前を「道路3」とする。
  19. 切土盛土のパラメータの値が変化していることを確認します。

計画敷地の整地

計画敷地を整地します。高さを上の道路に合わせて4000とします。
  1. 平面図>設計GLを表示
  2. 詳細線分で計画敷地の形状をスケッチします。

  3. 計画地盤を選択し、形状編集パネル>分割線を追加 で作成したスケッチライン通りに分割線を作成
  4. 分割線の端部に4000と設定し、敷地内の点を削除


  5. 3Dビュー>計画地盤で形状を確認します。

地盤面のときはサーフェスで、点と点のつながりをコントロールできませんでした。地形ソリッドの場合は、分割線を使うことで点と点のつながりをコントロールできるようになりました。地形ソリッドを使うときは、分割線をうまく使いましょう。

2023年6月3日土曜日

地形ソリッド演習(1)

地形ソリッドの練習

地形ソリッドを使って次の図のような斜面の計画地を作りながら、地形ソリッドの取り扱い方を習得しましょう。

過去の記事では舗装を利用して、少々無理をして作成していましたが、地形ソリッドおよび2024 で拡張された切り取りの機能を使えばより簡単に実現できます。


演習1~既存地盤と計画地盤の作成

演習1-1~基本の地形ソリッドを作成

既存地盤として緩やかな斜面を作成します。

  1. Revit2024を起動し、「建築テンプレート」で新規プロジェクトを作成する。
  2. 平面図>設計GLのビューを開く
  3. マス&外構タブ>地形ソリッド>スケッチから作成
    1. タイプセレクタで「草原地帯-1200mm」を選択
    2. おおよそ 15m×30mの矩形を描画
    3. モードパネル>✔
  4. 3Dビューで作成した地形ソリッドを表示します。
    1. ビューコントロールバーで、2024から新たに追加された「テクスチャ」を選択

演習1-2~高さの設定

作成した直後の地形ソリッドは平坦なので、これに0mから3mまでの勾配をつけていきます。今回は内部原点=BMとして考えます。

  1. 平面図>設計GLのビューを開く
  2. 作成した地形ソリッドを選択
  3. 修正|地形ソリッドタブ>形状編集パネル>点を追加
    1. 点を追加パネル>高さ基準を内部原点
    2. 点を追加パネル>高さの値を500
    3. 図のようにエッジからエッジに複数の点を作成する


    4. 点を追加パネル>高さの値を1000
    5. 図のように点を追加する

    6. これを繰り返して500ずつ高さを上げながら4500まで追加

  4. 形状編集パネル>サブ要素を修正
    1. 右端のコーナーの点を選択し、表示された0をクリックし、5000と入力

    2. 同様に右下の点も5000に
  5. 3Dビューで作成した地形ソリッドを表示して形状を確認する

演習1-3~整地

作成した地形ソリッドの構築フェーズを既存に修正し、整地コマンドを使用して計画地盤を作成します。

  1. 作成した地形ソリッドを選択し、パラメータ「名前」を既存地盤とします。
  2. 構築フェーズを「既設」に設定。この時点で地盤の表示はグレーになります。

  3. マス&外構タブ>解析パネル>整地
    1. 次のダイアログボックスでは上側を選択します。

    2. 作成した既存地盤の地形ソリッドを選択
    3. 修正をクリック
  4. これにより、次のことが起こります。
    • 選択した既存の地形ソリッドの解体フェーズが「新しい建設」になる
    • 既存地盤と同じ地形ソリッドが作成され、構築フェーズが「新しい建設」「解体フェーズ」が「なし」に設定される。
  5. 現在のビューの名前を「既存地盤」としフェーズフィルタを完全表示、フェーズを既設に設定

  6. このビューを複製し、名前を「計画地盤」、フェーズを「新しい建設」に設定
  7. 表示されている地形ソリッドを選択して、名前を「計画地盤」に変更。切土盛土関連のプロパティが表示されていることを確認する。

これで準備完了です。次回はこの計画地盤に盛土・切土を行って平たんな地面を作成し、手見ましょう。