2014年3月2日日曜日

手すり~手すり子ファミリテンプレートの選び方

水平部材はシステムファミリ

プロジェクトブラウザのファミリノードで、「手すり」を展開してみると、やたらと「手すり」がありどれがどれだか見当がつきません。
やたらと「手すり」がある(@_@;)
この中で手摺のタイプを示しているのは「手すり」です。「手すり」を展開して確かめてみます。
「手すり」に手摺タイプが列記されている
前回紹介した「上部手すり」は「上部手すりのタイプ」です。(なぜこれだけ「の」が入っているのかわかりませんが・・・)
上部手すり
「手すり1」「手すり2」は共通で「手すりタイプ」です。
手すりタイプ
これらの水平部材はそれぞれのファミリノードを右クリックし「複製」することでしか増やすことはできませんから、このインターフェイスを把握しておくことは非常に重要です。では以上紹介したノード以外はなんでしょうか?

垂直部材はロードファミリ

水平部材のタイプ以外は手すり子(垂直部材)と手摺の「終端」と「支持」のロードファミリです。手すり子(垂直部材)はファミリエディタで自由に定義して、プロジェクトにロードすることで使えるようになります。[新規作成]-[ファミリ]を選んでみると、手すり子に関するファミリテンプレートが3種類存在します。
どの手すり子を選ぶべきか?
最近あまり見かけないのですが、「支柱」というのは下の図のような手すり子の親玉みたいな部材のことです。
手すり子と支柱
支柱は英語ではPost、手すり子はBalusterです。確かに日本語には訳しにくいですね。大まかに言って、手摺のテンプレートは

支柱(Post)-----------手すり子 - 支柱(メートル単位).rft
手すり子(Baluster)-----手すり子(メートル単位).rft
パネル(Panel)--------手すり子 - パネル(メートル単位).rft

というように使い分ければよいでしょう。特に手すり子(メートル単位).rftは階段のときなど水平部材が斜行するときに上端と下端が斜めにカットされますのでこれらのテンプレートの違いを把握しておくことは重要です。

前回ご紹介した強化ガラス手摺では、ガラスとガラスをシールする部分を手すり子として作成しました。
シール部分を手すり子ファミリとして作成
ファミリを開いてみると、ガラスと同じ厚さの細い棒がモデリングされていることがわかります。元になったテンプレートは「手すり子(メートル単位).rft」です。
目地のファミリ
これを1750mm間隔で挿入するように指定しています。
主パターンに注目
次はこの垂直部材の配置を指定するダイアログを詳しく見てみましょう。

2014年2月1日土曜日

強化ガラス手摺の作成

強化ガラス手摺の作成

下の図のような強化ガラス手摺を作成してみます。
強化ガラス手摺
この手摺は

  1. 上部手すり
  2. 手すり子
  3. 手すりの構成(非連続)

の三つの要素で構成されています。
手摺の構成

手摺の構造(非連続)

ガラスと基礎部分はそれぞれ矩形のスイープで作成しています。
ガラス部:16x890 基礎部:100x150
このプロファイルを作成し、手摺プロパティの「手すりの構成(非連続)」で高さとマテリアルを指定します。プロファイル作成上の注意事項としては、プロファイルの原点をよく考慮し4ておくことでしょう。たとえば、ガラス部分のプロファイルを次のように「中心下」を原点として作成したとします。
原点は下中心
手すりの構造(非連続)の構成は、下の図のようになります。
高さ、オフセットは原点の位置を指定している
手すりの構造(非連続)とは、プロファイルのスイープです。スイープのパスは手摺のパスと一致しますが、引き伸ばすプロファイルの原点の位置とマテリアルをこのダイアログボックスで指定します。ですから前回も申し上げたようになぜ「(非連続)」どころか、連続しまくっているのです。(英語版では「Rail Structure」となっており、どこにも"非連続"などという用語はありません。素直に"手摺"と訳すべきでしょう。)

この例では強化ガラスのプロファイルは原点を高さ150、オフセット0の位置でスイープするように指示しています。

強化ガラスのようなパネル形状のものはスイープで作成するほうが、パネルの幅を気にする必要がないので手軽です。

上部手摺

Revit2012まではすべての水平材はこの「手すりの構造(非連続)」で定義することになっていましたが、2013からは最上部の手すりと補助手摺二つの合計3種類のハンドレールを定義することができるようになりました。
3種類のハンドレールを定義可能
これらの定義方法は少々複雑です。まずどこで定義するのかもよくわかりません。実はプロジェクトブラウザのファミリのノードで定義するのですが、やたらと「手すり」を連発するのでわけがわかりません。
何が何だか・・・
次回はこのきわめてわかりにくい手すりの定義について説明します。

2014年1月19日日曜日

カーテンウォールと手摺

「カーテンウォール」と「手摺」

下の図はバルコニー手摺を「カーテンウォール」と「手摺」で作成した事例です。
手摺で作成
カーテンウォールで作成
結果としてはほとんど変わりませんが、そのモデリングの手法は大きく異なります。

「手摺」はパネル型は苦手なのか?

手摺は大まかに
  1. パネル型
  2. 竪格子型
  3. ルーバー型(横格子型)
に分かれますが、Revitの手摺は主に2と3のタイプを作成することを得意としています。カーテンウォールのパネルはグリッドに合わせて伸縮しますが、手摺の場合パネルは固定幅なので、あらかじめ割り付けを考慮してパネルを決める必要があるからです。特に端部で生じがちな端数間隔の場合、パネルを適正に配置するのは一工夫必要です。
端部のパネルがはみ出した手摺
しかしながら、「手摺」の場合、トップレールの端部を延長したり、ダブルレールにしたりと、手摺ならではの便利な機能もたくさんあります。
手摺端部を変形し、補助手摺を追加した例

「手摺」でパネル型の手摺を作成することは難しいのでしょうか?いくつかの例を見ながらパネル型の手摺を効率的に作成する方法を考えます。

手摺の基本

「手摺」はパーツの組み合わせです。プロパティダイアログの用語がよくわからないものが多いので絵で説明しましょう。
タイプパラメーターと部材の関係

手摺の主たる部材は次の5つです。

  1. 上部手すり
  2. 手すり1
  3. 手すり2
  4. 手すりの構造(非連続)
  5. 手すり子

いちおう「手すり」といえば横部材、「手すり子」といえば竪部材と訳しているようですが、非常にわかりにくいです。特に注意すべきは4の手摺の構造(非連続)です。

手すりの構造(非連続)??

(非連続)などと余計な訳語がついているのでわかりにくさが倍増しているのですが、これは非連続どころか手摺の存在範囲に連続して存在する「スイープ」です。このボタン押すと次のようなダイアログボックスが表示され、形状(プロファイル)、引き伸ばす位置(高さ・オフセット)を定義することができます。
スイープ用のプロファイルを定義する
上の図の水色の部材はCircular Handarail:25mmの形状がそれぞれの高さで6本スイープされていることがわかります。上の図で水色の横部材が6本あることを確認してください。

手摺を構成する部材のうち、手で握る部分を除く水平部材はこのダイアログで定義します。手摺は一般に水平に一定の形状を引き伸ばす部材が存在します。上の図でいうと水色の部分であり、最初のバルコニー手摺でいえば
水色の部分が「手すりの構造(非連続)」
の水色の部分です。この水平部材をうまく使えばパネルタイプの手摺も作成できるはずです。次回は強化ガラス手摺を作成しながらこの「手すりの構造(非連続)??」を活用する方法を探ります。


2014年1月4日土曜日

カーテンウォール(5)~手摺とカーテンウォール

手摺もカーテンウォールで!?

Revitには手摺という要素が存在しますが、場合によってはカーテンウォールで作成したほうがうまくいく場合もあります。下の図はマンションでよく見かけるタイプのバルコニー手摺ですが、カーテンウォールで作成しています。
カーテンウォールで作成したバルコニー手摺
このグリッドとパネルの関係はどうなっているのでしょうか?

解体してみると・・・

まずグリッドですが、立面で見てみると下の図のようになっています。
グリッドの状況
一部拡大してみます。
手摺と支柱(マリオン)、パネルを考慮しグリッドを作成
一見面倒に見えますが、グリッドは自由に作成できるので、あとからどんどん追加したり削除したりできます。
この手摺ではマリオンは4種類、パネルは3種類使用しています。
パネルはカーテンパネル・壁・空のパネルの3種類
カーテンウォールはパネルに標準壁を含めることができます。この図の水色の部分は厚さ150mmの壁を割り当てています。また、「空のパネル」を使って空白部分を作成しています。
ピンク:空のパネル 薄水色:壁

空のパネルはMetric Libraryにあるのでいろいろな場面で活用を検討してみてください。
空のパネル

手摺とカーテンウォールの使い分け

このようにカーテンウォールで手すりを作成するメリットは

  1. パネルが伸縮する
  2. 面積境界として認識される

という点です。手摺は手摺子を指定したルールに沿って配分することを目的としています。パネルの部分も手摺子として扱うので、固定幅となります。したがって、支柱の間隔に合わせていろいろな幅のパネルを用意する必要があります。
手摺のパネルは伸縮しない
カーテンウォールの場合、グリッドに合わせてパネルが伸縮するので、比較的自由かつ直感的にに割り付けを行うことができます。
カーテンパネルはグリッドに合わせて伸縮する
パネル型の手摺では多くの場合、端部に余白が生じます。手摺のパネルは固定幅なので、この余白をフレキシブルに埋めることができません。一方、カーテンウォールのパネルはグリッドに沿って伸縮するので、この余白を適切なパネルで埋めることができます。

手摺とカーテンウォールの特性をよく理解して使い分けてください。

2013年12月21日土曜日

カーテンウォール(4)~パネルを割り込まないマリオン

バックマリオン

今回参考にさせていただいているメタルポイントのカーテンウォールは三協アルミのメタルポイントグレージングカーテンウォール(http://buildingsash.net/product/curtain/21/217/mpg.html)の固定タイプです。
カタログや参考図をみると、メタルポイントは後ろの直径120mmの支柱に支えられています。この円形のマリオンはカーテンウォールの芯から300mm程オフセットしています。
そこで、円形のマリオンのタイプを複製して、次のような設定にしてみます。
半径とオフセットを設定する。

一見問題なさそうですが、これを縦のグリッドに割り当てると・・・
マリオンの厚さだけパネルとパネルの間に隙間ができる

長方形のマリオンや円形のマリオンでは、オフセットをどのように設定しても、必ずパネルの間に隙間ができます。

パネルを割り込まないマリオン

パネルを「割り込まない」マリオンを作成するにはどうしたらいいでしょうか?答えは前々回説明したようにオリジナルのプロファイルを作成すればいいのです。具体的に見ていきましょう。

Step By Step


  1. [新規作成]-[ファミリ]で「プロファイル - マリオン(メートル単位)」を選択します。
  2. 図のように、水平の参照面と交わらないように円を作成し、名前を付けて保存します。

中心(正面/背面)参照面とプロファイルの線が交わらないようにする。
このプロファイルをプロジェクトにロードし、円形のマリオンタイプを複製し編集します。下の図は円形マリオンのタイププロパティです。
プロファイルを作成したプロファイルに変更する
このマリオンを使えば、下の図のようにカーテンパネルを割り込まない、独立した支柱をマリオンとして作成することができます。
カーテンパネルを割り込まないマリオンの完成
カーテンウォールを使う場合、デザインをよく見て、マリオンとパネル、どちらに何を受け持たせるかを考える必要があります。また、パネルは複数のマテリアルを割り当てることができますが、マリオンは単一のマテリアルしか使えません。うまく使い分ければ、マリオンだけは木質系のカーテンウォールも下の図のように作成可能です。
アルミと木質のコンビネーションも可能
どこまでがパネルで、どこからがマリオンか、考えてみてください。

2013年12月7日土曜日

カーテンウォール(3)~パネル

メタルポイントのパネルを作ってみる~その1

マリオンが自由に作れるようになったところで、今度はパネルを作ってみましょう。パネルは「ストレッチ可能な矩形」と思えばだいたいOKだと思います。そこで今回は四隅をメタルポイントで支えるタイプのパネルを作成してみます。
メタルポイントのカーテンウォール

作り方の方針

マリオンはプロファイル(外形線)のスイープ(引き伸ばし)ですから、メタルポイントには使えません。そこで、メタルポイントはパネルの四隅に作成します。
メタルポイントはパネルの一部として作成
四隅のメタルポイントは実際には上下左右のパネルにより表示されますから、左上か右上の一つだけを作成し、さらに表示非表示がインスタンスで切り換えられるようにしておきます。

Step By Step


  1. [アプリケーションマーク]-[新規作成]-[ファミリ]
  2. 「カーテンウォール パネル(メートル単位).rfa」を選択

ガラスの作成

最初からパネルの範囲を示す参照面が引かれているので、これを利用してガラスを作成します。よほど特殊な事情がない限り、参照面-中心(正面/背面)の前後に均等にガラス厚をとります。

Step By Step


  1. [立面図(立面図 1)]-[外部]を開きます。
  2. [作成]パネル-[フォーム]パネル-[押し出し]
  3. 矩形をスケッチし、上下左右の参照面にロックします。
    上下左右の参照面にスケッチラインをロック
  4. プロパティで押し出し終点を10、押し出し始点を-10、サブカテゴリを「ガラス」とし、合計2mmのガラスパネルとします。
  5. マテリアルを後から変えられるようにしたいので、マテリアルの右端の小さなボタンををクリックします。
    マテリアルにパラメーターを追加
  6. [パラメーターを追加]ボタンをクリックし、名前を「カーテンパネルガラス」としてOKを2回押し、修正|押し出しを作成タブのモードパネルの終了をクリックします。

メタルポイントの作成

上下左右の参照面に回転体を使って作成します。

Step by Step


  1. [立面図(立面図 1)]-[左]を開きます。
  2. [作成]パネル-[フォーム]パネル-[回転]をクリック。
  3. [作業面]パネル-[セット]をクリックし、作業面を「参照面:左」としOK
    回転体のプロファイルをスケッチする面を指定する
  4. 外形ラインを作成し、軸線を参照面にロックします。
    回転体のプロファイルと軸線を作成
  5. ガラスと同様にマテリアルにパラメーター「メタルポイント」を作成して終了します。
    完成したメタルポイント

表示・非表示のコントロールを追加

表示・非表示をインスタンスでコントロールできるようにします。こうすれば端部のパネルにおいて不必要なメタルポイントを非表示にすることができます。

Step By Step

  1. 作成したメタルポイントを選択
  2. プロパティのグラフィックスの表示のボタンをクリックします。
    表示にパラメータを追加する
  3. [パラメーターを追加」ボタンをクリック
  4. 名前を「メタルポイントの表示」、「パラメーターグループ」をグラフィックス、「インスタンス」を選択しOK。これで個々のパネルでメタルポイントの表示、非表示を切り替えらえるようになります。
以上でパネルが完成しました。
次回はマリオンを作成します。

2013年11月23日土曜日

カーテンウォール(2)~マリオンの作成

マリオンの形状

カーテンウォールのマリオン(枠)は、外形線(プロファイル)をグリッドラインに沿ってスイープしたものです。下の図は三協アルミのARMSのシリーズ(http://www.arm-s.net/)の方立です。このプロファイルを作成する方法を見ていきましょう。

Step By Step


  1. [アプリケーションマーク(右上のR)]-[新規作成]-[ファミリ]
  2. プロファイル - マリオン(メートル単位).rfaを選択し開く

このテンプレートを使用すると下の図のようになっています。
ここで注意することは、

  • 水平の参照面-中心(正面/背面)参照面をガラス芯として作図する。
  • 下が外、上が内側として作図する。

の2点です。
特に重要なのが水平の参照面で、右上の注釈にあるように、この参照面と作成する参照面が交差する点までカーテンパネルが伸びてきます。この方立では下の図の水色の部分がガラスですので、この中心を水平の参照面に合わせて、プロファイル(黒色の線)を作成します。
ガラス(水色)中心を水平の参照面に合わせる
このプロファイルに名前をつけて保存します。

マリオンの作成

次にこのプロファイルを使ったマリオンを作成します。

Step By Step


  1. 目的のプロジェクトを開く、または新規に作成します。
  2. [挿入]タブ-[ライブラリからロード]-[ファミリをロード]で作成したプロファイルをロードします。
  3. プロジェクトブラウザで[ファミリ]-[カーテンマリオン]-[長方形のマリオン]を展開し、いずれかのタイプを右クリックし[複製]をクリックします。
  4. 長方形のマリオンのタイプを複製
  5. 適切な名前をつけ、ダブルクリックしてタイププロパティを開きます。
  6. [建設]セクションのプロファイルに作成したプロファイルをセットします。
プロファイルを変更する。
これでマリオンの作成は終了です。下の図はこのマリオンを使って作成したカーテンウォールです。
プロファイルを使って作成したカーテンマリオン

マリオンとガラスのつながり方に着目してください。ガラスパネルが目的の位置で納まっていることがわかります。
皆さんも、水平の参照面とプロファイルの交差位置に注意して色々なマリオンを作成してみてください。