【第2回】Revit標準テンプレートで十分
「Revitで綺麗な図面を描くには、テンプレートをガッツリ作り込まないとダメだ」と思っていませんか?実は、Revitに標準添付されている「建築テンプレート」のままでも、素直に機能を使いこなせば十分に美しく、見やすい図面が作成できます。データをダウンロードしてチェックしてみてください。
データのダウンロードはこちらから(ver2026・前回から少し修正しています)
標準機能を素直に使うコツ
- 基本の見た目調整
- 文字スタイル、オブジェクトスタイル、線種をちょっと整えるだけで、図面の品格は劇的に上がります。
- 「ビューフィルタ依存」からの脱却
- 図面作成で最も迷宮化しやすいのが、ビューフィルタの乱用です。「この要素、なぜこのビューで消えているの?」という原因不明のストレスは、ほとんどの場合過剰なフィルタ設定が原因です。
特殊なルールで要素を隠すのをやめ、Revitの標準的な表示制御(表示/グラフィックスやフェーズなど)に素直に従うことで、「誰もが仕組みを理解できる安心なモデル」へと生まれ変わります。
基本の見た目調整
文字タイプは文字サイズとフォント選びが重要です。まずA1出力前提として文字のサイズは2.5mmと2.0mmに、フォントは歴史と伝統のMS UI GOTHICを使用しています。少々古臭いのですが、Forgeも標準で対応しているMS UI GOTHICは超無難な選択です。
建築テンプレートの線種パターンは見分けがつきやすいのでそのまま採用していますが、少し引き締めた線種(1TS01~3HA04)を導入しています。
オブジェクトスタイルはで修正したのは、床・壁・天井・屋根の切断の太さです。線の太さは1,2,3を使うこととして、基本的には投影は1、ホスト要素の断面は3としています。
ビューフィルタ依存からの脱却
ビューの表現に「上書きの優先度」で述べたように、いろいろな段階があります。特にビューフィルタはRevitらしい機能なのですが、かえってわかりにくさを助長している面も否めません。
ビューフィルタは「サンプル意匠」から大幅に削減しています。原則として線の表現はオブジェクトスタイルで、カテゴリの表示非表示は表示グラフィックスで制御することとし、だれでも理解しやすいビューを作ることを心がけています。
| 平面図のビューフィルタは1つだけ |
各図面について
内部仕上表
| 集計キーを使った内部仕上表 |
- 部署
- 仕上 床
- 仕上 幅木
- 仕上 壁
- 仕上 天井
外部仕上表
| 外部仕上表 |
- マーク(タイプ)
- コメント(タイプ)
- 説明
平面図・立面図・断面図
| 平面図 |
| 立面図 |
| 断面図 |
- 床壁天井のタイプ
- タイプはまだ計画段階なので、原則として外壁200mm、内壁100mmのできるだけ簡素なタイプ分けにしています。
- 二重壁などの詳細化は次の段階とし、まずは変更のしやすさ、作業性の良さを重視しています。
- 壁・床の表現
- 詳細レベルは「簡略」で尺度は「1:100」です。「サンプル意匠」のような床壁天井の黒塗り潰しはせず、それぞれのタイプの「簡略ハッチカラー」「簡略ハッチパターン」を使って、RC、押出成形版、区画壁の見分けがつくようにしています。
- 図中の注釈
- マルチカテゴリタグで、タイプパラメータ「説明」や「コメント(タイプ)」を表示しています。これにより各ビューで一貫した情報表示が可能になります。
- 天井表現
- 天井段差や庇のラインはラインワークで表示しています。手法については「天井のラインを平面図に表示するには?」を参考にしてください。
- ブラインドボックスや天井点検口は造作工事のカテゴリです。造作工事はビュー範囲に含まれていれば切断線より上にあっても表示されるので、ビューのグラフィックを上書き>要素別で線種パターンをオーバーヘッド、透過度100%としています。
ブラインドボックスの表示は要素で上書きしている - たくさんの断面
- 断面は各スパンに1つ以上の断面ビューを作成しています。きれいな図面を作るにはきれいなモデルが必要です。断面ビューをたくさん図面として作ることで、モデルの隅々まで気を配ることができます。
- 天井仕上
- 天井仕上は組み込みパラメータ「仕上 天井」をタグで表示しています。こうすることでモデルとプロパティの内容の整合性をチェックしやすくなります。
- 軒の仕上は外部仕上表にも使用したコメントと説明を使用しています。
- 天井高
- 指定点高さで実際の天井のレベルを表示しています。
建具表
| 建具表 |
- ドア・窓については枠のファミリにパネルの共有ファミリをネストする方法で作成しています。ファミリの詳しい作り方や使い方についてはデータとともに次の機会に説明しますのでしばらくお待ちください。
- 法の記号はBIM図面審査における確認申請図書表現標準初版のP2~の「文字記号」を使用しています。今後タグとして図中に表示できるように共有パラメータとしています。
- カーテンウォールの建具表は「カーテンウォールの建具表」の方法を使っています。
- BIM図面審査における確認申請図書表現標準初版のP13に従い、根拠式は採用せず各辺の長さを寸法で記入しています。
- 延床面積の集計表では「集計表~用途別面積表」で紹介した方法を使っています。