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2025年11月29日土曜日

地下躯体と地形ソリッド

地下躯体と地形ソリッド

基礎・基礎梁・敷砂利と地形ソリッドの取り合いについて考察してみます。地形ソリッドと躯体をどのように関係づけるとベストなのか?目標は次のような断面になることです。

躯体と地形ソリッドの関係

2025から掘削という機能が加わりましたが、掘削を使用すると敷砂利が地形ソリッドに食い込むようなモデルにはなりません。

捨てコンで掘削すると隙間ができてしまう

もっともお手軽な方法は

  1. ボイドのみのインプレイスファミリで地形ソリッドを大まかに切取り
  2. 躯体と捨てコンで地形ソリッドを切り取り

の2段階で"切り取り"を行う方法です。

事例

次のような一部埋め戻しのある地下躯体と地形ソリッドを作成する手順を紹介します。

一部埋め戻しのある地下躯体
捨てコン・埋め戻し・地下躯体の関係に注目

底板の下端は設計GL-2100、フーチングの下端はGL-2400です。

インプレイスのボイドで地形ソリッドを切り取る

  1. 地下躯体が表示されている平面ビューを開きます。ワイヤーフレーム表示にすると躯体が確認しやすくなります。
  2. 建築タブ>作成パネル>コンポーネント▼>インプレイスを作成
  3. カテゴリは地形ソリッド
  4. 名前は掘削1とします
  5. 作成タブ>フォームパネル>ボイドフォーム▼>押し出し
  6. 掘削する範囲をスケッチします。

  7. 作業面パネルで設定▼>作業面を設定でレベル:設計GLを選択
  8. プロパティウィンドウで押出 終端を-2100(底板の下端のレベル)、押出始端を0より大きな値にします。
  9. モードパネル>✔
  10. ジオメトリパネル>切り取り
  11. 地形ソリッド→ボイドの順でクリックし、地形ソリッドをボイドを関連付ける
  12. インプレイスエディタ>✔モデルを終了
この時点で大部分の地形ソリッドがくり抜かれて地下躯体が現れます。
地下躯体が露出する

地下躯体と捨てコン敷砂利で地形ソリッドを切り取る

まだ、一部の基礎、柱、捨てコンは地形ソリッドと干渉しています。切取りを使って仕上げます。
  1. 修正タブ>ジオメトリパネル>切り取り
  2. オプションバーの複数の切断をチェック
    複数の切断

  3. 地形ソリッドを選択し、捨てコン、基礎、柱など地形ソリッドから切り取りたい要素を連続して選択します。断面や3Dビューで確認しながら丁寧に選択します。
以上の2段階の切り取りにより、地下躯体と地形ソリッドがきれいにとりあいます。
地形ソリッドと地下躯体

使用するのは切り取りだけなので、Revit2024でもこの手法が使えます。Revit LTでインプレイスファミリが使えない場合は、ボイドのみの矩形のファミリを組み合わせて使用するとよいでしょう。

2025年10月19日日曜日

舗装とサブ領域の変遷

名脇役「舗装とサブ領域」の変遷

Revit2024で地形ソリッドが登場

地形ソリッド登場以前は「舗装」「サブ領域」というなかなか便利な機能がありました。舗装は地盤面の一部を平坦にくりぬく機能です。サブ領域は地盤面の一部に異なるマテリアルを割り当てることができました。

2023以前の舗装とサブ領域
 Revit2024で地盤面は地形ソリッドに置き換えられましたが、舗装は廃止されました。サブ領域はサブ区画となりましたが、高さは0.2mm以上必要で地形ソリッドと同面にできません。
v2024で舗装は廃止されました

v2024で舗装が廃止された理由は、ボイドファミリで地形を切り取ることで代替できるからだと推測します。しかしながら、ボイドで切り取るるだけでは、舗装のレイヤ構造を再現することができませんでした。

ボイドで切り取れば舗装と同等


Revit2025で「掘削」が登場

Revit2025では地盤を地盤で「掘削」する機能が追加されました。これで完全に舗装を置き換えることができました。

まず、地形ソリッドの中に地形ソリッドを作成します。

地形ソリッド内部に地形ソリッドを作成
外側の地形ソリッドを選択し、

修正|地形ソリッドタブ>地形ソリッドの成形パネル>掘削▼>掘削

埋め込まれた地形ソリッドを選択すると、外側の地形ソリッドが「掘削」されます。
地形ソリッドの掘削

これで完全に地盤面-舗装の関係は、地形ソリッド-地形ソリッドによる掘削で置き換えられたといえるでしょう。

Revit2026で「サブ区画」を強化

Revit2026ではサブ区画が強化されました。ポイントは2つで

  • サブ区画のオフセット:高さを自由に設定できるようになった
  • サブ区画のレイヤ構造:サブ区画にレイヤを割り当てることができる

この2点はかなりの朗報でして、従来のサブ領域を上回る機能が追加されたことになります。掘削はまったく表面の高さが全く異なる地形ソリッドを使いますが、表面の高さはホストのサブソリッドからの相対距離で決まります。

例えば、サブ区画のオフセットを-100とすると、地形なりに-100オフセットされます。

サブ区画は地形なりにオフセットされる
さらにサブ区画の壁タイプを変更すして、レイヤ構造を割り当ててみます。

サブ区画に地形ソリッドのタイプを割り当て可能

まとめ

2024で地形ソリッドが登場し、2025で舗装が、2026でサブ区画が置き換わりました。すこし時間がかかりましたが、ようやく2026で地形ソリッドがかつての地盤面をしのぐ機能に強化されました。

  • v2024 : 地盤面→地形ソリッド
  • v2025 : 舗装→掘削
  • v2026 : サブ領域→サブ区画の強化

地形ソリッドはサーフェス要素の地盤面よりは相当に扱いやすいので、脇役2つがそろった2026でその力を存分に発揮できるようになりました。今、バージョンアップするならば断然2026以降がおすすめですよ~。

2023年12月9日土曜日

地形ソリッド研究(4)U字側溝の配置

地形ソリッドへの配置

U字側溝ファミリを地形ソリッドに垂直に配置する場合、地形ソリッドの上面を平たんに成形することがポイントです。

U字側溝の配置

高さ計画

ここでも高さの計画が重要です。平面ビューを開き詳細線分で高さを文字で記入して計画を立てます。側溝を配置する領域を決定し、その両側を同じ高さにすることで平坦な領域を作っておきます。

U字側溝を配置する領域を平坦になるように計画

サブ要素の編集

サブ要素を修正するときは、地形ソリッドのサブカテゴリ「折り曲げ線」を表示しておくと表面の状況を把握しやすくなります。色や線種を上書きしておくとよいでしょう。

折り曲げ線をオンにしておく
サブ要素を修正して点の高さを追加します。側溝を配置する領域が三角形で分割されないことを確認しながら点の高さを設定します。
三角形で分割されていない平坦な領域をつくる

側溝の配置

この平坦な面ごとにU字側溝を配置します。前回作成したU字側溝のファミリは「作業面ベース」に✔を入れました。

作業面ベースのファミリ
マス&外構タブ>外構作成>外構コンポーネントで作成したU字側溝を選択して配置します。このとき、作業面に配置を選択し、オプションバーでレベルを指定します。レベルは地形ソリッドと同じレベルがよいでしょう。

作業面に配置+レベル指定
両端の形状ハンドルをドラッグして、平坦な面内に伸ばし、オフセット左、オフセット右の値を地形ソリッドの高さと合わせます。
地形と左右の高さを合わせる
修正タブ>ジオメトリパネル>切り取り で地形ソリッド→U字側溝の順でクリック。

U字側溝などの外構コンポーネントを配置する場合は、現実はともかく、配置するための「面」をいかに形成するかを意識するとうまくいきます。

寸法配置も可能

2023年12月3日日曜日

地形ソリッド研究(3)~側溝ファミリ

側溝ファミリ~ボイド切り取り時のエラー

U字側溝のファミリを作成するときにはボイドを設定しておけば、地形ソリッドを切り取ることができるのですが少し注意が必要です。

例えば、次の図のような線基準のファミリを作成し、

線基準のU字側溝ファミリだとちょっと問題がある

地盤面に勾配なりに配置した場合、次のようなエラーになる場合がります。

微妙な勾配の場合、地盤面を切り取れない
これは微妙な勾配の時に良く起こります。二つのファミリのボイド同士が重なって、非常に細かい「面」が発生するためにエラーとなります。勾配が大きく異なる場合はエラーになることは少ないようです。
大きな勾配であればエラーは起きにくい

常に鉛直になるように

こうしたエラーを防ぐためには、ソリッド/ボイドが勾配に関係なく常に鉛直になるように作る必要があります。作戦は、「スイープではなくブレンドでフォーム/ボイドを作成する」です。

正面から見たところ。勾配にかかわらず常に鉛直に。

作り方

  1. 一般モデル(メートル単位).rft でファミリを新規作成
  2. ファミリカテゴリとパラメータ
    1. カテゴリを「外構」または「ハードスケープ」に
    2. 作業面ベースに✔
    3. ロード時にボイドで切り取りに✔
  3. 左右の参照面を作成し、寸法で拘束して均等に。インスタンスパラメータ「長さ」を設定する。
    左右の参照面と長さインスタンスパラメータを設定

  4. U字側溝の幅を示す参照面を上下均等に作成して、タイプパラメータ「A」を設定
    上下均等に参照面を作成して、タイプパラメータAを設定

  5. 立面図>正面 で次のように参照面とパラメータを設定。バックセットのみタイプパラメータとする。
    正面ビューで高さ関連のパラメータを設定

  6. 立面図>左 で、U字溝に関する参照面とパラメータを作成する。
    U字側溝関連の参照面とパラメータ


  7. このままではわかりにくいので、出来上がりの姿を重ねてみます。かなり簡略化した状態なので、必要に応じて変更してください。
    出来上がりのイメージ

  8. 作成タブ>フォームパネル>ブレンド で左側の形状をスケッチ
    左側の形状

  9. モードパネル>上部を編集 で右側の形状をスケッチ
    右側の形状

  10. モードパネル>✔
  11. 平面図>基準レベル を開き、作成したフォームの左右の面を参照面にロックする
    左右の面を参照面にロック

  12. 作成したフォームを選択し、プロパティウィンドウのマテリアルの関連付けボタンをクリック
  13. 新規作成をクリックし、「U字側溝」という名前のタイプパラメータを作成して関連付ける。
    フォームのマテリアルを関連付ける

  14. 同様に「敷モルタル」「基礎砕石」の部分をブレンドで作成する。
  15. オフセット右、オフセット左のインスタンスパラメータを追加
  16. 制御_オフセット右の式に「バックセット-オフセット右」、制御_オフセット左の式に「バックセット-オフセット左」を設定し、オフセット左、オフセット右の値を変更して挙動を確認してください。
  17. 立面図>左を開き、地形ソリッド切欠き用のボイドを作成します。
  18. 作成タブ>フォームパネル>ボイドフォーム▼>ブレンド
  19. プロパティウィンドウの「ジオメトリを切り取り」のチェックを外す
  20. 次の図のように、左側の形状をスケッチ
    地盤ソリッド切欠き用の左側の形状

  21. モードパネル>上部を編集 で右側の形状をスケッチ
    右側の形状

  22. モードパネル>✔
    完成したU字側溝ファミリ

立面図>正面のビューで、オフセット右、オフセット左の値を変更して形状の変化を確認してください。

オフセット右・左の値を変更して形状の変化を確認

ブレンドを使えば、常に鉛直な形に変化するファミリを作ることができます。次回はこのファミリを使って地盤を切り欠いてみます。


2023年11月19日日曜日

地形ソリッド研究(2)

T字交差

前回作成した道路に交差する道を追加してみます。道路には勾配もつけてみましょう。

交差する道路を作成

計画

高さの計画を立てましょう。平面図を表示し、高さの計画を文字で記入してみます。ここでも「折れ線」を意識することが重要です。

高さの計画を立てる

地形ソリッドを分割

地形ソリッドの外形を修正するには「スケッチを編集」でもよいのですが、既に設定した高さをできるだけ維持したい場合は、まず「分割」を検討してみてください。

縁石・歩道・縁石・側溝の地形ソリッドをとりつき道路の中心付近で分割します。例として歩道を分割します。

  1. 修正タブ>修正パネル>要素を分割(SL)
  2. 地形ソリッドの歩道の任意の辺をクリック
  3. 描画パネルから「選択」をクリックし、次の図に示す計画用用の詳細線分を選択。

  4. モードパネル>✔
  5. 切り下げ部の歩道を削除

  6. 上側の縁石の地形ソリッドも同様に処理します。

道路側の縁石と側溝の地形ソリッドはいったん切り下げ部中心付近で分割します。


側溝と縁石(歩道と側溝の間)の外形を修正して、点に高さを設定します。

  1. 側溝を選択し 修正|地形ソリッドタブ>モードパネル>スケッチを編集
    1. 外形線を整えます。

    2. モードパネル>✔
  2. 形状編集パネル>サブ要素を修正
    1. 円弧の始終端の点を、計画した高さ+150と+40に修正
  3. 同様に縁石も修正

接道を追加

新たにアスファルト道路を追加し高さを設定します。


道路がどこで折れるのか、折れ線を意識しながら高さを設定することが重要です。測量図通りの高さを忠実に再現するのではなく、ある程度数値を丸め(だいたい20mm~50mm程度)ながら、パキパキとスチレンボードを切り張りする感覚で高さを設定してください。

路面標示

路面標示(区画線・道路標示)はサブ区画で作成します。道路を二つに分けて作成したので、それぞれの地形ソリッドにサブ区画を作成する必要があります。

まず、既存の道路のサブ区画を選択して、次の図のようにスケッチを編集します。


新たに作成した道路に、サブ区画を使って路側帯の線を作成します。


以上で次のような地形ソリッドが出来上がります。