Revit2027.2 新機能
Revit2027.2で グラフィック描画機能にちょっと注目すべき改善が入りました。Vulkanの採用です。
Autodesk Revit 2027 ヘルプ | アクセラレーテッド ビュー用の Vulkan ベースのグラフィックス エンジン オプション | Autodesk
いままで描画はOpenGLが使用されてきましたが、ここにきてAutodeskもOpenGLの限界とRevitモデルの巨大化を見据えて、Vulkanへの対応を始めたというところではないでしょうか?
Vulkanって何?
簡単に言うと、Vulkan(バルカン) は OpenGL の後継とも言える、高性能な3DグラフィックスAPIです。
これまで Revit の一部のグラフィックス処理では OpenGL が利用されていました。OpenGLは1992年に登場した非常に歴史の長い規格で、CADやシミュレーションなどで30年以上使われてきました。しかし
- CPUへの負荷が大きい
- マルチコアCPUを十分活用できない
- GPU性能を引き出しにくい
という課題があります。
Vulkanは2016年に公開された次世代のグラフィックスAPIです。OpenGLを策定していた Khronos Group が開発したもので、OpenGLの欠点を改善しています。
特徴は
- CPU負荷が小さい
- GPUを直接効率よく制御できる
- マルチスレッド対応
- 高速描画
- 大規模モデルに強い
という点です。Vulkanを採用することで、
などが滑らかになることが期待されます。要するに、
高性能価なグラボの恩恵を享受できるようになる可能性がある
ということです。画面更新をGPUに負担させることでCPUへの負荷を下げて、より効率的なデータ処理がなされるようになるはずです。
Vulkanを有効にするには?
現時点ではVulkanに関する特別なユーザーインターフェイスはなく、Revit.iniを直接修正するしかありません。といっても簡単なものです。
Revit.iniをみつけよう
Revit.iniはAppDataフォルダにあります。以下の一文をエクスプローラのアドレスバーに張り付ければすぐに見つかります。(一度はRevit2027を起動する必要があります。)
%APPDATA%\Autodesk\Revit\Autodesk Revit 2027
このフォルダ内のRevit.ini(拡張子が表示されていない場合は種類が「構成設定」になっているRevitという名前のファイルです)をメモ帳で編集するのですが、念のためにコピーを取っておきましょう。
Revit.iniをメモ帳で開き、[Graphics]セクションを検索します。そして[Graphics]セクションに
EnableAcceleratedRevitGraphicsVulkan = 1
の1行を追加します。
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| Revit.iniに追記 |
そして上書き保存し、Revit2027を起動します。
機能しているか確認
Revitを起動したら、何らかのファイルを開き
3Dビューを表示し、
アクセラレーテッドグラフィックスをオンにします。
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| 3Dビューを開き、アクセラレーテッドグラフィックスをオンにする |
そしてジャーナルファイルを確認しましょう。ジャーナルファイルは次の位置にあります。これもこの文字列をエクスプローラのアドレスバーに張り付けて移動してください。
%LOCALAPPDATA%\Autodesk\Revit\Autodesk Revit 2027\Journals
そして日付で降順に並べ替えて、最新のジャーナルファイルをメモ帳で開きます。次のような文が見つかればVulkanが機能している証拠です。
0:< ARG Configuration:
0:< Mode: Vulkan Hardware
0:<Hardware Acceleration: ON
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| ジャーナルファイルを確認しよう |
Vulkanへの対応からみえること
Revitはざっくりいうと「計算70%、描画30%」のソフトです。Vulkanを採用することで主に描画部分が高性能化されるので、全体としては体感できるほどの効果は得られにくいかもしれません。
しかしながら、このVulkanへの対応はAutodeskがまだRevitのベース機能の改善をあきらめたわけではない、という姿勢を示していると私は考えています。Vulkanへの対応と一口で言っても簡単なことではありません。多くのリソースを割いてVulkanへの対応を始めた、という事実が重要で、将来はよりサクサク動くRevitが実現するかもしれません。