コーディネーションモデル
2018からコーディネーションモデルモデルのリンクが可能になりました。コーディネーションモデルとは、早い話がNavsiworksのデータ(nwcとnwd)のことです。
これにより、Revitに取り込み可能なファイル形式の種類が飛躍的に増加します。下の図はNavisworksがネイティブで対応しているファイル形式です。
![](https://2.bp.blogspot.com/-WmXUzEYJhg4/WnWERIhiPSI/AAAAAAAAG9E/AixQ4y5TKrUa90Z9YYk5zjO3fdOryVBhwCLcBGAs/s400/format002.png) |
Navisworksで読み込み可能なファイル |
Revitだけだと、DWG、DXF、DGN、SAT、SKPだけであり、ファミリであればこれに3DMが加わりますが、種類は限られています。Navisworksを仲介すれば、非常にたくさんのファイル形式を扱うことができます。
STEPのデータをリンクする
例としてSTEP形式のデータ(*.stpまたは*.step)のデータを読み込む場合を考えてみます。下の図は
タダノのHPよりダウンロードしたクレーンのSTEPファイルをナビスワークスで読み込んだ様子です。
![](https://3.bp.blogspot.com/-kvmA1rBEV0w/WnWF5bDmesI/AAAAAAAAG9Q/1IGVLRZsW8IiwjHzCNVYZSXundZR0rT4ACLcBGAs/s400/format003.png) |
Navisworksに読み込んだSTEP形式のデータ |
Navisでの操作方法
- [ホーム]タブ>[プロジェクト]パネル>[追加]
- STPファイルを選択する。
これだけです。読み込んだら、STPファイルと同じ位置に、同じ名前のNWCファイルができますのでこれをREVITにリンクします。
Revitでの操作
- [挿入]タブ>[リンク]パネル>[コーディネーションモデル]
- [追加]ボタンを押して、NWCファイルを選択し開く
- [OK]
![](https://2.bp.blogspot.com/-Uc78IUjYuBM/WnWvQsZRl5I/AAAAAAAAG9c/QZtLXU_tAM0mLFZya6N_MGKlMH3-3AO5gCLcBGAs/s400/format004.png) |
Revitでの表示 |
Revitに取り込んだNWCファイルは、透過度のみを上書きすることができます。
- [表示]タブ>[グラフィックス]パネル>[表示/グラフィックス]
- [コーディネーションモデル]タブ
- 透過度の[優先]ボタンをクリックし、透過度を設定して[OK]
![](https://1.bp.blogspot.com/-XkYY0WRMS3c/WnWwqD3l50I/AAAAAAAAG9o/tTEPfpqfwswxL7lWULp-rB7ts4B9TjAMgCLcBGAs/s400/format005.png) |
透過度を設定する |
すると下の図のように表示されます。
![](https://3.bp.blogspot.com/-sjuQtOyydSI/WnWy4pHQahI/AAAAAAAAG90/r7122_iN_SgfhDTXgtjhITh0rjnckM-HACLcBGAs/s400/format006.png) |
透過度を設定 |
こういった意味ではなんとなく、あまりご利益がないようにも見えますが、そんなことはありません。Navisworksのデータが読めるということは、実に応用範囲が広がるのです。
色を変更する
読み込んだNWCデータの色ををRevit上で変更することはできません。しかし、Navisworksで色を変更しておけば、Revitで取り込んで色付きで表示することができます。
Navisworksでの操作(Manage/Simulateのみ)
- 要素を選択し、[右クリック]>[項目をオーバーライド]>[色をオーバーライド]
- 任意の色を選択し[OK]
- 以上の手順を繰り返して、各パーツを着色する。
![](https://1.bp.blogspot.com/-jf7FENtzHw8/WnW2hmYTyYI/AAAAAAAAG-A/324eBCDR8f8cdj4mugKTvI9mS1GymHTcQCLcBGAs/s400/format007.png) |
Navisworksでパーツを着色 |
- [出力]タブ>[パブリッシュ]パネル>[NWD]で任意のフォルダにNWD(Navisworks Document)ファイルを作成。
NWCは変換元のデータと同等で、これ自体を編集することはできませんが、着色してNWDというファイルに変換すれば、色がついた状態を保存できます。
Revitで同様の操作で取り込むと以下の図のようになります。
![](https://4.bp.blogspot.com/-QhKT-w8k3Tg/WnW3kw25rLI/AAAAAAAAG-I/vZ0uXdA3f5gcH-ebF4jbUwYoQsK9mU5pACLcBGAs/s400/format008.png) |
着色した状態で取り込めた! |
要素を移動した状態で取り込む
要素を移動・回転した状態でNWDにすれば、その状態でRevitに取り込むことができます。
![](https://1.bp.blogspot.com/-1CvSntYfjkQ/WnW5HL7NLdI/AAAAAAAAG-U/TxFUpfv6MfQJxx0yUfps_NdN7Wm4wEsOQCLcBGAs/s400/format009.png) |
Navisworksで要素を移動・回転しNWDに |
REVITにNWDを取り込むと下の図のようになります。
![](https://2.bp.blogspot.com/-Q4BY7YCNTI4/WnW5nII7f_I/AAAAAAAAG-c/30zKcDaeUgorVJftZ00HGHt7_4jLRBXEwCLcBGAs/s400/format010.png) |
NWDをRevitで取り込んだところ |
不要な要素を除去して取り込む
他のCADシステムからもらうデータにはRevitでは非表示にしておきたい要素が含まれている場合もあります。こんなときはNavisworksで不要な要素を非表示にしておいてからNWDにして取り込みます。
Navisworks不要な要素を選択し、[CTRL]+[H]で非表示にし、NWDファイルを作成します。
![](https://2.bp.blogspot.com/-OqDpbR-y--E/WnW7oYxvukI/AAAAAAAAG-o/HORLgoI8pxUEZKiAdg7vk6WTwsvnTdStgCLcBGAs/s400/format011.png) |
不要な要素を非表示にしてNWDファイルを作成 |
このNWDファイルを読み込めば下の図のようになります。
![](https://3.bp.blogspot.com/-GbhTKLCmNPk/WnW8VcDWjWI/AAAAAAAAG-w/Ri7ZM1ax8fka8zt6mBV5mlShEYTDuNQ7wCLcBGAs/s400/format012.png) |
要素を非表示にしたままRevitに取り込まれる |
元のファイルを作成したソフトがなくても、Navisworksである程度の編集ができ、それを非常に軽量なファイルとしてRevitのプロジェクトにリンクすることができます。しかも読み込めるファイルの種類は非常に豊富ですので、メリットは大きいといえるでしょう。
なにかよくわからない形式のファイルが手に入ったら、とりあえずNavisworksで扱えるかどうかチェックしてみてください。