NURBな屋根をつくる
Revitで屋根は比較的柔軟なモデルリングが可能な要素です。ライノセラスに代表されるNURBS(
Non-Uniform Rational B-Spline)モデラーで作成したNURBサーフェスがあれば、その面に沿って屋根を作成できます。
![](https://3.bp.blogspot.com/-FT55bR8u_WM/WanzVEQuYyI/AAAAAAAAGPc/lJUQjnUvI74pIFRQgJxuL5e6Uu0ePLwMACLcBGAs/s400/NURBROOF001.PNG) |
NURBSurfaceから作成した屋根 |
今回はNURBな屋根を作成する手順をご紹介します。
AutoCADでNURBサーフェスをつくる
まずばNURBサーフェスを作成します。意外かもしれませんが、AutoCADも立派なNURBSモデラーです。Revitのブログではありますが、まずAutoCADを使ってNURBサーフェスを作成する方法のほんの一例を説明します。
サーフェス(NURBS)をつくる
- ホームタブ>表示パネル>未保存のビュー▼>平面図
- 表示パネル>表示スタイル▼>ワイヤフレーム
- サーフェスタブ>作成パネル>平面
- 0,0 10000,10000 でサーフェス(平面)を作成
- 作成したサーフェス(平面)を選択
- 右クリック>NURBSに変換
- 右クリック>オブジェクトプロパティ管理(またはCTRL+1)
オブジェクトプロパティ管理で選択している平面が「サーフェス(NURBS)」と表示されていることを確認します。
![](https://1.bp.blogspot.com/-vufRSsFl_kw/WanbO-DtrkI/AAAAAAAAGNc/E18TQGJwbtkBIWkpxFBiFW84JV7F4i_UgCLcBGAs/s400/NURBROOF002.png) |
NURBSurfaceの作成 |
サーフェス(NURBS)を成型する
- 再び右クリック>NURBS編集>制御点を再生成
- 制御点の数グループでU方向、V方向の制御点の数を任意の数(ここでは4)に変更しOK
![](https://2.bp.blogspot.com/-EXfdk8xjaTc/WanboVXqGMI/AAAAAAAAGNg/vwysVYgX9N8NC2bJT32lr90jxdxC5SfNQCLcBGAs/s400/NURBROOF003.png) |
制御点を再生成 |
- 再度サーフェス(NURBS)を選択し、右クリック>NURBS編集>制御点を表示
- SHFT+マウスホイール押し下げで、ビューを任意の向きに向ける。
![](https://2.bp.blogspot.com/-c7ytKrKCxGU/WancDBwOARI/AAAAAAAAGNk/fmfGKwhdMMUA1ZZ6VxJbtdeXyCkEVR01wCLcBGAs/s400/NURBROOF004.png) |
制御点が表示されたNURBSurface |
- ホームタブ>表示パネル>表示スタイル>シェードとエッジ
- サーフェス(NURB)を選択
- 制御点にマウスを重ね、表示されたギズモを選択、上下に移動
![](https://2.bp.blogspot.com/-U_9_nlC0sq8/WanchI_knII/AAAAAAAAGNo/ostK5fAztfstigzg6KZgbpsLUnmOKdSMQCLcBGAs/s400/NURBROOF005.png) |
ギズモをドラッグして成型 |
- これを制御点に対して繰り返し、任意の形状にする
![](https://1.bp.blogspot.com/-WPOKQkmZk34/WanibtmaurI/AAAAAAAAGN4/4qrC6o5eFW03zgUBo7Q9WCqVfRgGvZYDQCLcBGAs/s400/NURBROOF006.png) |
AutoCADで作成したNURBSurface |
ファイルを名前を付けて保存(ここではNURBSurface001.dwg)します。
いかがですか。けっこうAutoCADもやるでしょ?
RevitでNURBSurfaceを読む
手順
このDWGファイルを使って、屋根を作成するのですが、手順としてはまず
- NURBSurfaceを一般モデルのファミリにする。
- 1のファミリをプロジェクトに読み込む
- 屋根を面で作成する
となります。
NURBSurfaceを一般モデルのファミリにする
- [R]ファイル>新規作成>ファミリ
- 一般モデル(メートル単位).rftを選択
- 挿入タブ>読み込みパネル>CADを読み込む
- 現在のビューのみのチェックを外す。
- ファイルの種類をDWGにして、AutoCADで作成したNURBSurface001.DWGファイルを指定して開く
- 表示タブ>作成>既定の3Dビュー で、正しく読み込まれていることを確認する。
![](https://1.bp.blogspot.com/-g-7wjnYjQI4/WanpOGw2r4I/AAAAAAAAGOk/S0fuO2WADb0JpVWbTxvf1r6dbWR_7Z-yQCLcBGAs/s400/NURBROOF010.png) |
ファミリに読み込んだDWG |
- 名前を付けて保存(ここではNURBSurface001.rfa)
ファミリをプロジェクトに読み込む
- プロジェクトファイルを開く、または新規作成する。
- 挿入タブ>ライブラリからロード>ファミリをロード
- 作成したNURBSurface001.rfaを指定して開く
- 建築タブ>コンポーネント
- タイプセレクタでNURBSurface001を選択し、クリックして配置する。
- 表示タブ>作成パネル>3Dビュー
屋根を面で作成する
- 建築タブ>構築パネル>屋根▼>屋根(面)
- NURBSurfaceをクリックして選択
- 複数の選択パネル>屋根を作成
![](https://1.bp.blogspot.com/-4KC0yWtDYwA/WanmUopObOI/AAAAAAAAGOE/lv-mzEa_n1cOBUGFRmHZZ6OO6fs5TzJGQCLcBGAs/s400/NURBROOF007.png) |
屋根を作成 |
- 選択パネル>修正
![](https://1.bp.blogspot.com/-rPZVSTIa0Gs/WannHoMarUI/AAAAAAAAGOM/54XGiMeSebQqEMF2rZJDYUfVlZa2xLMPQCLcBGAs/s400/NURBROOF007.png) |
NURBS屋根 |
屋根がNURBSurfaceに沿って作成されました。ファミリと面が重なっているためまだら模様になっていますが、ファミリを非表示にすれば、きれいな面が表示されます。
基準面を変更する
作成された屋根は、指定したNURBSurfaceを屋根の上面として作成されましたが、これを屋根の下面に変更します。
- 作成した屋根を選択
- インスタンスプロパティ[選択した面の位置]を屋根の下部の面にして適用
![](https://2.bp.blogspot.com/-9n6YHRf8ew8/Wann-MOAUUI/AAAAAAAAGOU/lzAxtP1VYpQiVoE6_yGPK5DhwAZY-BjLwCLcBGAs/s400/NURBROOF008.png) |
基準面の変更 |
- NURBSurfaceを屋根の下面として屋根が再構築されます。
![](https://2.bp.blogspot.com/-2KTCXvEduy8/WanokHSpDkI/AAAAAAAAGOc/1uyXZMWpuaAuAxHlYV30xelUaoO5ar8eQCLcBGAs/s400/NURBROOF009.png) |
選択した面の位置を屋根の下部の面に変更 |
断面を作成してみる
下の図は任意の位置で切った断面です。詳細表示にすればきちんと層構造を表示します。
![](https://4.bp.blogspot.com/-17jcvfksQEc/WanqknI-AGI/AAAAAAAAGOw/QXY5-7zNhR8c5e9RfBwpHmoj3GMm688zgCLcBGAs/s400/NURBROOF011.png) |
断面図(標準モード) |
インスタンスプロパティには容積や面積も表示されるので、いろいろと活用方法があると思います。
また、屋根のエッジを利用してインプレイスファミリのスイープで鼻隠しを作成することもできるようになります。
![](https://3.bp.blogspot.com/-o_oAKUrQ34U/WantkJOCZaI/AAAAAAAAGPM/TncmdEGz4xk7ogXKKXZoWcNaMcYXBryEQCLcBGAs/s400/NURBROOF013.png) |
屋根のエッジを使ったスイープ(インプレイスファミリ) |
もちろんライノセラスも
今回はAutoCADで基本となるNURBサーフェスを作成しましたが、もちろんライノセラスで作成したデータ(.3dm)も直接ファミリに読み込めるので、同じ手順で屋根にすることができます。
![](https://1.bp.blogspot.com/-A7zhxMWNufY/WansII-y4jI/AAAAAAAAGPA/bDW4SZRNp80rSUkZzn8aK7gbX9Yl-CxEQCLcBGAs/s400/NURBROOF012.png) |
3dmも直接ファミリに読み込める |