2013年11月23日土曜日

カーテンウォール(2)~マリオンの作成

マリオンの形状

カーテンウォールのマリオン(枠)は、外形線(プロファイル)をグリッドラインに沿ってスイープしたものです。下の図は三協アルミのARMSのシリーズ(http://www.arm-s.net/)の方立です。このプロファイルを作成する方法を見ていきましょう。

Step By Step


  1. [アプリケーションマーク(右上のR)]-[新規作成]-[ファミリ]
  2. プロファイル - マリオン(メートル単位).rfaを選択し開く

このテンプレートを使用すると下の図のようになっています。
ここで注意することは、

  • 水平の参照面-中心(正面/背面)参照面をガラス芯として作図する。
  • 下が外、上が内側として作図する。

の2点です。
特に重要なのが水平の参照面で、右上の注釈にあるように、この参照面と作成する参照面が交差する点までカーテンパネルが伸びてきます。この方立では下の図の水色の部分がガラスですので、この中心を水平の参照面に合わせて、プロファイル(黒色の線)を作成します。
ガラス(水色)中心を水平の参照面に合わせる
このプロファイルに名前をつけて保存します。

マリオンの作成

次にこのプロファイルを使ったマリオンを作成します。

Step By Step


  1. 目的のプロジェクトを開く、または新規に作成します。
  2. [挿入]タブ-[ライブラリからロード]-[ファミリをロード]で作成したプロファイルをロードします。
  3. プロジェクトブラウザで[ファミリ]-[カーテンマリオン]-[長方形のマリオン]を展開し、いずれかのタイプを右クリックし[複製]をクリックします。
  4. 長方形のマリオンのタイプを複製
  5. 適切な名前をつけ、ダブルクリックしてタイププロパティを開きます。
  6. [建設]セクションのプロファイルに作成したプロファイルをセットします。
プロファイルを変更する。
これでマリオンの作成は終了です。下の図はこのマリオンを使って作成したカーテンウォールです。
プロファイルを使って作成したカーテンマリオン

マリオンとガラスのつながり方に着目してください。ガラスパネルが目的の位置で納まっていることがわかります。
皆さんも、水平の参照面とプロファイルの交差位置に注意して色々なマリオンを作成してみてください。

2013年11月10日日曜日

カーテンウォール(1)

マリオン

カットアウトの説明で、外部フェンスの画像をご紹介しましたが、このフェンスは手摺ではなく「カーテンウォール」で作成しています。
カーテンウォールで作成したフェンス
前回紹介したグリッド天井もカーテンシステムの屋根で作成しています。
カーテンシステムで作成した格子天井
今回はカーテンウォールについて考えてみたいと思います。

マリオン

カーテンウォールは

  • マリオン
  • パネル

で構成される格子状の要素です。格子は「グリッド」で作成されます。まずはマリオンについてみてみます。マリオンは壁や床のようにシステムファミリであり、基本的にはプロファイル(閉じた線)を一方向にスイープしたものです。プロジェクトブラウザで[ファミリ] > [カーテンマリオン]を展開すると次のような6つのマリオンファミリがあります。
マリオンのファミリ
この6つのタイプは

  • 一般マリオン-------------円形・長方形
  • コーナーマリオン----------L字型・V字型・台形・四半円形

に分類されます。まずはコーナーマリオンにどんな種類があるのかを見ておきましょう。


  • L字型コーナーマリオン

L字型コーナーマリオン

  • V字型コーナーマリオン

V字型コーナーマリオン

  • 台形コーナーマリオン

台形コーナーマリオン

  • 四半円形コーナーマリオン

四半円形コーナーマリオン
これらのコーナーマリオンは接合角度によって形状が変化します。
接合角度で変化したL型コーナーマリオン
コーナーマリオンは上記のような一定の形状しかできません。一方で「円形マリオン」と「長方形」マリオンの二つは自由にプロファイルを定義できます。この二つのマリオンを上手に使えばかなり本格的なカーテンウォールが表現できます。
オリジナルのプロファイルで作成したマリオン
次回は自由なマリオンの定義方法について見てみましょう。

Revit Peeler MEP

ところで、Revitの設備モデリング機能について、別途ブログを開始しました。Revitが1BOXになって、意匠・構造・設備がすべて使えるようになりました。これを機会に設備モデリングを始めてみませんか。ぜひ一度こちらもご覧ください。

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