今回から数回に分けて、躯体モデルおよび躯体図の作成について、チュートリアルを連載します。ライブラリからファイルをダウンロードして、練習してみてください。より良い方法が見つかったら、更新してまいります。Revit2017では躯体モデルにとって、いくつかの点が改善されていますが、まずはRevit2016をベースにします。
準備-基礎伏ビューの作成
(1) 右上のリンクから「
躯体モデル_01.rvt」をダウンロードして開いてください。このファイルはRevit2016で作成されています。
(2) [平面図]-[作業用]-[作業用 1階]を開き、1階の柱が作成されていることを確認します。この柱の直下にフーチングを作成します。
(3) [表示]-[作成]-[平面図]-[構造伏図]
(4) [タイプ]に「見下図」、「基礎下端」を選択してOK。
![](https://3.bp.blogspot.com/-b7NXFJYv-MI/V0DIqU6SK4I/AAAAAAAADu8/OXmzDY28HmU-XJDfnr3Ig4hAD7S_6iyygCLcB/s400/kut001.png) |
見下図、基礎下端を選択 |
(5) ビュースケールを「1:50」、詳細レベルを「標準」、専門分野を「構造」、ビューの名前を「基礎伏図」(レベルの名前は変更しない)とする。
1階の柱をアンダーレイとして表示
(1) 下敷参照図グループの[範囲:基準レベル]を「1FL」に、[下敷参照図の方向]を「見下ろす」として、基礎伏図ビューに1FLの柱を表示する。
![](https://4.bp.blogspot.com/-yqHgbsYaXn0/V0DLJXzN_RI/AAAAAAAADvQ/DTUgVqfiAfMwy45LtSAYXE6VfQTssU1xACLcB/s320/kut003.png) |
アンダーレイの設定 |
![](https://2.bp.blogspot.com/-OzxTxkWLgHs/V0DLfXyEsLI/AAAAAAAADvU/kh3xHuzLJpgEp1EIU9A4IuqVJGkQ5bxJQCLcB/s400/kut004.PNG) |
基礎伏図ビューに1FLの柱を表示 |
フーチングの配置
(1) [構造]-[基礎]-[独立]をクリックし、タイプセレクタで「フーチング1:F1」を選択。
(2) プロパティを以下のように設定。
- レベル 設計GL
- オフセット -2000
- 解析モデルを有効 オフ
![](https://4.bp.blogspot.com/-sgk8wAyORl0/V0DObbGG4UI/AAAAAAAADvw/HLvsMnDQgTw1PT1aAqrzN747yRFBMI7NgCLcB/s400/kut005.png) |
フーチングのプロパティ |
(3) 柱の中心をクリックして、フーチングを配置する。
![](https://3.bp.blogspot.com/-uEh0fpGR_2A/V0DNujHTBxI/AAAAAAAADvk/OdK9RcQD4_kNRrwr6bmaSAZvjHmJ4pjBACLcB/s400/kut006.png) |
柱の中心にフーチングを配置 |
ここで [表示]-[作成]-[3Dビュー]で状況を確認すると、フーチングと1階柱の間に空隙があることが確認できます。
構造柱の追加
フーチングの一つを選択し、プロパティを見ると、[上部の高さ]が-800となっています。
![](https://3.bp.blogspot.com/-_902w-0pmvs/V0DPj5d9h-I/AAAAAAAADwA/QjN9kInxyFYMb9AjT3HrY8fhMv17_H0BwCLcB/s400/kut008.png) |
フーチングの上部の高さ |
基礎上端と1FLの間に構造柱を作成します。
(1) 1FLの柱をすべて選択し、[クリップボード]-[コピー]
(2) [貼り付け]-[同じ位置に位置合わせ]
(3) コピー直後は柱が選択されているので、プロパティを以下のように設定。
![](https://4.bp.blogspot.com/-ipecTApl_0M/V0DTATKL0RI/AAAAAAAADwQ/L7OdcFs3p2EpbF3F_XJgOCuCQMSWj6rkACLcB/s320/kut009.png) |
柱のプロパティ |
(4) 基礎と1FL柱の間に新たに柱が作成されたことを確認する。
基礎伏図の調整
基礎伏図のビューを開いてみると、作成した柱が表示されていないので、ビュー範囲を調整します。ビューの切断位置はフーチングの上端の少し上がいいでしょう。
(1) ビューのプロパティ[ビュー範囲]の「編集」をクリックし、下の図のように範囲を設定する。
![](https://1.bp.blogspot.com/-ALAsbY6WME4/V0DViwkdTMI/AAAAAAAADwc/LEUCfaIb1CowppdyYnd-9A6GV_ssk5S-ACLcB/s400/kut010.PNG) |
ビュー範囲 |
(2) 下敷参照図も「なし」とし、柱が表示されていることを確認する。
![](https://4.bp.blogspot.com/-KfmZAV6aNiY/V0DV-cKATQI/AAAAAAAADwg/xSCYuNaGxlI3Asz_71w4VmCO-7R4ew1PgCLcB/s400/kut011.png) |
柱が表示された基礎伏ビュー |
梁の配置
基礎梁を配置します。基礎梁の配置面は1FLとし、置きスラブと考えて、構造体のレベルを1FL-150として、上端を150ふかします。
(1) [構造]-[構造]-[構造フレーム]を選択し、オプションバーとプロパティを下の図のように設定する。
![](https://4.bp.blogspot.com/-txWN9syUTiY/V0DeuslciJI/AAAAAAAADw0/V1VG6l8KySAGx_yE0lwm9H-7slPj3yIngCLcB/s400/kut012.png) |
梁を配置する準備 |
(2) 柱と柱の中心をクリックして、基礎梁を配置。
![](https://1.bp.blogspot.com/-2yyPLUFO9XQ/V0DfG7ZYLXI/AAAAAAAADw4/EbMJwCBDkOQYvKWaVA1Q9j-GDhX4TawqQCLcB/s400/kut013.PNG) |
基礎梁を配置 |
(3) 作成した基礎梁をすべて選択し、プロパティを以下のように設定し、上端を1FL-150とする。
![](https://1.bp.blogspot.com/-4lh2Io6BtC4/V0DffsgXaoI/AAAAAAAADxA/tANE64te9bQN1meBDdtyCfHxttm0Jc0CACLcB/s400/kut014.png) |
レベルを-150に |
(4) 全ての基礎梁のインスタンスプロパティ「ふかし上」を150とする。
柱の部分を拡大してみると、梁と柱の包絡がきれいにできていないことがわかります。
![](https://3.bp.blogspot.com/-wfueFB99tW4/V0DgJQoVfYI/AAAAAAAADxM/WsaIqVqjatAsDS3kZKir585PF7DWM77sACLcB/s320/kut016.PNG) |
柱と梁の包絡ができていない |
こういう場合は、一旦柱をクリップボードにカットして、再度貼り付けるときれいに包絡されます。
(1) 柱をすべて選択して、[クリップボード]-[カット]
(2) [貼り付け]-[同じ位置に貼り付け]
![](https://2.bp.blogspot.com/-yLoq8EIZb34/V0DgbQSt5SI/AAAAAAAADxU/FdkzGQIpgcQAcm9QlUoKi0h2NHIQBi6rACLcB/s320/kut017.PNG) |
柱と梁が包絡された |
梁の寄りを設定
外周の基礎梁の外面を柱の外面に合わせます。
(1) 基礎梁を選択し、[修正|構造フレーム]-[位置合わせ]-[yオフセット]
(2) 下の図の1-> 2の順にクリックして、面を合わせる。
![](https://4.bp.blogspot.com/-AgOnrgS8mCI/V0DibWj_OvI/AAAAAAAADxk/5QZySvIVLzEOwHqxdMwgcWmLdy_7zLzOgCLcB/s320/kut018.png) |
面合わせ |
外周全ての面を合わせると次の図のようになります。
![](https://2.bp.blogspot.com/-PfdqxLqv56E/V0DiwWQA_-I/AAAAAAAADxo/QVO6Ivqrd-MQTsDXz4VFEIgzEFyCJ5QEQCLcB/s400/kut019.PNG) |
面合わせ後の様子 |
![](https://3.bp.blogspot.com/-4gDFRfcVlP4/V0DjHaGM0vI/AAAAAAAADxs/WsIhRE2SP7QGhSPzwBXYbQbjusl1EBLFwCLcB/s400/kut020.PNG) |
3Dビューで確認 |
今回までの完成モデルは「躯体モデル_10.rvt」です。
次回は、基礎小梁と注釈(タグ・寸法など)を作成します。