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2024年1月27日土曜日

タグの式

問題

次のような問題を解いてみましょう。

既存のプロジェクトのすべてのドアに「機能1」というはい/いいえ型のタイプパラメータを追加して、はいの場合はドアタグに「★」マークを表示する。

解答

既存のプロジェクトには多数のドアファミリがロードされているので、ドアファミリを一つずつ編集するのは大変です。そこで今回はプロジェクトパラメータを使用してこの問題を解決してみます。

共有パラメータの作成と追加

ドアタグとドアで情報を共有するパラメータは「共有パラメータ」である必要があります。

  1. 管理タブ>設定パネル>共有パラメータ で、次の設定でパラメータを作成する。
    • 名前:機能1
    • 専門分野:一般
    • データタイプ:はい/いいえ
      共有パラメータの作成

  2. 管理タブ>設定パネル>プロジェクトパラメータ で、新規作成ボタンをクリック。
    新規作成をクリック

  3. 共有パラメータを選択し、選択ボタンをクリック。

  4. 共有パラメータ 機能1 を選択してOK。
  5. カテゴリリストからドア、タイプパラメータなのでタイプを選択しOK。
    パラメータの種類と適用するカテゴリを選択

  6. OK

タグの作成

タグのラベルに式を設定すれば、パラメータの値に応じた文字を表示することができます。次のようなドアタグにパラメータ機能1の値に応じた文字を表示するラベルを追加します。

  1. 作成タブ>文字パネル>ラベル で任意の点をクリック
  2. 新規作成ボタンをクリック
    新規作成ボタンをクリック

  3. パラメータプロパティダイアログボックスで、選択ボタンを押して、機能1を選択してOK。

  4. 計算されたパラメータをラベルに追加ボタンをクリック。

  5. 計算値ダイアログボックスで次のように設定してOK。
    • 名前  :機能1_記号
    • 専門分野:一般
    • タイプ :文字
    • 計算式 :if(機能1,"★","")

  6. サンプル値を★としてOK。
  7. ラベルの表示を調整する
    表示を調整

  8. 名前を付けて保存し、プロジェクトにロード。

プロジェクトで使用してみる

作成したタグをドアに振って、ドアのタイプパラメータ「機能1」をはいに設定すると次のように表示されます。
ドアタグに★マークがついた!

2018年9月8日土曜日

帖・坪表示と集計表の桁処理

帖数を表示するタグ

前回は面積を小数点以下第3位で切り捨てて表示するタグを作成しました。
面積を小数点以下第3位で切り捨てて表示するタグ
今度は帖数を部屋タグに表示してみます。前回同様小数点以下第3位で切り捨てて表示します。帖は各種係数はありますが、今回は1帖=1.62㎡として
1帖=面積(㎡)÷1.62
の計算式をタグに組み込みます。「帖」という単位はRevitには組み込まれていないので、タイプは「実数」を使用します。

作成手順

  1. 前回のタグを使用し、部屋面積の下に新たにラベルを作成します。
  2. 計算値ダイアログで以下の設定をします。
    • 名前:帖
    • 専門分野:共通
    • タイプ:実数
    • 計算式:rounddown((面積 / 1.62 / 1 m²) * 100) / 100
    • OK
      計算値ダイアログボックス
  3. ラベルを編集ダイアログのラベルパラメータの第1行で
    • 接頭表記:(
    • サンプル値:60.60
    • 末尾表記:帖)
      接頭表記:サンプル値:末尾表記
  4. [#]パラメータの単位書式を設定をクリックし
    • 既定の設定を使う:OFF
    • 単位:固定
    • 丸め:小数点以下の桁数 2
    • OK
      形式
  5. 保存する。
    完成した部屋タグ
プロジェクトにロードして試してみます。
小数点以下第3位で切り捨てて表示されている
この部屋の面積は実測で26.242㎡ですから帖数は
26.242(㎡)÷1.62=16.1987654(帖)
となります。部屋タグでは小数点以下第3位で切り捨てて「16.19帖」と表示されていることがわかります。

坪の場合も全く同じです。坪は
面積(㎡)×0.3025=坪
と考えて計算式は
rounddown((面積*0.3025/1)*100)/100
となります。

集計表で桁処理

ずいぶん前に集計表で面積のけた処理をする手法をご紹介しましたが、ちょっと復習しておきましょう。けた処理フィールドの計算式は

小数点以下第n位を切り捨てる場合
rounddown((面積/1)*10^(n-1))*1/ 10^(n-1)

となります。10^(n-1)は「10のn-1乗」という意味です。この式を使って集計表を作成すると次のようになります。
小数点以下第3位切り捨て
集計表の男子便所、女子便所などの面積に着目すると、部屋面積は小数点以下第3位が切り捨てられていることがわかります。
計算式は
部屋面積:rounddown((面積/1)*100)*1/100
帖   :rounddown((面積/1.62/1)*100)/100

となります。



2018年9月2日日曜日

計算式を含んだタグ

面積を切り捨てて表示する部屋タグを作る

Revitの数字の表示は「丸め」を行っています。今回は面積を小数点以下第3位で切り捨てて表示する部屋タグを作って、切り捨て、切り上げ、四捨五入の処理の仕方を学習してみましょう。使用する計算式は

  • rounddown(x)---x 以下の最も小さい自然数に丸める→切り捨て
  • roundup(x)------x 以上の最も大きな自然数に丸める→切り上げ
問題はround関数は自然数しか扱えないことです。そのままでは任意の桁を処理することはできません。一工夫必要です。

タグの作成

  1. [ファイル]>[新規作成]>[ファミリ]
  2. [注釈]フォルダ>[部屋タグ(メートル単位).rft]
  3. [作成]>[文字]>[ラベル]
  4. [プロパティウィンドゥ]で[タイプを編集]
  5. [名前を変更]をクリックし、名前を[Yu Gothic UI 1.3mm]に設定。
  6. 次の図のようにプロパティを設定する。
    Yu Gothic UI 1.3mm
  7. [複製]を押して名前を[Yu Gothic UI 1.5mm B]として、下の図のようにプロパティを設定する。
    Yu Gothic UI 1.5mm
  8. 参照面の交点付近をクリックして、1.5mmのラベルを配置する。
  9. [ラベルを編集]ダイアログボックスで、カテゴリパラメータから[名前]を選択して[→]ボタンを押してラベルパラメータに追加しOK。
    ラベルパラメータを追加
  10. ラベルの位置を調整する。
  11. 同様に、タイプ[Yu Gothic UI 1.3mm]で、名前の上方に「番号」のラベルを作成する。
    名前の上に番号
  12. 名前をつけて保存する。

面積を小数点以下第3位で切り捨てて表示する

面積を小数点以下第3位で切り捨てて、小数点以下第2位まで表示するラベルを作成します。面積のパラメータをそのまま使わず、計算式のラベルパラメータを作成します。
  1. [作成]>[文字]>[ラベル]
  2. 名前の下方をクリックしてラベルを配置。
  3. [fx]ボタンをクリック。
    計算されたパラメータをラベルに追加
  4. 計算値ダイアログボックスで次の操作を行う。
    • 名前を「部屋面積」
    • 専門分野を「共通」
    • タイプを「面積」
    • 計算式を「rounddown((面積 / 1 ) * 100) * 1  / 100」
    • [OK]
      計算値
  5. [サンプル値]に「100」、[末尾表記]に「㎡」とし、[#]ボタンを押す。
    パラメータの単位書式を編集
  6. 形式ダイアログボックスで次の操作を行う。
    • プロジェクト設定を使用のチェックをOFF
    • 丸めを「小数点以下の桁数 2」
    • 単位記号は「なし」
    • 末尾0を省略をOFF
    • 桁区切りを使用をOFF
    • OK
      形式設定
  7. さらにOKして、ラベルの位置を調整します。
    計算式を含んだタグ
これをプロジェクトにロードしてみると、次の図のように、面積が小数点以下第3位で切り捨てられていることがわかります。
面積を小数点以下第3位で切り捨てて表示

round関数の取り扱いのポイント

ポイント1 : 引数に単位があってはならない。

roundup(x)、rounddown(x)、round(x)の三つの関数の引数Xは実数であり、面積や長さなど単位のある値を設定することができません。そのため、面積を1㎡で割って単位を取り去った値を設定しています。
rounddown(面積/1)

ポイント2 : 処理できるのは小数点以下第1位だけ

round関数が返す値は自然数です。3.1→3のようにけた処理できるの小数点以下第1位に限定されています。そこで、目的の桁数をnとすると10を(n-1)乗した値をxにかけて、結果を10をn-1乗した値で除算します。
rounddown((面積/1)*100)/100

ポイント3:結果は自然数(単位無し)である

round関数の計算結果は自然数なので100で除算しても単位がありません。そこで1㎡をかけて単位を揃えます。
rounddown((面積/1)*100)*1/100
部屋面積のラベルを選択して[ラベルを編集]をクリックし、計算されたパラメータを編集ボタンをクリックすると、式には
rounddown((面積 / 1 ) * 100) * 1 / 100
という、単位が自動的に補われた式が設定されています。

round関数はタグだけではなく、集計表のフィールドにも使えるので、以上三つのポイントに気をつけて使いこなしてください。

2016年12月25日日曜日

建具リストチュートリアル(3)~タグで数式を使う

その前に

Revitに関する一般的な質問があるときはAutodesk CommunityのフォーラムにAutodeeskIDを使って、質問を投げると誰かが答えてくれます。私も時々見ていますので、Revitの操作で疑問に思うことがあれば気楽に投稿してみてはいかがでしょうか?きっと答えが見つかると思います。

質問はこちら、または右のAutodesk Communityのリンクをクリックしてみてください。

準備


今回はドアタグを改造して、建具キープランを使って建具のプロパティをチェックしながら、建具リストを編集します。まずは下のリンクから練習用ファイルをダウンロードして開いてください。

練習用ファイルをここからダウンロード

共有パラメータファイル

このドアだけ変更する

建具キープラン1階を開き、右上の部分を拡大します。階段(2)から外部に出るドアがあるので、これを外部建具に設定します。SD-2はほかにもたくさんあるので、このドアだけを外部建具にします。タイププロパティを変更するので、タイプを複製してから変更します。

(1) 階段室から外に出るSD2のドア(ドアタグではない)を選択。
外部建具を選択
(2) プロパティウィンドゥの[タイプを編集]
(3) [複製]を選択し、名前を「900x2100 外部」とする。
タイプを複製する
(4) タイププロパティ「建具・外部」がグレーの✔なので、これをクリックして、白地に✔の状態とする。グレーの場合は「値が設定されていない」とう意味です。
(5) 建具番号を「2E」とする。
建具番号と建具・外部を設定

こうすることで、他のドアに影響を与えず、指定したドアだけのタイププロパティを変更することができます。
指定のドアのプロパティのみが変更される
ドアタグに情報を表示する
タイププロパティの情報をタグに表示します。

(1) ドアタグを選択し、[ファミリを編集]をクリック。
ファミリを編集
(2) [作成]タブ-[文字]パネル-[ラベル]
(3) [修正|配置]タブ-[書式]パネルで[左に位置合わせ]
書式を指定
(4) 任意の位置をクリック
(5) ラベルを編集ダイアログボックスで、[パラメータを追加]をクリックして、共有パラメータの[選択]、「建具・外部」を選択しOK。
パラメータを追加
(6) ラベルを編集ダイアログボックスで、[fx]をクリック。
(7) 計算値ダイアログボックスで、名前を「外部」、タイプを「文字」とする。
fxをクリック
(7) 計算式に 

  if(建具・外部,"外","")
 
と入力しOK。これは「建具・外部」のパラメータが「はい(☑)」のときは「外」という文字を、そうでない場合は「」を表示する、という意味です。
(8) ファイルを保存して、[プロジェクトにロード]
(9) [既存のバージョンとそのパラメータを上書きする]を選択。

建具キープランに下の図のように表示されます。
建具記号に「外」の文字が表示された
他のドアは「建具・外部」のプロパティがチェックはされているものの、グレー表示(値が設定されていない状態)なので、「外」の字が表示されていません。

上記の手順を繰り返して、「電気錠」や「自動扉」を設定することができます。
自動扉や電気錠を表示するドアタグ
  • 自動扉の計算式は   if(自動,"自","")
  • 電気錠の計算式は   if(電気,"電","")
です。
電気錠や自動扉も同様に設定

タグにパラメータの情報を表示することで、チェックが容易になります。



2016年5月2日月曜日

構造柱(2) タグ

構造柱タグの作成

タグに表示するパラメータは共有パラメータでなければなりません。「複数のファミリで共有するパラメータ」という意味です。前回の構造柱(1)では、柱サイズのパラメータに共有パラメータを用いたので、タグに表示することができます。

Step by Step

(1) [R]-[新規作成]-[ファミリ]でテンプレートは「注釈」-「一般タグ(メートル単位).rft」を選択する。
(2) [作成]-[プロパティ]-[ファミリカテゴリとパラメータ]で「構造柱タグ」を選択しOK。
カテゴリを変更
(3) 赤い字を削除。
(4) [作成]-[文字]-[ラベル]を選択し、プロパティウィンドゥの[タイプを編集]をクリック。
(5) 下の図を参考に、ラベルのタイプを設定する。
ラベルのタイプを設定
(6) 参照面の交点あたりをクリック。
(7) [カテゴリパラメータ]から「タイプ名」をクリックして[]をラベルパラメータに追加。
ラベルの編集
(8) ダイアログボックス右下の[パラメータを追加]ボタンを押して、[共有パラメータ]-[選択]で「柱X」「柱Y」を選択して追加。
共有パラメータを追加
(9) 「柱X」「柱Y」を下の図のようにラベルパラメータに追加して、下の図を参考に接頭表記や分割を設定する。
ラベルパラメータの設定
(10) 名前を付けて保存します。(ラベル_構造柱.rfa)
完成した柱タグ

タイプの作成

ふかしのパラメータを追加して、複数のタイプを作成します。
Step by Step
(1) (8)の手順で共有パラメータ「ふかし上」を追加し、下の図のように書式を設定して配置します。
共有パラメータを追加して、書式を設定する
ラベルを追加
(2) 同様に、「ふかし下」「ふかし右」「ふかし左」を追加する。
(3) ふかしの4つのラベルを選択し、プロパティウィンドゥの[表示]の関連付けボタンを押し、パラメータ[ふかし]を追加。
表示のパラメータ「ふかし」を追加
(4) 「標準」と「ふかし」のタイプを、それぞれ「ふかし」パラメータをOFF、ONとして作成する。詳細は「RC梁を作成する(3)」で述べていますので参考にしてください。
タイプの作成

使ってみる

それでは実際に構造柱に対してタグを作成してみます。 プロジェクトにタグのファミリをロードして、[注釈]-[タグ]-[カテゴリ別にタグをつける]を選択し、オプションバーの[引出線]のチェックを外し、構造柱をクリックします。
タグでプロパティを表示

さらに、タイプを「ふかし」に変更すると・・・
ふかしを表示
タグを作成することで「インプレイス」でふかし寸法をコントロールできるようになります。

サンプルデータ

A360ドライブにデータをアップロードしておきました。特に制限はありませんし何かあっても責任は負いません。時折、バージョンアップしていきます。