2013年5月19日日曜日

包絡に関する考察(4)

ホストファミリの包絡

ホストファミリとは

  • 天井
  • 屋根

のことです。構造フレーム(梁)や柱はファミリエディタで作成してプロジェクトにロードして使用しますが、ホストファミリはいわば組み込みファミリでファミリエディタで作成することはできません。このホストファミリも簡略モードにおける包絡の〈特殊カテゴリ〉です。

下の図は簡略モードですが、ホストファミリである床とロードファミリである構造フレームとの間に線が入って包絡されていません。
床と梁が包絡されていない
簡略モードのホストファミリについては、包絡の原則

①要素同士が結合している
②マテリアルが一致している

の②が

②’塗り潰しパターンが一致している

に置き換わります。

簡略尺度塗り潰しパターンとは


床のタイププロパティを見てみると、「簡略尺度塗り潰しパターン」というパラメーターがあります。これは文字通り、ビューモードが簡略モードの場合、塗りつぶしに使用されるハッチパターンのことです。
簡略尺度塗り潰しパターン
この「簡略尺度塗り潰しパターン」を、結合している要素(この場合は構造フレーム)のハッチパターンと一致させればきれいに包絡されます。

構造フレームには「簡略尺度塗り潰しパターン」はありませんから、構造フレームのマテリアルの切断面パターンがハッチパターンになります。構造フレームのマテリアルをマテリアルエディタで見てみると、切断面パターンがわかります。
構造フレームのマテリアルの切断面パターン
この図の場合、切断面パターンは「RC(切り取り)」なので、結合している床の「簡略尺度塗り潰しパターン」も「RC(切り取り)」にします。
簡略尺度塗り潰しパターンを一致させる

ハッチパターンが一致すると次の図のようにきれいに包絡されます。
きれいに包絡された床と梁
これできれいな断面図を作成する基本がお分かりいただいたでしょうか。