2018年2月4日日曜日

いろいろな形式のファイル(1)

コーディネーションモデル

2018からコーディネーションモデルモデルのリンクが可能になりました。コーディネーションモデルとは、早い話がNavsiworksのデータ(nwcとnwd)のことです。
これにより、Revitに取り込み可能なファイル形式の種類が飛躍的に増加します。下の図はNavisworksがネイティブで対応しているファイル形式です。
Navisworksで読み込み可能なファイル
Revitだけだと、DWG、DXF、DGN、SAT、SKPだけであり、ファミリであればこれに3DMが加わりますが、種類は限られています。Navisworksを仲介すれば、非常にたくさんのファイル形式を扱うことができます。

STEPのデータをリンクする

例としてSTEP形式のデータ(*.stpまたは*.step)のデータを読み込む場合を考えてみます。下の図はタダノのHPよりダウンロードしたクレーンのSTEPファイルをナビスワークスで読み込んだ様子です。
Navisworksに読み込んだSTEP形式のデータ

Navisでの操作方法


  1. [ホーム]タブ>[プロジェクト]パネル>[追加]
  2. STPファイルを選択する。
これだけです。読み込んだら、STPファイルと同じ位置に、同じ名前のNWCファイルができますのでこれをREVITにリンクします。

Revitでの操作

  1. [挿入]タブ>[リンク]パネル>[コーディネーションモデル]
  2. [追加]ボタンを押して、NWCファイルを選択し開く
  3. [OK]
    Revitでの表示
Revitに取り込んだNWCファイルは、透過度のみを上書きすることができます。
  1. [表示]タブ>[グラフィックス]パネル>[表示/グラフィックス]
  2. [コーディネーションモデル]タブ
  3. 透過度の[優先]ボタンをクリックし、透過度を設定して[OK]
    透過度を設定する
すると下の図のように表示されます。
透過度を設定
こういった意味ではなんとなく、あまりご利益がないようにも見えますが、そんなことはありません。Navisworksのデータが読めるということは、実に応用範囲が広がるのです。

色を変更する

読み込んだNWCデータの色ををRevit上で変更することはできません。しかし、Navisworksで色を変更しておけば、Revitで取り込んで色付きで表示することができます。

Navisworksでの操作(Manage/Simulateのみ)

  1. 要素を選択し、[右クリック]>[項目をオーバーライド]>[色をオーバーライド]
  2. 任意の色を選択し[OK]
  3. 以上の手順を繰り返して、各パーツを着色する。
    Navisworksでパーツを着色
  4. [出力]タブ>[パブリッシュ]パネル>[NWD]で任意のフォルダにNWD(Navisworks Document)ファイルを作成。
NWCは変換元のデータと同等で、これ自体を編集することはできませんが、着色してNWDというファイルに変換すれば、色がついた状態を保存できます。
Revitで同様の操作で取り込むと以下の図のようになります。
着色した状態で取り込めた!

要素を移動した状態で取り込む

要素を移動・回転した状態でNWDにすれば、その状態でRevitに取り込むことができます。
Navisworksで要素を移動・回転しNWDに
REVITにNWDを取り込むと下の図のようになります。
NWDをRevitで取り込んだところ

不要な要素を除去して取り込む

他のCADシステムからもらうデータにはRevitでは非表示にしておきたい要素が含まれている場合もあります。こんなときはNavisworksで不要な要素を非表示にしておいてからNWDにして取り込みます。
Navisworks不要な要素を選択し、[CTRL]+[H]で非表示にし、NWDファイルを作成します。
不要な要素を非表示にしてNWDファイルを作成
このNWDファイルを読み込めば下の図のようになります。
要素を非表示にしたままRevitに取り込まれる
元のファイルを作成したソフトがなくても、Navisworksである程度の編集ができ、それを非常に軽量なファイルとしてRevitのプロジェクトにリンクすることができます。しかも読み込めるファイルの種類は非常に豊富ですので、メリットは大きいといえるでしょう。
なにかよくわからない形式のファイルが手に入ったら、とりあえずNavisworksで扱えるかどうかチェックしてみてください。