Revitの原点
Revitでは座標を意識する必要は全くありませんが、それでもどこに原点があるのかは気にはなるところです。ダイナモを使って、原点を探ってみます。
(1) 建築テンプレートで新規にプロジェクトを作成し、ダイナモを起動します。
(2) ダイナモで新規作成し、Point.ByCoordinatesを配置します。
![](https://3.bp.blogspot.com/-D1bYbYnRV6A/WICfHCquOlI/AAAAAAAAFCs/MNXe42o_dyIxyLHsLrZM3aP52iSscaypACLcB/s400/origin001.png) |
Point.ByCCoordinatesを追加 |
この時点でRevitのプロジェクトを見ると、画面上に青い点が表示されています。これが座標(0,0,0)の点です。
![](https://2.bp.blogspot.com/-iofdtLZ8b7w/WICff0h62hI/AAAAAAAAFCw/lcSIFBOc3Zc-BxX-96aHq358CEv_kL2lQCLcB/s400/origin002.png) |
立面図 |
![](https://4.bp.blogspot.com/-4ypGmrg7WgY/WICfw3s6YkI/AAAAAAAAFC0/E0RV1EOFKmMqau0bFDj7GBamao1O0uDPACLcB/s400/origin003.png) |
平面図 |
この青い点の位置が「
プロジェクト内部の原点」です。この位置は変更することは当然ながらできません。
任意のポイントを原点として出力するには?
しかし、DWG/DXF/NWCなど、外部とデータを交換する場合は、たとえば1FLのX1とY1の交点を原点としてデータを作成したいことはあるでしょう。その場合は、
任意のポイントを出力原点に指定することができます。
プロジェクト基準点と測量点の設定が重要です。
下の図のように、真北が回転しいるプロジェクトの、「1FLのX1-Y1の交点」としてDWGデータを作成してみます。
![](https://3.bp.blogspot.com/-iLWvHIQ-ACc/WICqjQjxLcI/AAAAAAAAFDQ/4OMxd3bRT3okpUQ6CFzjz_sfjXfVrXkwgCLcB/s400/origin004.png) |
真北が回転している |
これを普通にDWG出力して、UCSICONを表示すると以下の図のようになり、原点は中央あたりにあります。
![](https://1.bp.blogspot.com/-IKAu67LjPoY/WICrP2p2-fI/AAAAAAAAFDY/RVG24EwfDb4XmZUU0ItNKhRS6QuBD70OgCLcB/s400/origin005.png) |
原点の位置を変更したい |
この出力原点を変更してみます。
出力用のサイト(外構)を登録する
(1) [管理タブ]-[プロジェクトの位置パネル]-[位置]で外構タブをクリック。
(2) [複製]を押して、「出力用」というサイトを作成し、[現在の値にする]をOK。
![](https://3.bp.blogspot.com/-MslgG8FfBqU/WIC6TU2DTlI/AAAAAAAAFDo/32pkBlb3iNkt0TS1pU1JD5ffIwco2tMKACLcB/s400/origin007.png) |
新たにサイト(外構)を作る |
(3) 表示/グラフィックスで外構カテゴリの「プロジェクト基準点」と「測量点」を表示
(4) プロジェクト基点を選択し、青い文字の「真北の角度」をクリックし、「0」とする。
![](https://1.bp.blogspot.com/-8MtbtjMTzDM/WIC7HleY_7I/AAAAAAAAFDw/3HNgpQOsXiobcXQoe9fzpvZvBPfVJS30gCLcB/s400/origin008.png) |
真北の角度を0にする。 |
(5) 測量点(△)を原点に指定したい位置に移動します。このときクリップマークはクリップしたままにしておきます。(赤い斜線が入っていない状態)
N/S、E/W、高さの値がすべて0になっていることを確認します。
![](https://1.bp.blogspot.com/-HnTmffnUpGo/WIC8mlfyg3I/AAAAAAAAFD8/v3xV_nexRhsdrkBLZMxvXcZZ09UwssOaQCLcB/s400/origin009.png) |
クリップをオンにしたまま原点にしたい位置に移動 |
(6) [R]-[書き出し]-[CAD形式]-[DWG]
(7) 「DWGを書き出す」ダイアログボックスで、[書き出し設定を選択]の[…]を押す。
![](https://3.bp.blogspot.com/-eVYswJ4rhMc/WIC9nMfEH3I/AAAAAAAAFEE/Nv5ecNaEqLcsC52v2jL7nTNcagfTQQ0jACLcB/s400/origin010.png) |
書き出し設定 |
(8) [単位と座標系]タブを選択し、座標系の基準を「共有」にする。
![](https://3.bp.blogspot.com/-yUAdXV90a3Y/WIC94njJZQI/AAAAAAAAFEI/t8YY-UFnYEMgfnaPQmR6cVPxuxAL4B8hwCLcB/s400/origin011.png) |
座標系の基準を「共有」にする |
この設定でDWGに書き出すと、測量点が出力したDWGの原点になります。
![](https://4.bp.blogspot.com/-A09mpxmg-8U/WIC-nKqFNeI/AAAAAAAAFEQ/34wR8fcm7zsvqUbCOtM63qwYC5xfes_HACLcB/s400/origin012.png) |
UCSICONを原点に表示しているところ。測量点が原点になる |
Z座標
測量点を立面図などを使って上下に移動すれば、Z座標の0の位置も設定できます。今度はNavisWorksに出力してみます。
まず、Revitで適当に壁を作成します。
![](https://1.bp.blogspot.com/-hAOb38PbYEg/WIKTuVZmoAI/AAAAAAAAFFA/pTe_1CRRz1406enll5x8XUHU65CxsOzuQCLcB/s400/origin013.png) |
適当に壁を作成 |
測量点を移動します。
![](https://3.bp.blogspot.com/-NpeQMvGff2w/WIKUHSAJglI/AAAAAAAAFFE/Xytc3yqTNcIS-cryQsJBErFe9OYDgwAywCLcB/s320/origin014.png) |
原点を任意の位置に移動 |
立面図を開いてさらに測量点を移動します。
![](https://3.bp.blogspot.com/-Grw8FbWTst4/WIKU3TUb0eI/AAAAAAAAFFM/KuZnXTXZBY0raouzCZtMGzy8pbT7qTG7QCLcB/s400/origin015.png) |
測量点を上に移動 |
[R]-[書き出し]-[NWC]で、[NavisWorks設定]をクリック
![](https://4.bp.blogspot.com/-C9duU-N_5Mo/WIKVlvC-yAI/AAAAAAAAFFU/e_AfDgIT6WciykbrAAEAORXWngF6nX7wwCLcB/s400/origin016.png) |
NavisWorks設定 |
「座標」を「共有」に設定します。dd
![](https://1.bp.blogspot.com/-klVZNka_TJI/WIKWcRoHwaI/AAAAAAAAFFc/wnrUnSuNflkeLk2OQ-NkFvc6X-XMcUaqACLcB/s400/origin017.png) |
座標を共有に設定 |
出力して、NavisWorksで出力したNWCを開いて、測定ツールで座標を確かめます。
![](https://2.bp.blogspot.com/-TIOcjWew7bY/WIKZV92ayOI/AAAAAAAAFFo/VDY09XiEMzUkyw5yd8hFLdkta1mjD90tQCLcB/s400/origin018.png) |
Revitの測量点の位置が原点になっている |
測量点の位置が原点(0,0,0)になっています。
まとめ
外部に出力するとき、任意の位置を原点にするには
(1) 真北が回転している場合は出力用のサイト(外構)を作成して現在に設定する。
(2) 測量点をクリップしたまま任意の位置に移動する。
(3) 出力時の座標は「共有」を選択する。
となります。