2017年8月19日土曜日

階段のサブカテゴリ

階段の表示/グラフィックス

表示タブ>グラフィックスパネル>表示/グラフィックスで階段のカテゴリを展開すると下の図のように多くのサブカテゴリが表示されます。これらはいったいどの部分を指しているのでしょうか?
これを英語版で見てみるとこのようになっています。
<の上>って<Above>のことだったのね・・・
今回はこのサブカテゴリをはっきりさせたいと思います。

基本のサブカテゴリをまとめてみる

まず<の上>というサブカテゴリ(英語版の<ABOVE>)は、各サブカテゴリの要素の「平面図の切断位置より上」の部分を示しているので、以下のようにまとめます。

  1. 切断マーク----------Cut Mark----------<の上>あり
  2. 外枠-----------------Outlines-----------<の上>あり
  3. 桁-------------------Supports----------<の上>あり
  4. 段鼻線---------------Nosing Lines------<の上>あり
  5. 蹴上げ線------------Riser Lines---------<の上>あり
  6. 踏み面/蹴上げ-------Treads/Riser
階段の3Dビューと平面ビューを見ながらサブカテゴリが示す部分を見ていきます。

サブカテゴリが示す要素

まず3D表示で、下の図のような鉄骨階段を考えてみます。
鉄骨階段
表示/グラフィックスの上書きを次のように設定します。
<の上>は同じ色で破線にしています。このときの3D表示は下の図のようになります。
3Dビューでは有効なサブカテゴリは「桁」と「踏み面/蹴上げ」
このことから、3D表示に関係しているのは

  • 踏み面/蹴上げ

だけで「○○」と「切断マーク」「外枠」は3D表示には関係ないことがわかります。
平面図
平面図にも同じ表示/グラフィックスの設定をしてみます。
平面図
こちらでは「踏み板/蹴上げ」は平面図の表示には関係ないことがわかります。
段鼻線が点線表示になっているのは踏み板にかくれて隠線扱いとなっているからです。

<の上>

サブカテゴリ○○<の上>とは、平面ビューにおいて切断位置(上の図ではFL+1200)よりも上にある部分の表示を示しています。ですから、<の上>がついているサブカテゴリを非表示にすると
<の上>が非表示の場合
となります。

外枠

外枠とは一体何を意味しているのか?というとこれは「階段の外形」を表示しています。上の図で「外枠<の上>」を表示、「外枠」を非表示とすると
「外枠」非表示、「外枠<の上>」表示
となります。切断線より上は団の表示はいらない、という場合に使います。また天井伏図では外枠と外枠<の上>だけの表示でいいかもしれません。

切断マーク<の上>

切断マークに<の上>があるのはなぜでしょうか?切断マークはダブルラインで表示することができます。以下の手順で変更してみます。

  1. 階段を選択して[タイプを編集]
  2. 切断マークのタイプの[…]をクリック。
    階段のタイププロパティ
  3. 切断線のタイプを「二重線」に変更
  4. OKを数回押してダイアログボックスをすべて閉じる。
すると、下の図のように切断マークがダブルで表示されます。
切断マーク<の上>



蹴上げ線と段鼻線

蹴上げ線とはいったい何を意味しているのかというと、蹴込板と踏板の交わる位置を示しています。断面図と並べてみるとよくわかります。
段鼻線(緑)と蹴上げ線(青破線)
階段経路のタイププロパティ「段鼻の長さ」が0の場合は、蹴上げ線は段鼻線と重なります。

ベストな表示設定は?

以上のサブカテゴリの特性を踏まえて、平面ビューにおいて一番無難な表示設定を探ってみると、最下レベルは別として、<の上>と、外枠と蹴上げ線は非表示としておいたほうが無難だと思います。
<の上>と外枠・蹴上げ線をOFF
また、切断マークも単線で十分です。なぜなら段鼻線の位置が上下階でそろっているのであればうまく機能しますが、
上下の階段の段鼻線がそろっている場合
少しでもずれていると、結局単線と変わらないからです。
上下の階段の段鼻線がそろっていない場合
また、階段パスも、色々な場合に対処することを考えると今のところ「固定された上方向」がもっとも適用範囲が広いといえるでしょう。
階段パス:固定された上方向