2018年11月4日日曜日

マスとマス床(2)

インプレイスマス=フリーフォーム?

矩形の組み合わせで作れない場合は、インプレイスでマスを作成することになりますが、慣れないうちはこれがなかなか大変です。

昔のインプレイスマスはインプレイスファミリと全く同じで、「押し出し」「スイープ」「回転」「ブレンド」といった方法で作成し、カテゴリだけが異なっていたのですが、今はフリーフォームの作成要素という役割が追加されて扱いが変化してきました。

プロファイルをロック

しかし「プロファイルをロック」すれば、かつての動きを再現することができます。プロファイルとは、インプレイスマスを作成するとき、最初にスケッチする閉じた線分群のことです。

まずはインプレイスマスを作成してその効果を確かめます。


  1. 平面図ビューを開く
  2. [マス&外構]>[コンセプトマス]>[インプレイスマス]
  3. 名前をつけてOK
  4. [描画]パネルの[直線]・[作業面で描画]を選択し、[セット]でレベル1を選択
  5. 閉じた図形を作成します。これがプロファイルです。
このとき重要なのがオプションバーの[閉じたループからサーフェスを作成]をチェックしているかどうかです。
オプションバーに着目!
これをチェックしているか否かでこのプロファイルの編集方法が変わります。

チェックしている場合

閉じた図形作成と同時に「面」が作成されるので、プロファイルが閉じた時点で立体化されています。間違った場合修正するには、プロファイルの一辺を選択し、[モード]パネルの[プロファイルを編集]を使って修正します。
プロファイルを編集で修正する

チェックしていない場合

閉じた図形を作っても、それはあくまでも線の集合。まだ立体(面)は作成されていません。トリムなどのコマンドを使って、普通の線として編集できます。
まだ線しかないので、普通に編集できる。

フォームを作成しプロファイルをロック

作成したプロファイルを「押し出し」て、フォームを作成します。

  1. 線をマウスオーバーすると、連結された線分がすべて選択されます。
  2. [フォーム]パネル>[フォームを作成]
  3. 3Dビューで確認します。マスはカテゴリで非表示になっていることが多いので、もし見えない場合は、ビューの[表示/グラフィック]でマスを表示してください。
  4. マウスオーバーしてTABキーをおし、フォーム要素を選択します。
  5. プロパティウィンドゥに注目してください。現状は以下のようになっています。
    フォームのプロパティ
  6. [フォーム要素]パネル>[プロファイルをロック]をクリックし、再びプロパティを確認します。
    [正のオフセット][負のオフセット]のプロパティが表示される
プロファイルをロックすると、プロファイルを単純にプロファイルに垂直な方向に押し出す形状に限定されるため、オフセットの値で高さを設定することができ利用になります。

辺の動きに注目

プロファイルをロックした状態で、上辺を選択してドラッグしてみます。
プロファイルをロックしていると、辺をドラッグしても面が移動する
プロファイルをロックしているので、辺を移動しても面が移動します。
次にプロファイルのロックを解除して同じことをしてみますと
プロファイルのロックを解除すると辺だけ移動する
辺だけが移動します。これはいわゆるフリーフォームの状態で、面・辺・点をそれぞれ自由な変形させることができます。

もう一度プロファイルをロックして、マスを終了します。

平面図での編集

平面図でマスの形状を変更してみます。

プロファイルをロックしていない場合

  1. マスを選択し[インプレイス編集]
  2. マスを選択し、[プロファイルを編集]
  3. 左下のステータスバーに[編集するプロファイルまたはパスを選択]と表示されますが、平面図のままでは選択は難しいです。
    プロファイルの選択を促すコメントが表示されますが。。。
  4. 3Dビューに切り替えて、底面か上面を選択。
    3Dビューならば選択できる
  5. しかしこれを編集しても期待した通りの変更はできません。
    期待する結果とはちょっと違いますね・・・

プロファイルをロックしている場合

  1. マスを選択し[インプレイス編集]
  2. マスを選択し、[プロファイルを編集]
  3. すぐにスケッチモードになります。これなら簡単に編集できます。
    見慣れたスケッチモードに!
インプレイスマスを編集する場合、フリーフォームではない「単純なボリュームの作成」を行う場合、次の点に注意してください。
  • オプションバーの[閉じたループからサーフェスを作成]はオフにする。
  • プロファイルはロックする
この2点に注意すれば、昔通りのマスを扱うのと大きく異なることはありません。