2022年8月13日土曜日

BIM INTEROPERABILITY TOOLS(2)

Spatial Data Tool for Revit

今回はBITの機能のうち、「空間データ(SPATIAL DATA FOR REVIT)」の使い方を学習しましょう。


何ができるの?

対象となるカテゴリは「部屋」と「エリア」です。残念ながら「スペース」は対象ではありません。基本的な機能は次の二つです。

  1. 一つあるいは複数の共有パラメータを「部屋」「エリア」に割り当てて値を設定する
  2. 「部屋」と同じ位置にある「エリア」の間でデータを同期する
要するに部屋とエリアでパラメータの値を同期するツール、ということになります。同期できるのは、同じ名前の共有パラメータの間のみで、エリアで計測した面積の値を部屋に設定した共有パラメータに同期するなどということはできません。

練習の準備

こちらに練習用のファイルセットを準備しましたのでご利用ください。
  • 共有パラメータファイル:BITTrainingSharedParameters.txt
  • 練習用RVT(v2019)ファイル:空間データトレーニング.rvt

手順:セットアップ

  1. 空間データトレーニング.rvtを開く
    1. 平面図:レベル1とエリア プラン(床面積):レベル1を確認してください。
    2. 部屋とエリアを選択して、インスタンスパラメータの状態を確認しておいてください。特に特別なパラメータは設定されていません。
  2. BIM Interoperability Tools>空間データ>セットアップ
  3. Step 1.Start.パネルで、「Start from scratch」にチェックを入れて「次に」
  4. Step 2.Sahred Parameters File.で、「Browse」ボタンをクリックし、ダウンロードしたBITTrainingSharedParameters.txtを選択し「次に」
  5. ステップ3 パラメータパネルで、
    1. 空間データトレーニングの3つのパラメータの「+」をクリック。
    2. 「部屋に適用」と「エリアへ適用」をクリックしてONにする。
      ステップ3 パラメータ

  6. Step4. Classification Manager Databaseパネルで、「Start from Scratch」をクリックし、ファイル名を付けて保存
    1. このファイルは、今回の作業では直接使用しませんので、さほど重要ではありません。
    2. 次にをクリック
  7. ステップ5 パラメーター値パネルで、
    1. 下層のグループ:データ(何を選択してもよいがここではデータとする)
    2. 初期値の値を設定:初期値の設定は任意です。
    3. 次に
      ステップ5 パラメータの初期値設定

  8. ステップ6完了パネルで、
    1. 設定をエクスポートで、ファイルを「BITTrainingSpatial1」として保存。
    2. 終了して閉じる
  9. 部屋を選択して、インスタンスパラメータのデータグループに指定したパラメータが設定されていることを確認する。
    部屋にパラメータが追加された

  10. 同様にエリアも確認する。
    エリアにもパラメータが追加された

手順:同期

部屋とエリアでパラメータの値を同期します。
  1. 平面図:レベル1を開く
  2. 部屋1、部屋2、部屋3の空間パラメータ1~3の値を変更する。
  3. BIM Interoperability Tools>空間データ>同期
    1. 部屋はエリアにプッシュを選択
    2. エリアスキームを選択で床面積を選択
    3. また、同期空間データ パラメータ値にチェック
    4. 部屋をすべて選択
    5. 更新して閉じる

  4. エリアプラン(床面積):レベル1を開き、エリアの空間パラメータ1~3の値が部屋1~3と一致していることを確認してください。

Tips

  • 同期対象のエリアが他のエリアスキームにもある場合は、同じ手順を繰り返し、3-2で適切なエリアスキームを選択します。
  • ブランクのみをチェックすると、値を上書きしません。