Model Coordination
Autodesk Construction Cloud(以降ACC)のModel Coordinationを使うためのコツを解説します。
| モデルコーディネーションを使いこなそう! |
Model Coordinationは言ってみれば「自動干渉チェック」です。Docs上の指定したフォルダ内にある複数のデータ(rvt,ifc,dwg,nwcなど)同士の干渉を総チェックする仕組みです。次の2ステップです。
- 干渉チェック用データの準備
- 統合モデル空間の準備
干渉チェック用データの準備
まず、Revitのファイルを開き、干渉チェックの対象となる要素を表示した3Dビューを作成します。干渉チェックの対象はファイルではなく3Dビューであることがポイントです。例えば
- 対象となるカテゴリだけを表示した3Dビュー
- 断面ボックスを使って対象となる範囲だけを表示した3Dビュー
などを作成しておきます。例えば・・・・
- 意匠モデルの例:全体を表示したビュー
意匠全体を表示したビュー - 意匠モデルの例:区画壁のみを表示したビュー
区画壁のみを表示したビュー - 構造モデルの例:構造体全体を表示したビュー
構造全体を表示したビュー - 設備モデルの例:電衛空全体を表示したビュー
MEP情報のみを表示したビュー
などを用意します。
ヒント
- Model Coordinationでもプロパティなどのルールによって対象要素を絞り込むことはできるが、あらかじめ操作に慣れたRevitでビューを用意しておくとよい。
- Revitであればルールに基づかない任意の要素だけを表示したビューが作成できる利点がある。
その他の注意事項
ビューの名前をわかりやすく!
作成した干渉チェック用ビューにはわかりやすいビュー名を付けましょう。例えば、「干渉チェック_」を接頭するというようにしてください。
トリミング領域は使わない!
ビューのプロパティ「ビューをトリミング」はオフにしてください。オンにしておくとモデルコーディネーション上でトリミング領域外の要素はゴースト表示されますが、干渉検査の対象にはなりません。誤解しやすいのでオフにしておくのが無難です。
| ビューをトリミングはOFFが推奨 |
IFCについて
IFCも干渉チェックの対象です。ヘルプにはけっこう細かな制限が書いてあるのですが、IFCであればだいたい問題はないようです。AVEVA E3D Design(3.1.8.0 以降)から書き出されたIFCも対象なので、プラント建屋を設計している方には朗報ですね。
パブリッシュ設定
作成した官庁チェック対象の3Dビューをパブリッシュ設定します。これが重要で、ビューを作成しただけでは干渉チェックの対象とはなりません。必ずパブリッシュ設定をしておきます。
| セット00_ModelCoordinationを作成し、3Dビュー:干渉チェック_全体のビューを含めている例。この状態で保存して閉じる |
統合モデル空間の準備
Docsでフォルダを作成
ACCで対象となるプロジェクトを開き、製品ピッカーでDocsに切り替えます。
| Docsをクリック |
そして、干渉チェックの作業場となるサブフォルダを作成します。
| 干渉チェックの作業場(サブフォルダ)を作成 |
このフォルダの中に配置するデータが干渉チェックの対象となります。特別なことは必要なく、単純に任意の場所にフォルダを作成してください。
そして準備したファイルを作成したフォルダに配置します。このときリンクファイルは特に必要ありません。
| ファイルをアップロード |
| パブリッシュの状況を確認する |
統合モデル空間の指定
統合モデル空間とは要するに干渉チェック対象データが配置されているフォルダのことです。次の手順で作成したフォルダを統合モデル空間に指定しましょう。
- 製品ピッカーをModelCoordinationに切り替えます。
- [設定]をクリックし、[統合モデル空間を作成する]をクリック。
- 名前を指定し、統合モデル空間のメインフォルダを選択で、作成したフォルダを指定します。
- [干渉チェックをオン]をクリックし、右下の[作成]ボタンをクリックします。
干渉チェックの結果を見る
次回はこの干渉チェック結果を検証するときのコツについてお伝えします。
