マウスは何を使ってますか?
今回は珍しくハードウェアのお話です。最近新しいマウスを手に入れました。3D ConnexionのCadMouse Pro Wirelessです。
| CadMouse Pro Wireless |
3D ConnexionといえばSpace Mouseが有名ですよね。皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか?
| SpaceMouse Wireless |
今回入手したのは一見普通のマウスに見えるCadMouse Pro Wirelessですが、3か月使ってみたところこれがまたとてもよくできていることがわかったので、Revitを日常的に使用している皆さんにその使用方法について紹介します。おすすめです!
大きな特徴は「CAD操作に特化したマウス」ということです。専用のドライバ「3Dx Ware」をインストールすることでCADを操作するための様々なメリットを享受することができます。
接続について
- Bluetooth
- 専用レシーバ(付属)
- 有線(付属USBケーブルTYPE-A)
![]() |
| 付属ケーブルはとってもしなやか |
ボタンレイアウト
| CadMouse Proのボタンレイアウト |
Windowsでは珍しい中ボタン、およびラジアルメニューボタンが特徴的です。それぞれの使い方を見ていきましょう
画面操作はマウスだけで完結
Revitの画面を操作する際、普通のマウスだと
- 画面の縮小拡大 → ホイール回転
- オービット → SHIFTキーを押しながらホイールプレス
- 全体表示 → ホイールダブルクリック
- 画面移動 → ホイールプレス
でしたが、CAD Mouse Proの場合はSHIFTキーを押す必要がありません。つまりマウスだけで画面操作がすべて可能になります。
- 画面の縮小拡大 → ホイール回転
- オービット → ホイールプレス
- 全体表示 → 中ボタンダブルクリック
- 画面移動 → 中ボタンプレス
この画面操作方法は非常に優れています。特に優れているのは
- マウスを持つ手だけで操作が完結(SHIFTキーを押す必要がない)
- 重いホイールをダブルクリックする必要がない
の2点です。頻繁に行う画面操作の負担が大きく軽減されることはRevit操作においてたいへんなメリットです。
また、親指ボタンはクイックズーム機能が割り当てられています。
◀ボタン=10倍拡大
▶ボタン=1/10倍縮小
この中ボタンとホイールの操作に慣れると、この上なく楽ちんで、もうほかのマウスには戻れない感じです。
秀逸なラジアルメニュー
Revitを操作しているとき、ラジアルメニューボタンを押すと、よく使うコマンドへのショートカットがマウスポインタの周囲に表示されます。
| とても便利なラジアルメニュー |
使い方は簡単で、Revitを操作中にホイールボタンの手前にあるラジアルメニューボタンを押すと、マウスの周りにコマンドボタンが表示されます。
マウスポインタを使用したいコマンドアイコン上を通過させる、あるいはコマンドアイコンをクリックするとそのコマンドが起動します。
例えば、壁を選択しておいて、ラジアルメニューボタンをクリックし、
ラジアルメニューのタイプ編集アイコン上をマウスを通過させるとタイププロパティウィンドウが開きます。クリックしなくてもいいところがポイントで、手指への負担を軽減してくれます。このラジアルメニューは現在アクティブなアプリケーションを自動判定し、アプリケーションごとに異なるメニューを表示します。例えば、AutoCADではこのようになります。
| AutoCADでのラジアルメニュー |
ラジアルメニューを変更する
ラジアルメニューはいくつかのパターンがあらかじめ登録されていて、設定で切り替えることができます。タスクバーの検索ウィンドウに"3dconnexion"と入力し、設定アプリを起動します。この状態でRevitのウィンドウ内をクリックすると、設定アプリがRevitを認識します。
| 左上に認識しているアプリが表示される |
[ボタン]をクリックして、ボタン設定ウィンドウを開きます。次にラジアルメニューの右の>ボタンをクリックします。
| ラジアルメニューの>ボタンをクリック |
| いろいろなコマンドセットが定義されている |
これらを選択することで、表示されるラジアルメニューを変更することができます。それぞれの内容をご紹介します。
| 3D Group |
| Archtectural Annotate |
| Edit Group |
| Most Common |
| Structural Edi |
| Structural Model |
| Systems Annotate |
| Systems Model - Electric |
| Systems Model - MEP |
| Systems Model - Plumbling |
さすがCADマウスというだけあって、Revitユーザーのことをよく研究しています。私のお気に入りは「Edit Group」です。
ラジアルメニューをカスタマイズ
これらの規定のコマンドセットではなく、自分でコマンドをカスタマイズすることもできます。お気に入りのコマンドセットを作成する手順を見てみましょう。Revitがアクティブな状態でボタン設定ウィンドウを開きます。次にラジアルメニューの右の>ボタンをクリックし一番下にある「新規ラジアルメニュー」をクリックします。
| 新規ラジアルメニュー |
ラジアルメニューエディタでまずラジアルメニュー名を設定します。
つぎにメニューのアイコンをクリックし、アイコンの選択ウィンドウでアイコンを選択します。このアイコンはカスタムアイコンでお好みのアイコンを設定できます。単なる目印なので気楽に設定してください。
| 好みのアイコンを設定する |
レイアウトで4分割または8分割を選びます。
| 8分割を選択したところ |
8分割を選択すると、右側に1~8のコマンド割り当てボックスが表示されます。
例えば1に位置合わせを設定したい場合は、1の右端の>をクリックし、
Autodesk Revit>修正>修正>位置合わせ
と選択します。Revitのタブ名>パネル名>コマンド名の順です。
| タブ名>パネル名>コマンド名 の順で追っていく |
これでコマンド1に位置合わせが設定されます。
| コマンド1に位置合わせが割り当てられた |
この手順で、のこりのコマンドも割り当てます。
| 全てに割り当てる |
| お気に入りのコマンドセットを作ろう! |
試したところ、これらのコマンドは標準だけではなく、カスタマイズしたコマンドも登録可能になっていました。
