名脇役「舗装とサブ領域」の変遷
Revit2024で地形ソリッドが登場
地形ソリッド登場以前は「舗装」「サブ領域」というなかなか便利な機能がありました。舗装は地盤面の一部を平坦にくりぬく機能です。サブ領域は地盤面の一部に異なるマテリアルを割り当てることができました。
2023以前の舗装とサブ領域 |
v2024で舗装は廃止されました |
v2024で舗装が廃止された理由は、ボイドファミリで地形を切り取ることで代替できるからだと推測します。しかしながら、ボイドで切り取るるだけでは、舗装のレイヤ構造を再現することができませんでした。
ボイドで切り取れば舗装と同等 |
Revit2025で「掘削」が登場
Revit2025では地盤を地盤で「掘削」する機能が追加されました。これで完全に舗装を置き換えることができました。
まず、地形ソリッドの中に地形ソリッドを作成します。
地形ソリッド内部に地形ソリッドを作成 |
修正|地形ソリッドタブ>地形ソリッドの成形パネル>掘削▼>掘削
埋め込まれた地形ソリッドを選択すると、外側の地形ソリッドが「掘削」されます。地形ソリッドの掘削 |
これで完全に地盤面-舗装の関係は、地形ソリッド-地形ソリッドによる掘削で置き換えられたといえるでしょう。
Revit2026で「サブ区画」を強化
Revit2026ではサブ区画が強化されました。ポイントは2つで
- サブ区画のオフセット:高さを自由に設定できるようになった
- サブ区画のレイヤ構造:サブ区画にレイヤを割り当てることができる
この2点はかなりの朗報でして、従来のサブ領域を上回る機能が追加されたことになります。掘削はまったく表面の高さが全く異なる地形ソリッドを使いますが、表面の高さはホストのサブソリッドからの相対距離で決まります。
例えば、サブ区画のオフセットを-100とすると、地形なりに-100オフセットされます。
サブ区画は地形なりにオフセットされる |
サブ区画に地形ソリッドのタイプを割り当て可能 |
まとめ
2024で地形ソリッドが登場し、2025で舗装が、2026でサブ区画が置き換わりました。すこし時間がかかりましたが、ようやく2026で地形ソリッドがかつての地盤面をしのぐ機能に強化されました。
- v2024 : 地盤面→地形ソリッド
- v2025 : 舗装→掘削
- v2026 : サブ領域→サブ区画の強化
地形ソリッドはサーフェス要素の地盤面よりは相当に扱いやすいので、脇役2つがそろった2026でその力を存分に発揮できるようになりました。今、バージョンアップするならば断然2026以降がおすすめですよ~。