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2021年5月1日土曜日

U字側溝

側溝

JIS A5372の規格のU字側溝の作り方を考察してみます。いろいろと作り方はあると思いますが、勾配を考慮するならば、ファミリは線基準あるいは面基準を使うと作りやすいのではないかと思います。まずはこの規格に沿ったファミリを作成してみます。

サンプルプロジェクト(v2019)はこちらからダウンロードしてください。

U字側溝のモデリングは?

プロファイル

まずはプロファイルを作成します。次のようにa~gのパラメータを作成して寸法に割り当てます。

ファミリ

次にこのプロファイルを使ってU字側溝のファミリを作成します。

  1. 「一般モデル-線基準」のファミリテンプレートを使ってファミリを作成します。
  2. プロパティパネル>ファミリカテゴリとパラメータでカテゴリを外構にしてOK。
  3. 上記プロファイルファミリをロードする。
  4. 3Dビューを開く。
  5. 作成タブ>フォームパネル>スイープ
  6. 作業面パネル>パスを選択 で、参照線を選択。
  7. モードパネル>✔
  8. スイープパネル>プロファイルでプロファイルU字側溝:300Aを選択

  9. モードパネル>✔

  10. フォームを選択し、マテリアルの関連付けボタンを押す。
  11. 新規作成ボタンを押し、側溝というマテリアルを新規に作成して関連付ける。
  12. 平面図>参照レベルを開き、作成タブ>コントロールパネル>コントロールでダブル垂直を選択して配置。
    フリップコントロールを配置

  13. ファイル>名前を付けて保存で外構_U字側溝という名前で保存。
必要であれば蓋も同様の方法でこのファミリ内に組み込めばいいでしょう。

プロジェクトでの利用

線基準の要素はホストとなる面を指定できます。U字側溝には勾配が必要ですから、U字側溝を据え付ける敷モルタルや均しコンクリートなどを舗装で作成して、舗装面に対してU字側溝を配置します。

舗装タイプ

新しいプロジェクトを作成して、舗装タイプとして次のようなタイプを作成します。
  • 名前:側溝敷砂利
  • 敷モルタル:20mm
  • 均しコンクリート:100mm
  • 基礎砕石:150mm
    側溝敷砂利の舗装タイプ
アスファルト舗装も同様にタイプを作成しておきます。
  • 名前:アスファルト舗装
  • アスファルト舗装:50mm
  • 基礎砕石:200mm
    アスファルトの舗装タイプ
ほかにも「緑地客土」など、外構に使いそうな舗装を定義しておきます。

モデリング

プロジェクトで駐車場を作成してその周囲にU字側溝を配置してみます。
  1. 舗装タイプを作成したプロジェクトを開き、設計GLの平面図を開く
  2. マス&外構タブ>外構作成パネル>地形 でだいたい100m□の地形を作成する。
  3. マス&外構タブ>外構作成パネル>舗装
    1. タイプセレクタでアスファルト舗装を選択
    2. 適切な範囲に舗装を作成
  4. U字側溝を配置したい辺に舗装タイプ「側溝敷砂利」のタイプで、U字側溝と同じ幅(400)で細長い舗装を作成し、U字側溝の高さ分(-300)下げる。
    側溝部分に舗装を作成して、基準レベルオフセットを-300とする

  5. 3Dビューで見ると次のようになっている。
    側溝部分を舗装で下げる

  6. 作成したU字側溝ファミリをロードする。
  7. 建築タブ>構築パネル>コンポネント>コンポーネントを配置
  8. タイプセレクタで外構_U字側溝を選択
  9. 配置パネル>作業面に配置
  10. オプションバーで配置面から選択を選択。

  11. 作業面ダイアログボックスで面を選択を選択しOK
  12. 側溝敷砂利の天面をクリックして選択。
    舗装の天端を選択

  13. 続けて描画パネルの選択(緑の線)を選択し、アスファルト舗装の面をクリックして配置する。
    舗装の側面を選択

  14. 修正をクリック
    側溝が作成される

勾配

このU字側溝は舗装面に乗っているので、舗装に勾配をつければU字側溝にも勾配が付きます。
  1. 側溝敷砂利の舗装を選択して、モードパネル>境界の編集
  2. 設計GLの平面図で描画パネル>勾配矢印 で勾配方向に矢印を作成する。基本的にはのぼり方向に向かって矢印を作成するとよい。
    勾配矢印を作成

  3. 勾配矢印を選択し、プロパティで
    1. 指定:勾配
    2. 矢じりレベルオフセット:0
    3. 勾配:=2/100(2%勾配とします)
    4. 適用
  4. モードパネル>✔
これで勾配をつけることができます。
U字側溝に勾配を付けた状態

2021年1月17日日曜日

駐車場のライン

折れ曲がった面に白線を描く

前回は舗装に複雑な勾配を作成する方法をご紹介しました。駐車場で水勾配を考慮して舗装を作成すると、困ってしまうのが駐車スペースのライン引きです。駐車場ファミリを配置すると、面に対して浮いてしまったり、めり込んだりします。

駐車場ファミリが舗装にめり込んだ状態になる

今回はダイナモを使って、勾配面に対してきれいに駐車場ラインを作る方法をご紹介します。ダイナモの初心者でも十分に取り組める内容だと思います。

勾配成りにライン引き

YouTubeAKNで動画を公開しておりますので、ご視聴ください。



2021年1月11日月曜日

勾配のついた舗装~3点の高さが異なる場合

舗装に勾配をつける唯一の方法

舗装に勾配をつけるには勾配矢印をつけるしかありません。

3点の高さが異なる舗装

舗装の一辺が勾配に対して垂直な場合は大きな問題はないのですが、外部の地形を作成していると「高さが異なる3点で定義される面」に舗装をする必要が出てくる場合があります。説明がなかなか難しいので、今回は動画にしてみました。


YouTubeおよびAKNで公開しています。

2020年7月5日日曜日

舗装

舗装の傾斜

舗装に勾配を付ける方法は今のところ勾配矢印を使うしか方法がありません。勾配矢印を使うときのちょっとしたコツをご紹介します。
舗装の傾斜についての話です。

基本(勾配)

舗装は必ず地盤(地形)の上に作成しますので、まず地盤を作っておきます。
そして次のように幅6m長さ40mぐらいで舗装のスケッチを作製して、勾配矢印を配置します。矢印は指定方法にもよりますが、基本的に登り方向を示しています。
舗装と勾配矢印を作成
勾配の単位を指定しておきます。一番都合のよい単位でいいのですが、ここでは%表示としておきます。
  1. 管理タブ>設定パネル>プロジェクトで使う単位
  2. 勾配のボタンを押して、パーセンテージを選択
    勾配の単位を設定
  3. OK→OK
  4. 勾配矢印を選択し、プロパティウィンドウで、指定を交配、矢尻レベル0、勾配を10%とする。
  5. モードパネル>✔
  6. 作成した舗装を選択し、勾配の値が変更できることを確認します。
勾配矢印の指定を勾配に設定すると、いちいち編集モードに入らなくても勾配の値を変更できるようになります。
勾配のついた舗装

法面(勾配端部)

法面は基本的に三角形で作成するので、UIの乏しい舗装で作成するのはやや困難です。それでも条件さえ合えば舗装で法面を作成することができます。その条件とは

3点のうち2点が同じ高さである

ということです。

  1. 次の図のように三角形の舗装を作成。
    三角形の舗装を作成
  2. 右上の点が矢先になるように勾配矢印を作成
    勾配矢印
  3. 底辺に垂直になるように矢尻をドラッグして配置
    底辺に直角になるように勾配矢印を配置
  4. 勾配矢印のプロパティで、矢じりレベルを底辺の高さ0、矢先レベルを矢先の高さ4000に指定
    勾配矢印のプロパティ
  5. モードパネル>✔
擁壁の底辺の両端の2点は高さ0ですので、舗装と勾配矢印で作成可能です。
舗装で法面を作成



2017年2月25日土曜日

L型側溝

道は床でつくると便利

外構、特に道路や歩道は一般的にはまず地形を作成し、舗装を使って道路や歩道を作成します。ただ、舗装はその外形線が他の舗装とダブることが許されず、多少扱いが面倒です。そこで、今回は床を使って歩道や道路、縁石などを作成する方法をご紹介します。
床で作成された歩道と車道
上の図の歩道と車道、緑地はすべて床で作成しています。

スラブエッジでL型側溝・縁石をつくる

床で外構を作成するメリットは、縁石や側溝をスラブエッジを使って表現できるということです。
3種類のスラブエッジを使っている
このモデルは3種類のスラブエッジを使っています。
上の図の青い部分

低いL型側溝

縁石の部分

これらのプロファイル(右のライブラリに登録してありますのでご自由にお使いください。)でスラブエッジのタイプを作成しておいて、下の図のように歩道と車道を床で作成します。歩道切り下げ部は勾配矢印を使ってスロープにしておきます。
側溝や縁石部を除いて床を作成する
あとは[建築]-[構築(ビルド)]-[床▼]-[スラブハンチ]を使って、床のエッジをなぞれば側溝や縁石を作成できます。
床のエッジをクリックして縁石と側溝を作成
足りない部分はスラブエッジを選択して端点をドラッグして延長します。
スラブエッジを延長
床も舗装も層構造を表現できたり、勾配矢印でスロープを作成で来たりする点は同じですが、スラブエッジを使えることと、多少重なってもエラーにならないこと、形状編集が使えることなど床のほうがなにかと便利な機能が多いので、外構の作成に床を活用することを検討してみてください。

注意する点

床は平面図の表示範囲に含まれていなくても、マイナス1200程度までは平面図に表示されます。詳細はこちらをご覧ください。一方地形や舗装は、描画範囲から外れていると表示されません。舗装・地形・床による外構が共存する場合は、表示範囲に注意してください。