カーテンウォールの集計表
カーテンウォールはあくまでも「壁」です。カーテンウォールには、複数のインスタンスで一つの建具記号だったり、インスタンスベースで自由にサイズが変更出来るという特徴があるため、タイプパラメータをベースとするドアや窓の集計表と同じ集計表にまとめることは無理があります。
そこで今回はカーテンウォール専用の集計表(建具表)の作り方の一例をご紹介します。
前提条件
次のモデルには、3箇所の建具があります。それぞれの建具は3つと1つと2つのカーテンウォールのインスタンスで構成されています。これをそれぞれ、ACW-1,ACW-2,ACW-3として集計表を作成します。
| パネルはすべてカーテンパネルカテゴリで作成 |
各カーテンウォールのパネルはすべてカーテンパネルのカテゴリで作成されています。ドアや窓のカーテンパネルはありません。
共有パラメータの作成
集計表に必要なパラメータをプロジェクトに追加します。集計表に表示するだけであればプロジェクトパラメータでもいいのですが、タグに表示する必要があるならば共有パラメータを使ってプロジェクトパラメータを作成します。
次の共有パラメータを作成します。
- CW_メイン記号:文字
- CW_サブ記号:文字
- CW_仕様:マルチラインテキスト
壁とカーテンパネルにプロジェクトパラメータを設定
壁カテゴリとカーテンパネルカテゴリのインスタンスパラメータとして作成した共有パラメータを追加します。
- 管理タブ>設定パネル>プロジェクトパラメータ
- [新しいパラメータ]ボタンをクリック
- カテゴリリストから「壁」と「カーテンパネル」を選択
- パラメータタイプで[共有パラメータ]を選択
- 選択ボタンをクリックし、CW_メイン記号を選択しOK
- パラメータグループにデータを指定
- パラメータグループは何でも構わないのですが、データだと下の方に表示されるのであまり邪魔になりません。
- インスタンスを指定
- OK
2~3の手順を繰り返して、CW_メイン記号、CW_サブ記号、CW_仕様の共有パラメータを壁とカーテンパネルカテゴリにインスタンスパラメータとして追加します。
カーテンウォールにプロパティを設定する
カーテンウォールのメイン記号とサブ記号
カーテンウォールに「CW_メイン記号」「CW_サブ記号」の値を設定します。
- カーテンウォールを選択し、プロパティウィンドウで上の図のように「CW_メイン記号」「CW_サブ記号」を設定する。
カーテンパネルのメイン記号とサブ記号
カーテンパネルにもホストとなるカーテンウォールと同じ「CW_メイン記号」「CW_サブ記号」の値を設定します。
集計表の作成
壁の集計表
壁の集計表は、建具全体の情報を表示するために使用します。カーテンウォールのみ、CW_メイン記号、CW_サブ記号が設定されている要素のみを表示するようにフィルタを設定するところがポイントです。
コメントはカーテンウォール各部の概要を表示するために使用します。
カーテンパネルの集計表
カーテンパネルの集計表は、建具に含まれる各パネルの内訳を表示します。CW_メイン記号、CW_サブ記号が設定されている要素のみを表示するようにフィルタを設定します。
仕様を入力
カーテンパネルにもCW_仕様をインスタンスパラメータとして追加しました。パネル独自の仕様があればここに記入します。カーテンパネルはタイプパラメータでもよいでしょう。その場合は、仕様が異なるカーテンパネルタイプは複製する必要があります。
姿図と集計表
シートレイアウト
この方法の狙いは
- 壁のインスタンスパラメータの建具関連のパラメータを最小限に抑えることができる
- インスタンスベースで気楽にまとめることができる
- カーテンウォールの仕様は全体を、より詳細はカーテンパネルの仕様に
- 仕様はマルチラインテキストで自由に記述できる
他にも方法はあるかもしれませんが、一例として参考にしてください。