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2018年6月24日日曜日

窓ファミリ作成チュートリアル(9)~障子

障子のベース

障子は複数のファミリを作成して、枠のファミリにネストしておけば、パラメータをあたえて簡単に入れ替えができるようになります。まずはすべての障子のベースとなるファミリを作成してみます。

参照面の作成

  1. 一般モデル(メートル単位).rftで新規ファミリを作成。
  2. [プロパティ]パネル>[ファミリカテゴリとパラメータ]で、カテゴリを「窓」にする。
  3. [平面図]>[参照レベル]を開く。
  4. [作成]タブ>[基準面]パネル>[参照面]で、上下左右に参照面を作成し、寸法とラベル(幅・見込)を作成する。
    参照面を作成
    • 幅はインスタンスパラメータとする。
    • 幅は既存のパラメータを使用し、[寸法にラベルを付ける]パネルの[インスタンスパラメータを☑する。
    • 見込はタイプパラメータとする。
  5. 作成した上下左右参照面を選択し、[プロパティウィンドゥ]の[参照]を「弱参照」から「正面」「背面」「左」「右」に変更。
    参照を変更する
  6. 名前も参照と同じ名前に設定する。
    名前を参照と同じ名前に
  7. [立面図]>[正面]を開き、参照面を作成し、寸法とラベル(高さ)を作成する。
    参照面を作成
    • 高さは既存のパラメータを使用し、[寸法にラベルを付ける]パネルの[インスタンスパラメータを☑する。
    • 参照レベルに参照面が重なっているが、寸法は参照面から作成する。
  8. レベルに重なっている参照面の[参照]を「下」、作成した参照面の参照を「上部」とする。

    参照と名前に同じ名前を設定
  9. 同様に参照面の名前プロパティを参照プロパティと同じ名前とする。
  10. こればこれから作成する各種の障子の基本となるので、名前を「障子.rfa」として保存する。
ここでは参照面の[参照]パラメータを設定しました。この参照パラメータはネストしたファミリをパラメータ化して差し替えを行うときの位置合わせの基準となります。
また「幅」「高さ」をインスタンスパラメータとしたのは、連・断窓の場合、一つの窓ファミリの中に異なる寸法の同じタイプの障子が、複数存在する可能性があるためです。
一方、枠見込は一つの窓ファミリタイプで一つしか値がないので、タイプパラメータとしています。

下枠ラインの作成


下枠のラインを作成します。下枠はサッシ枠と合わせて斜めにカットするので、サッシの下枠と同様に参照線を作成しておきます。

  1. [立面図]>[右]
  2. 下側の参照面のさらに下に、参照面を作成し、寸法とラベル(枠見付下・タイプパラメータ)を作成。
    枠見付下タイプパラメータを作成
  3. 作成した参照面から上に15mmの参照面を作成し、寸法でロック。
    15mmでロック
  4. 参照線を中心(左/右)を作業面として作成し、端部と参照面に寸法を作成。
    いったん参照線および参照線の端部と参照面に寸法を作成
  5. 参照線の端部をドラッグして、参照面の交点に移動し、寸法が0になったら寸法を選択してロックする。
    参照線の端部を寸法でロックする
これで障子の下部のラインが枠と同じラインになります。ここでもう一度上書き保存します。これをベースとして様々な障子を作成します。

2017年12月2日土曜日

クレーンに挑戦!(4)

回転するファミリをつくる

クレーンの本体を追加します。クレーンの本体はブームに対して自由に回転できる必要があります。回転を制御するには参照面ではなく参照線を使うと確実です。

サブカテゴリを作成

車体用のサブカテゴリを作成します。
(1) [管理]タブ > [設定]パネル > [オブジェクトスタイル]
(2) 「クレーン_車体」というサブカテゴリを作成して、適切に色を設定します。

参照線を作成

(1) [作成]タブ > [基準面]パネル > 参照線 で図のように参照線を作成し、参照面から参照線の端部に平行寸法を作成します。
参照線と寸法
(2) 参照線を選択し、アクティブになった寸法値を両方0にします。
寸法で位置合わせ
(3) 寸法を選択して、かぎアイコンをクリックしてロックします。
寸法0でロック

(4) 参照線と、水平な参照面(重なっているので、TABキーで確実に選択する)に角度寸法を作成する。
(5) 作成した角度寸法を選択し、[寸法にラベルを付ける]パネル > [パラメータを作成]
(6) パラメータプロパティダイアログボックスで名前を「水平回転角」とし、インスタンスパラメータを選択して[OK]
インスタンスパラメータを追加
[プロパティ] > [ファミリタイプ]で水平回転角の値を変更して、参照線が参照面の交点を中心に回転することを確認します。
角度を変えても参照線の端部が参照面の交点から離れない

クレーン本体を簡略化した立方体で作成します。このとき大切なのは、この立方体を作成する「作業面」です。

作業面を指定する

3Dビューを表示して参照線を選択してみましょう。参照線に羽が生えたように面が4面くっついているのがわかります。実はこれは参照面なのです。
参照面である以上、これらの面は作業面として指定できるはずです。しかしながらこのままの状態では作業面として使えません。参照面を一工夫します。
(1) 参照線を選択
(2) プロパティパレットで、[参照]プロパティを[強参照]にします。
強参照にかえることがポイント
(3) [作成]タブ > [作業面]パネル > [セット]
(4) [作業面]ダイアログボックスで[面を選択]でOK
(5) 参照線の上にカーソルを合わせてTABキーを何回か押して、参照線に平行な水平の作業面を選択
参照線の参照面を作業面に指定
このように、参照線を強参照にすることで、参照線が持っている参照面を作業面として指定することができるようになります。何か要素を作成する直前にこのテクニックで作業面を指定しましょう。

フォームの作成

詳細な本体を作成したい場合は、別のファミリとして作成して、挿入すればいいのですが、今回は非常に簡略な本体を立方体で作成してみます。
(1) 平面ビューを表示
(2) [フォーム]パネル > [押し出し]

重要!!!!

ここで再度、作業面の指定が必要になります。これから作成する押し出しフォームのの作業面として、上の手順に従って作業面を指定してください。

(3) 下の図のようにスケッチし、パラメータ[車体全長]を作成します。また既存のパラメータ[アウトリガ張出]を幅として指定します。
押し出しのスケッチ
(4) [モード]パネル > [✔(編集モードを終了)]をクリック
(5) プロパティパレットで、押し出し終端の関連付けボタンをクリックし「ブーム基準高さ」に関連付けます。
高さの関連付け
(6) さらにマテリアルの関連付けボタンをクリックし、「マテリアル_車体」というプロパティを作成して関連付けます。
マテリアルの関連付け
(7) サブカテゴリを「クレーン_車体」
以上でファミリの作成は終了です。
水平回転角の値を0にして保存します。
車体がとりついたクレーン
プロジェクトにロードして振る舞いをチェックしてみましょう。
ここまでのクレーンのモデルはこちらからダウンロードできます。

プロジェクトでの振る舞い

プロジェクトにロードし、今までと同じ手順でクレーンを配置します。水平回転角度パラメータをいろいろな値に変更してみてください。
回転するファミリの作成方法がお分かりいただけましたでしょうか?クレーンの本体をもう少し「らしい」形にしたい場合は、別ファミリとしてボディを作成して、クレーンファミリにロードすればいいです。ロードしたファミリを配置するとき、上の手順に従って作業面を指定してから配置してください。

次回は企画に外れた設定をしたときに警告が表示されるようにしてみましょう。