ラベル 建具リスト の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 建具リスト の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年1月7日土曜日

建具リストチュートリアル(5)~3Dビューで姿図をつくる

建具姿図を3Dで作成


今回は次の図のように、建具姿図を3Dビューで作成してみます。
3Dビューに寸法とドアタグを追加する

作業ファイルをここからダウンロードしてください。

3Dビューの作成


(1) 「建具キープラン 1階」を開き、右上の階段室付近を拡大する。
(2) カーテンウォールを選択し、[表示]パネルの[選択ボックス]をクリック。
カーテンウォールを選択して「選択ボックス」
(3) ビューの名前を{3D}から「建具姿図 StD-1」に変更。
(4) ビュースケールを1:100、詳細レベルを「簡略」、ビューをトリミング、トリミング領域を表示をいずれもオンにする。
ビューの設定
(5) [表示]タブの[グラフィックス]パネル、[表示/グラフィックスの上書き]を選択し、

  • カーテンパネル
  • カーテンマリオン
  • ドア

     をのぞいて、すべて非表示にする。
カーテンパネル、カーテンマリオン、ドア、壁をのぞいて非表示
(6) 不要な壁とドアを選択し、右クリックしてビューで非表示にします。
不要な壁とドアをビューで非表示
(7) ビューをロックします。
ビューをロック
(8) グラフィック表示オプションで、陰線処理を選択し、環境光シャドウをOFFにする。
陰線処理、環境光シャドウをOFF

寸法の作成

次に、寸法を作成します。寸法を3D空間のどの作業面に作成するのか事前に設定してから、寸法を作成します。

(1) [建築]タブの[作業面]パネルの[作業面]
(2) 1FLが作業面であることを確認してOK。
作業面1FLに寸法を作成します。
(3) [注釈]タブの[寸法]パネル、[平行寸法]
(4) 図のように寸法を作成する。
作業面1FLに寸法を追加
(5) [建築]タブの[作業面]パネルの[作業面]で、[面を選択]しOK。
(6) カーテンウォールの端部の面を作業面に指定する。
作業面を変更
(7) 下の図のように寸法を作成する。
垂直寸法を追加

(8) [注釈]タブの[タグ]パネル、[カテゴリ別にタグをつける]で、ドアタグを配置
ドアタグを配置
(9) A-09 建具リスト のシートを開いて、この3Dビューを配置する。
シートに配置
作業面を指定することで、好きな位置に寸法を追加することができます。

2017年1月1日日曜日

建具リストチュートリアル(4)~集計表のイメージ

練習内容

今回は以下の項目について練習してみます。
  • 建具リスト用のドア集計表を作成する。
  • シートにレイアウトする。
  • 建具の絵を追加する。
  • 条件付き書式の設定


練習用ファイルのダウンロード

建具リスト用の集計表をつくる


練習用ファイルを開いて、シートにレイアウトするための集計表を作成します。

(1) プロジェクトブラウザで[集計表]-[建具リスト(ドア)_作業用]を右クリックして複製
(2) 名前を「建具リスト(ドア)_シート」とします。
(3) [並べ替え/グループ化]を下の図のように、建具記号、建具番号の順番になるように設定
並べ替え/グループ化
(4) [書式]で「ファミリとタイプ」「建具・外部」「電気」「自動」を非表示に設定
非表示フィールドの設定
(5) [フィールド]で「外部」という名前の計算式を追加する。式は「=if(建具・外部,"外","内")」とする。
計算式を追加する
(6) 同様に、電気錠、自動扉という名前の計算式を以下の式で追加する。

電気錠   if(電気,"○","-")
自動扉   if(自動,"○","-")

とする。
式のフィールドを追加した集計表

シートにレイアウトする

シートに集計表を追加して、列幅を調整します。
(1) [シート]-[A-09 建具リスト]を開く
(2) 集計表「建具リスト(ドア)_シート」をドラッグドロップして追加
(3) 各列の幅を調整する。幅を数値で指定したい場合は、集計表のビューを開いて、列ヘッダーをクリックして、[列]パネルの[サイズ変更]で変更する。
以下の値を参考に列幅を調整してください。

  • 建具記号・建具番号・幅・高さ    10mm
  • タイプのイメージ                         20mm
  • タイプの説明                              25mm
  • その他                  8mm 

行の高さの調整

 行の高さを変更します。行の高さ自体は数字で指定することはできませんが、イメージが含まれている場合は、イメージの高さを指定することができます。

(1) 「A-09 建具リスト」を開く。
(2) シート上に配置されている集計表を選択
(3) [イメージ]パネルの[サイズ変更]で、12mmに指定。
シートの集計表を選択して、イメージのサイズを変更する

姿図を表示する

STD1とSTD2、STD2Eは姿図がありません。姿図は「タイプのイメージ」なので、ファミリエディタでファミリを開いて、イメージを設定します。

(1) 「建具キープラン 1階」を開き、右上の階段室付近を拡大。
(2) カーテンパネル(スイングが選択しやすいです)を選択し、[ファミリを編集]
(3) [立面図]-[Exterior]を右クリックして、[複製]し、名前を「イメージ」とする。
(4) [表示]タブの[グラフィックス]パネル、[表示/グラフィックス]
(5) [注釈カテゴリ]タブを選択し、[このビューの注釈カテゴリを表示]のチェックをはずす。
注釈を非表示
(6) 縮尺を変更して、開き勝手の一点鎖線が見えるようにする。(1:25ぐらいが適当だと思います。)
(7) [ビューをトリミング][トリミング領域を表示]を選択し、画像の範囲を決める。
トリミング領域を設定する(だいたい100mmx100mmになる)
(8) [R]-[書き出し]-[イメージおよびアニメーション]-[イメージ]
(9) イメージの大きさは大きくする必要は特にないので、だいたい300dpi程度のPNGファイルがいいでしょう。下の図のように設定して、どこか自分で決めたフォルダに保存します。
イメージの設定
(10) [作成]パネルの[プロパティ]、[ファミリタイプ]で、[識別情報]の[タイプのイメージ]をの[…]をクリック
タイプのイメージを設定する
(11) [イメージを管理]で[追加]をクリックし、(9)で保存したイメージファイルを選択し[OK]
(12) ファミリファイルを保存して、[プロジェクトにロードして閉じる]を選択。
(13) プロジェクトファイルで「ファミリは既に存在します」ダイアログボックスが表示されるので、下側の「既存のバージョンとそのパラメータ値を上書きする」を選択。
必ず下を選択
(14) A-09 建具リスト シートを開くと、イメージが追加されたことを確認します。
イメージが追加された

同じ手順を繰り返して、StD2とStD2Eにタイプのイメージを追加します。また、タイプの説明にそれぞれ「姿図参照」と入れます。
完成した建具リスト

条件付き書式の設定


タイプの説明が「姿図参照」となっているドアは、カーテンウォールの一部なので、この幅と高さは参考地となります。参考値であることを知らせるために、幅と高さに条件付き書式を設定します。

(1) 集計表「建具リスト(ドア)_シート」を開く。
(2) ビューのプロパティ[書式]をクリック。
(3) フィールド「幅」を選択し、[条件付き書式]をクリック。
条件付き書式の設定
(4) フィールドを「タイプの説明」、テストを「と等しい」、値を「姿図参照」を選択し背景色をグレーに設定し、OK。
タイプの説明の値で書式を設定する。

(5) 「高さ」フィールドにも同じ設定を行う。

A-09 建具リスト(ドア)_シートを開いて、セルの色が変わっていることを確認します。
条件付き書式が設定された!

次回は、姿図を作成してみます。

2016年12月18日日曜日

建具リストチュートリアル(2)

準備


今回は建具リストの集計表を作成します。練習用のファイルをダウンロードして開いてください。


「建具リスト 1階」のビューを開いてください。この時点で、すべてのドアに「建具記号」が割り当てられています。

集計表の作成

以下の手順で集計表を作成します。
(1) [表示]-[集計/数量]-[集計表]
(2) カテゴリで「ドア」を選択し、名前を「建具リスト(ドア)_作業用」として、OK
集計表の設定
(3) [フィールド]タブで以下のフィールドを追加。

  • ファミリとタイプ
  • 建具・外部
  • 建具記号
  • 建具番号
  • タイプ
  • 個数
  • タイプのイメージ
  • タイプの説明
  • 高さ
  • 耐火等級
  • 建具仕上
  • 枠材質
  • 枠仕上
  • 丁番
  • 金物
  • 取手
  • かぎ
  • 電気
  • 自動
    フィールドを追加

(4) [並べ替え/グループ化]のタブで、「建具記号」「ファミリとタイプ」を選び、「各インスタンスの内訳」のチェックを外し、建具記号を見出しに指定する。
並べ替えの設定
(5) OKで集計表が表示される。
集計表が作成された

建具プロパティの設定

次に建具番号を設定します。集計表の建具番号のセルに番号を入れます。
入れるたびに下の図のようなダイアログボックスが表示されますが、OKにしてください。
タイプパラメータを変更するときの警告
これはタイプパラメータの値を変更します、という意味です。

番号を下の図のように設定してみました。
建具番号を設定した集計表
その他の建具プロパティも同様に設定します。
その他の情報も設定する

ここまでのファイルはこちらからダウンロードできます。

計算式のフィールド


だいたいの情報が入力できたので、シートにレイアウトするための集計表を作成します。

(1) プロジェクトブラウザで、集計表「建具リスト(ドア)_作業用」を右クリックして複製し、名前を「建具リスト(ドア)_シート」とする。
(2) [並べ替え/グループ化]で下の図のように設定。
並べ替えの設定
(3) [書式]タブで、「ファミリとタイプ」「建具・外部」「電気」「自動」を非表示とする。
非表示にするフィールドを指定
(4) [フィールド]タブで、[fx]をクリックし「外部」という名前のフィールドを計算式を使って作成する。
計算式は if(建具・外部,"外","") となっており、「建具・外部」の値が はい の場合は「外」、いいえの場合は空欄にする、という意味です。
計算式のフィールドを追加
(5) 同様に、

電気錠  if(電気,"○","")
電気錠フィールド
自動扉    if(自動,"○","")
自動扉フィールド

というフィールドを追加する。それぞれ電気、自動のはい/いいえの値に対応して、文字を集計表に表示することができます。

シートにレイアウト


新規にシートを作成し、集計表をレイアウトします。

(1) [表示]タブ-[シート構成]-[シート]で新規作成を選択。
(2) プロジェクトブラウザから集計表:建具リスト(ドア)_シートをドラッグドロップして追加。
(3) [修正]-[移動]で、集計表の左上の角を、シートの左上の角に合わせる。

この集計表にはイメージが含まれています。イメージが含まれている集計表は、イメージのサイズを数値で指定することができます。

(4) シートにレイアウトした集計表を選択し、[修正 | 集計表のグラフィックス]タブの[イメージ]パネルで[サイズ変更]をクリックし、高さを12mmに設定する。
集計表に含まれるイメージの高さは数字で指定できる
(5) 集計表のビューとシートビューを左右に並べて、[集計表/数量を修正]タブの[外観]パネルにあるツールを使って、罫線の太さや、文字の位置を調整します。

また、[列]パネルの[サイズを変更]を使って、列の幅を調整し、見栄えを整えてください。

なお、タイプのイメージとタイプの説明の間の罫線を非表示にしたい場合は、タイプの説明の列を選択し、[外観]タブの[罫線]で、左側の罫線をなしに設定します。
罫線を非表示にする
以上の手順で下の図のような建具リストの基礎が出来上がります。
建具リスト
しかしながら、一部に姿図がない建具もありますし、電気錠などの情報は空欄のままです。

次回は、姿図の設定や、電気錠や自動扉の設定など、建具のプロパティをタグに表示しながら設定していきます。

2016年12月15日木曜日

建具リストチュートリアル(1)

建具リストを論理的にまとめる

仕上表に続いて建具リストも集計表でまとめる練習をしてみましょう。仕上表は部屋なのですべてインスタンスなのですが、ドア・窓はタイプでまとめます。タイプ-インスタンスの考え方は、Revitの重要な概念なのでしっかりマスターしましょう。
建具リストを集計表でまとめる

まずは必要な共有パラメータを準備します。建具リストの書式は千差万別ですが、基本的な方法がわかれば、自由に建具リストを作成することができます。

練習用ファイルをここからダウンロード
共有パラメータファイルをここからダウンロード

共有パラメータの設定


ドア・窓のカテゴリには建具リストに使えそうなパラメータがいくつか用意されていますが、足りない項目については、共有パラメータを作成してプロジェクトに設定します。ここでは以下のパラメータを用意しました。そのほかに建具リストに必要なパラメータがあれば、共有パラメータファイルを編集して追加してみてください。


  1. 建具記号―――文字
  2. 建具番号―――文字
  3. 建具・外部――はい/いいえ
  4. 建具仕上―――文字
  5. 枠材質――――文字
  6. 枠仕上――――文字
  7. 丁番―――――文字
  8. 金物―――――文字
  9. 取手―――――文字
  10. かぎ―――――文字
  11. 電気―――――はい/いいえ
  12. 自動―――――はい/いいえ


上記のリンクから共有パラメータファイルをダウンロードして、任意のフォルダに配置します。仕上表チュートリアルをご覧いただいた場合は、上書きしてください。

共有パラメータファイルの設定


(1) [管理]-[設定]-[共有パラメータ]
(2) [参照]ボタンを押して、ダウンロードした共有パラメータファイルを指定しOK。
(3) [OK]でダイアログボックスを閉じる。

プロジェクトパラメータの設定


練習用ファイルを開いて、プロジェクトパラメータを追加します。

(1) [管理]-[設定]-[プロジェクトパラメータ]
(2) [追加]をクリック。
(3) [共有パラメータ]を選択し、[選択]をクリック。
(4) [パラメータグループ]から「建具リスト」を選ぶ。
共有パラメータ「建具記号」を追加
(5) 「建具記号」を選んで[OK]。
(6) カテゴリで「ドア」と「窓」、「タイプ」、パラメータグループで「データ」を選んで[OK]。
ドアと窓のタイプパラメータとして設定する
(7) (2)-(6)を上記の 2~9について行う。

平面図を開いて任意のドアを選択し、[タイプを編集]をクリックしてタイプパラメータを見て、パラメータが追加されていることを確認してください。
ドアのタイプパラメータを確認
パラメータを追加する作業が終了したデータはこちらにあります。

建具キープランの作成

平面図をベースにして建具キープランを作成し、建具記号を作成します。

(1) プロジェクトブラウザで、[ビュー]-[平面図]-[平面図 1階]を右クリックし、[複製]-[ビューを複製]-[複製]
ビューを複製
(2) 出来上がった「平面図 1階 コピー 1」を右クリックして[名前変更]を選択し、「建具キープラン 1階」とする。
(3) 同様に、平面図 2階、平面図 3階を複製して、それぞれ建具キープラン 2階、建具キープラン 3階のビューを作成。
(4) [注釈]-[タグ]-[すべてにタグをつける]
(5) 「ドアタグ:建具記号5.0」を選択し[OK]
ドアタグの行を選択してOK
このような建具キープランができます。必要に応じて、建具記号の位置を調整します。
ドアに建具符号(タグ)が作成された

2階、3階にも同様の操作をします。

建具記号の設定


建具キープランのタグの上側をクリックして、建具種類を設定します。
建具記号を設定
タイプが同じドアは一つのタグに建具記号を設定するだけで同じ建具記号が振られます。

カーテンウォールのドア


このプロジェクトではカーテンウォールにもドアタグが作成されています。カーテンウォール自体のカテゴリは壁ですが、カーテンパネルのカテゴリは

  • カーテンパネル
  • ドア

の3種類から選ぶことができます。例えば風除室のカーテンウォールは可動部分のパネルはドアでできたパネルで、そのほかはカーテンパネルのカテゴリです。
可動部分のパネルはドアのカテゴリ

そのため、可動部分にだけドアタグが作成された、というわけです。カーテンウォールもドアの集計表の一部として取り込むことができます。

カーテンウォール全体を一つの建具として計上したい場合は、二つあるドアのうち、どちらか一つにだけ建具記号のプロパティを設定します。つまり代表選手として建具リストに計上しておいて、あとは姿図を参照してもらうという方法があります。(この方法はこのシリーズの後半で説明します。)

次回は、ドアの集計表を作成します。