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2016年12月15日木曜日

建具リストチュートリアル(1)

建具リストを論理的にまとめる

仕上表に続いて建具リストも集計表でまとめる練習をしてみましょう。仕上表は部屋なのですべてインスタンスなのですが、ドア・窓はタイプでまとめます。タイプ-インスタンスの考え方は、Revitの重要な概念なのでしっかりマスターしましょう。
建具リストを集計表でまとめる

まずは必要な共有パラメータを準備します。建具リストの書式は千差万別ですが、基本的な方法がわかれば、自由に建具リストを作成することができます。

練習用ファイルをここからダウンロード
共有パラメータファイルをここからダウンロード

共有パラメータの設定


ドア・窓のカテゴリには建具リストに使えそうなパラメータがいくつか用意されていますが、足りない項目については、共有パラメータを作成してプロジェクトに設定します。ここでは以下のパラメータを用意しました。そのほかに建具リストに必要なパラメータがあれば、共有パラメータファイルを編集して追加してみてください。


  1. 建具記号―――文字
  2. 建具番号―――文字
  3. 建具・外部――はい/いいえ
  4. 建具仕上―――文字
  5. 枠材質――――文字
  6. 枠仕上――――文字
  7. 丁番―――――文字
  8. 金物―――――文字
  9. 取手―――――文字
  10. かぎ―――――文字
  11. 電気―――――はい/いいえ
  12. 自動―――――はい/いいえ


上記のリンクから共有パラメータファイルをダウンロードして、任意のフォルダに配置します。仕上表チュートリアルをご覧いただいた場合は、上書きしてください。

共有パラメータファイルの設定


(1) [管理]-[設定]-[共有パラメータ]
(2) [参照]ボタンを押して、ダウンロードした共有パラメータファイルを指定しOK。
(3) [OK]でダイアログボックスを閉じる。

プロジェクトパラメータの設定


練習用ファイルを開いて、プロジェクトパラメータを追加します。

(1) [管理]-[設定]-[プロジェクトパラメータ]
(2) [追加]をクリック。
(3) [共有パラメータ]を選択し、[選択]をクリック。
(4) [パラメータグループ]から「建具リスト」を選ぶ。
共有パラメータ「建具記号」を追加
(5) 「建具記号」を選んで[OK]。
(6) カテゴリで「ドア」と「窓」、「タイプ」、パラメータグループで「データ」を選んで[OK]。
ドアと窓のタイプパラメータとして設定する
(7) (2)-(6)を上記の 2~9について行う。

平面図を開いて任意のドアを選択し、[タイプを編集]をクリックしてタイプパラメータを見て、パラメータが追加されていることを確認してください。
ドアのタイプパラメータを確認
パラメータを追加する作業が終了したデータはこちらにあります。

建具キープランの作成

平面図をベースにして建具キープランを作成し、建具記号を作成します。

(1) プロジェクトブラウザで、[ビュー]-[平面図]-[平面図 1階]を右クリックし、[複製]-[ビューを複製]-[複製]
ビューを複製
(2) 出来上がった「平面図 1階 コピー 1」を右クリックして[名前変更]を選択し、「建具キープラン 1階」とする。
(3) 同様に、平面図 2階、平面図 3階を複製して、それぞれ建具キープラン 2階、建具キープラン 3階のビューを作成。
(4) [注釈]-[タグ]-[すべてにタグをつける]
(5) 「ドアタグ:建具記号5.0」を選択し[OK]
ドアタグの行を選択してOK
このような建具キープランができます。必要に応じて、建具記号の位置を調整します。
ドアに建具符号(タグ)が作成された

2階、3階にも同様の操作をします。

建具記号の設定


建具キープランのタグの上側をクリックして、建具種類を設定します。
建具記号を設定
タイプが同じドアは一つのタグに建具記号を設定するだけで同じ建具記号が振られます。

カーテンウォールのドア


このプロジェクトではカーテンウォールにもドアタグが作成されています。カーテンウォール自体のカテゴリは壁ですが、カーテンパネルのカテゴリは

  • カーテンパネル
  • ドア

の3種類から選ぶことができます。例えば風除室のカーテンウォールは可動部分のパネルはドアでできたパネルで、そのほかはカーテンパネルのカテゴリです。
可動部分のパネルはドアのカテゴリ

そのため、可動部分にだけドアタグが作成された、というわけです。カーテンウォールもドアの集計表の一部として取り込むことができます。

カーテンウォール全体を一つの建具として計上したい場合は、二つあるドアのうち、どちらか一つにだけ建具記号のプロパティを設定します。つまり代表選手として建具リストに計上しておいて、あとは姿図を参照してもらうという方法があります。(この方法はこのシリーズの後半で説明します。)

次回は、ドアの集計表を作成します。

2014年1月4日土曜日

カーテンウォール(5)~手摺とカーテンウォール

手摺もカーテンウォールで!?

Revitには手摺という要素が存在しますが、場合によってはカーテンウォールで作成したほうがうまくいく場合もあります。下の図はマンションでよく見かけるタイプのバルコニー手摺ですが、カーテンウォールで作成しています。
カーテンウォールで作成したバルコニー手摺
このグリッドとパネルの関係はどうなっているのでしょうか?

解体してみると・・・

まずグリッドですが、立面で見てみると下の図のようになっています。
グリッドの状況
一部拡大してみます。
手摺と支柱(マリオン)、パネルを考慮しグリッドを作成
一見面倒に見えますが、グリッドは自由に作成できるので、あとからどんどん追加したり削除したりできます。
この手摺ではマリオンは4種類、パネルは3種類使用しています。
パネルはカーテンパネル・壁・空のパネルの3種類
カーテンウォールはパネルに標準壁を含めることができます。この図の水色の部分は厚さ150mmの壁を割り当てています。また、「空のパネル」を使って空白部分を作成しています。
ピンク:空のパネル 薄水色:壁

空のパネルはMetric Libraryにあるのでいろいろな場面で活用を検討してみてください。
空のパネル

手摺とカーテンウォールの使い分け

このようにカーテンウォールで手すりを作成するメリットは

  1. パネルが伸縮する
  2. 面積境界として認識される

という点です。手摺は手摺子を指定したルールに沿って配分することを目的としています。パネルの部分も手摺子として扱うので、固定幅となります。したがって、支柱の間隔に合わせていろいろな幅のパネルを用意する必要があります。
手摺のパネルは伸縮しない
カーテンウォールの場合、グリッドに合わせてパネルが伸縮するので、比較的自由かつ直感的にに割り付けを行うことができます。
カーテンパネルはグリッドに合わせて伸縮する
パネル型の手摺では多くの場合、端部に余白が生じます。手摺のパネルは固定幅なので、この余白をフレキシブルに埋めることができません。一方、カーテンウォールのパネルはグリッドに沿って伸縮するので、この余白を適切なパネルで埋めることができます。

手摺とカーテンウォールの特性をよく理解して使い分けてください。

2013年12月21日土曜日

カーテンウォール(4)~パネルを割り込まないマリオン

バックマリオン

今回参考にさせていただいているメタルポイントのカーテンウォールは三協アルミのメタルポイントグレージングカーテンウォール(http://buildingsash.net/product/curtain/21/217/mpg.html)の固定タイプです。
カタログや参考図をみると、メタルポイントは後ろの直径120mmの支柱に支えられています。この円形のマリオンはカーテンウォールの芯から300mm程オフセットしています。
そこで、円形のマリオンのタイプを複製して、次のような設定にしてみます。
半径とオフセットを設定する。

一見問題なさそうですが、これを縦のグリッドに割り当てると・・・
マリオンの厚さだけパネルとパネルの間に隙間ができる

長方形のマリオンや円形のマリオンでは、オフセットをどのように設定しても、必ずパネルの間に隙間ができます。

パネルを割り込まないマリオン

パネルを「割り込まない」マリオンを作成するにはどうしたらいいでしょうか?答えは前々回説明したようにオリジナルのプロファイルを作成すればいいのです。具体的に見ていきましょう。

Step By Step


  1. [新規作成]-[ファミリ]で「プロファイル - マリオン(メートル単位)」を選択します。
  2. 図のように、水平の参照面と交わらないように円を作成し、名前を付けて保存します。

中心(正面/背面)参照面とプロファイルの線が交わらないようにする。
このプロファイルをプロジェクトにロードし、円形のマリオンタイプを複製し編集します。下の図は円形マリオンのタイププロパティです。
プロファイルを作成したプロファイルに変更する
このマリオンを使えば、下の図のようにカーテンパネルを割り込まない、独立した支柱をマリオンとして作成することができます。
カーテンパネルを割り込まないマリオンの完成
カーテンウォールを使う場合、デザインをよく見て、マリオンとパネル、どちらに何を受け持たせるかを考える必要があります。また、パネルは複数のマテリアルを割り当てることができますが、マリオンは単一のマテリアルしか使えません。うまく使い分ければ、マリオンだけは木質系のカーテンウォールも下の図のように作成可能です。
アルミと木質のコンビネーションも可能
どこまでがパネルで、どこからがマリオンか、考えてみてください。

2013年12月7日土曜日

カーテンウォール(3)~パネル

メタルポイントのパネルを作ってみる~その1

マリオンが自由に作れるようになったところで、今度はパネルを作ってみましょう。パネルは「ストレッチ可能な矩形」と思えばだいたいOKだと思います。そこで今回は四隅をメタルポイントで支えるタイプのパネルを作成してみます。
メタルポイントのカーテンウォール

作り方の方針

マリオンはプロファイル(外形線)のスイープ(引き伸ばし)ですから、メタルポイントには使えません。そこで、メタルポイントはパネルの四隅に作成します。
メタルポイントはパネルの一部として作成
四隅のメタルポイントは実際には上下左右のパネルにより表示されますから、左上か右上の一つだけを作成し、さらに表示非表示がインスタンスで切り換えられるようにしておきます。

Step By Step


  1. [アプリケーションマーク]-[新規作成]-[ファミリ]
  2. 「カーテンウォール パネル(メートル単位).rfa」を選択

ガラスの作成

最初からパネルの範囲を示す参照面が引かれているので、これを利用してガラスを作成します。よほど特殊な事情がない限り、参照面-中心(正面/背面)の前後に均等にガラス厚をとります。

Step By Step


  1. [立面図(立面図 1)]-[外部]を開きます。
  2. [作成]パネル-[フォーム]パネル-[押し出し]
  3. 矩形をスケッチし、上下左右の参照面にロックします。
    上下左右の参照面にスケッチラインをロック
  4. プロパティで押し出し終点を10、押し出し始点を-10、サブカテゴリを「ガラス」とし、合計2mmのガラスパネルとします。
  5. マテリアルを後から変えられるようにしたいので、マテリアルの右端の小さなボタンををクリックします。
    マテリアルにパラメーターを追加
  6. [パラメーターを追加]ボタンをクリックし、名前を「カーテンパネルガラス」としてOKを2回押し、修正|押し出しを作成タブのモードパネルの終了をクリックします。

メタルポイントの作成

上下左右の参照面に回転体を使って作成します。

Step by Step


  1. [立面図(立面図 1)]-[左]を開きます。
  2. [作成]パネル-[フォーム]パネル-[回転]をクリック。
  3. [作業面]パネル-[セット]をクリックし、作業面を「参照面:左」としOK
    回転体のプロファイルをスケッチする面を指定する
  4. 外形ラインを作成し、軸線を参照面にロックします。
    回転体のプロファイルと軸線を作成
  5. ガラスと同様にマテリアルにパラメーター「メタルポイント」を作成して終了します。
    完成したメタルポイント

表示・非表示のコントロールを追加

表示・非表示をインスタンスでコントロールできるようにします。こうすれば端部のパネルにおいて不必要なメタルポイントを非表示にすることができます。

Step By Step

  1. 作成したメタルポイントを選択
  2. プロパティのグラフィックスの表示のボタンをクリックします。
    表示にパラメータを追加する
  3. [パラメーターを追加」ボタンをクリック
  4. 名前を「メタルポイントの表示」、「パラメーターグループ」をグラフィックス、「インスタンス」を選択しOK。これで個々のパネルでメタルポイントの表示、非表示を切り替えらえるようになります。
以上でパネルが完成しました。
次回はマリオンを作成します。