2018年11月17日土曜日

壁の納まり--開口処理

開口処理(開口部の納り)とは?

ドアや窓のファミリのタイププロパティに「開口処理」がありますが、これは「開口部の壁のレイヤの回り込み」を制御するパラメータです。どんな振る舞いをするのか具体的に見てみましょう。
下の図のような壁にドアを作成して、ドアを選択し、タイププロパティを確認します。「開口部の処理」のプロパティを確認しましょう。
開口処理(2019) 

壁のプロパティは次の図の通りです。
壁のレイヤ構成
一つずつ、振る舞いを確認します。

内部

内部のレイヤが回り込みます。
内部のレイヤが回り込む

外部

外部のレイヤが回り込みます。
外部のレイヤが回り込む

両方

同様に両方が回り込みます。
両方のレイヤが回り込む

ホスト別

これは壁タイプの設定に依存するという意味です。壁を選択してタイプパラメータを開いてみると下の図のように、同じような選択肢があります。
壁のタイププロパティ
振る舞いは窓やドアと同じです。

回り込むレイヤは指定できる

この開口処理に「参加」する壁のレイヤは自分で設定できます。壁のレイヤで「納まり」のチェックボックスは、この開口処理に参加するかしないかを決めるチェックボックスだったんですね。
たとえば、下の図のようにチェックを外してみると
納まりの✔を外すと
「両側」に指定した開口処理は下の図のようになります。
回り込みのレイヤは制御可能

どこまで回り込むのかは参照面で指定する

回り込む位置はファミリで制御できます。下の図のようなファミリの場合、だきの内側の部分で回り込みをやめて、内側は回り込みを無しにしたいところです。
回り込みの位置も制御可能
実はこれはファミリの参照面で指定できるのです。ファミリで回り込みの位置に参照面を追加して、参照面のプロパティ「(壁の納まり 改め)開口処理」をチェックします。
参照面の「開口処理」に✔
上の図のドアの場合は、この指定をしていないので、壁の中心までが自動的に開口処理の位置に指定されていたというわけです。

2018年11月11日日曜日

ファミリの原点

ファミリの原点は3枚の参照面で決まる

ファミリの原点(挿入基点)はどこにあるのか?なんとなく参照面の交点だということはわかると思いますが、単なる参照面ではありません。
たとえば一般モデル.rftを元に新規のファミリを作成し、平面図の参照レベルを開き、表示されている参照面を選択してプロパティを見てください。
[基準点を設定]というパラメータに注目してください。これにチェックが入っています。さらにロックされています。もう一方の参照面も同様です。
参照面のプロパティに注目!
この[基準点を設定]にチェックが入ってロックされている参照面の交点が、ファミリの挿入起点になります。
XYの原点が決まったので、Zの原点も決めなければなりません。
[立面図]>[正面]を表示すると、レベル線に重なって参照面が作成されています。マウスオーバー&TABキーで参照面を選択し、プロパティを表示します。
レベルと参照面が重なっている
やはり、[基準点を設定]にチェックが入っていてロックされています。
この3枚の参照面の交点がファミリの挿入起点となります。この理屈を抑えておけば自由に挿入起点を設定することができます。

4つ作ったらどうなるのか?

では、同様の設定をした参照面を4つ作ったらどうなるでしょうか?[立面図]>[正面]のビューで、任意に参照面を作成し、[基準点を設定]にチェックを入れてみてください。
そして、参照面に重なっているレベルを選択すると、チェックが外れていることがわかります。
矛盾した設定はできない
矛盾した定義はできないようになっています。

ドアのテンプレートに注意!

気を付けなければならないのはドアのファミリテンプレートです。なぜか、ドアのファミリテンプレートにはZ原点を定義する参照面が作成されていません。
レベルのみで参照面がない

たいていの場合問題はないのですが、ごくまれに困った問題を引き起こします。例えば、開口部を参照レベル以下に設定してみます。
開口を参照レベル以下に設定してみると
これをプロジェクトに挿入してみると・・・
オフセットが0にもかかわらず、図のように下枠高さのプロパティが-100mmとなってしまいます。
下枠高さが-100に!

下枠高さの値を0にすると
上に上がってしまいます。
うえに上がってしまいます。
これを修正するには、ファミリの参照レベルに参照面を作成して、ロックし、[基準点を設定]を✔します。
参照面を追加してレベルにロックし、[基準点を設定]を✔します
プロジェクトにロードしてみると
下枠高さ0で
ドアのテンプレートを使用するときは、必ず参照レベルに参照面を追加して、[基準点を設定]を✔しておくことをお勧めします。


2018年11月4日日曜日

マスとマス床(2)

インプレイスマス=フリーフォーム?

矩形の組み合わせで作れない場合は、インプレイスでマスを作成することになりますが、慣れないうちはこれがなかなか大変です。

昔のインプレイスマスはインプレイスファミリと全く同じで、「押し出し」「スイープ」「回転」「ブレンド」といった方法で作成し、カテゴリだけが異なっていたのですが、今はフリーフォームの作成要素という役割が追加されて扱いが変化してきました。

プロファイルをロック

しかし「プロファイルをロック」すれば、かつての動きを再現することができます。プロファイルとは、インプレイスマスを作成するとき、最初にスケッチする閉じた線分群のことです。

まずはインプレイスマスを作成してその効果を確かめます。


  1. 平面図ビューを開く
  2. [マス&外構]>[コンセプトマス]>[インプレイスマス]
  3. 名前をつけてOK
  4. [描画]パネルの[直線]・[作業面で描画]を選択し、[セット]でレベル1を選択
  5. 閉じた図形を作成します。これがプロファイルです。
このとき重要なのがオプションバーの[閉じたループからサーフェスを作成]をチェックしているかどうかです。
オプションバーに着目!
これをチェックしているか否かでこのプロファイルの編集方法が変わります。

チェックしている場合

閉じた図形作成と同時に「面」が作成されるので、プロファイルが閉じた時点で立体化されています。間違った場合修正するには、プロファイルの一辺を選択し、[モード]パネルの[プロファイルを編集]を使って修正します。
プロファイルを編集で修正する

チェックしていない場合

閉じた図形を作っても、それはあくまでも線の集合。まだ立体(面)は作成されていません。トリムなどのコマンドを使って、普通の線として編集できます。
まだ線しかないので、普通に編集できる。

フォームを作成しプロファイルをロック

作成したプロファイルを「押し出し」て、フォームを作成します。

  1. 線をマウスオーバーすると、連結された線分がすべて選択されます。
  2. [フォーム]パネル>[フォームを作成]
  3. 3Dビューで確認します。マスはカテゴリで非表示になっていることが多いので、もし見えない場合は、ビューの[表示/グラフィック]でマスを表示してください。
  4. マウスオーバーしてTABキーをおし、フォーム要素を選択します。
  5. プロパティウィンドゥに注目してください。現状は以下のようになっています。
    フォームのプロパティ
  6. [フォーム要素]パネル>[プロファイルをロック]をクリックし、再びプロパティを確認します。
    [正のオフセット][負のオフセット]のプロパティが表示される
プロファイルをロックすると、プロファイルを単純にプロファイルに垂直な方向に押し出す形状に限定されるため、オフセットの値で高さを設定することができ利用になります。

辺の動きに注目

プロファイルをロックした状態で、上辺を選択してドラッグしてみます。
プロファイルをロックしていると、辺をドラッグしても面が移動する
プロファイルをロックしているので、辺を移動しても面が移動します。
次にプロファイルのロックを解除して同じことをしてみますと
プロファイルのロックを解除すると辺だけ移動する
辺だけが移動します。これはいわゆるフリーフォームの状態で、面・辺・点をそれぞれ自由な変形させることができます。

もう一度プロファイルをロックして、マスを終了します。

平面図での編集

平面図でマスの形状を変更してみます。

プロファイルをロックしていない場合

  1. マスを選択し[インプレイス編集]
  2. マスを選択し、[プロファイルを編集]
  3. 左下のステータスバーに[編集するプロファイルまたはパスを選択]と表示されますが、平面図のままでは選択は難しいです。
    プロファイルの選択を促すコメントが表示されますが。。。
  4. 3Dビューに切り替えて、底面か上面を選択。
    3Dビューならば選択できる
  5. しかしこれを編集しても期待した通りの変更はできません。
    期待する結果とはちょっと違いますね・・・

プロファイルをロックしている場合

  1. マスを選択し[インプレイス編集]
  2. マスを選択し、[プロファイルを編集]
  3. すぐにスケッチモードになります。これなら簡単に編集できます。
    見慣れたスケッチモードに!
インプレイスマスを編集する場合、フリーフォームではない「単純なボリュームの作成」を行う場合、次の点に注意してください。
  • オプションバーの[閉じたループからサーフェスを作成]はオフにする。
  • プロファイルはロックする
この2点に注意すれば、昔通りのマスを扱うのと大きく異なることはありません。

2018年10月27日土曜日

全角・半角・イライラ

全角半角問題を克服する

今週、あるユーザーの方々と話していたら、ショートカットのことが話題となりました。ショートカットは便利だが、IMEが全角入力モードだとRevitがショートカットを受け付けないばかりか、何度ESCを押しても、反応しなくてイライラする、という話がありました。
なるほど、実際かなりイラつきますが、これを克服する、とうか「かわす」方法がありますのでご紹介します。
全角モードにゃ気を付けろ!

キーボードショートカットは全角でも登録できる

キーボードショートカットは、[KS]または[ファイル]>[オプション]>[ユーザーインターフェイス]のキーボードショートカットの[カスタマイズ]で設定できます。このショートカットの特徴は

  • 最大5文字までの英数字キー
  • [Ctrl]、[Shift]、および[Alt]と 1 つの英数字キー
  • [Alt]が含まれる場合は、[Ctrl]または[Shift](あるいはその両方)も含める必要がある。
が条件ですが、実は、「全角で登録可能」ということは意外とご存じない方も多いのではないでしょうか。英数字は5文字までですがこちらは制限はなさそうです。

登録してみる

ですから、たとえば位置合わせは標準ではALですかが、全角で「位置」も登録してみます。
全角漢字でショートカットを登録
そしてプロジェクトで、[半角/全角]キーをおして、IMEを全角モード(あ)にします。そしてキーボードから「ichiawase」と入力し[スペースバー]で変換し、[ENTER]で確定します。

すると位置合わせコマンドが起動します。こんな調子でALだけではなく、「AL」(全角)も登録しておけば、多少イライラも解消するかもしれません。

ESCの連打は意味がない?

間違って全角で英数字ショートカットを打ってRevitが何も反応しないとき、よくやるのが「ESCキーの連打」ですが、手順を間違えると実は何の効果もありません
状況を再現してみましょう。

間違った対処方法

  1. IMEを全角モードにし、Revitのビューをアクティブにし、いったん何らかの要素を選択して、ESCで選択を解除。
  2. [K]キー[S]キーと連続で打ちます。しかし何も変化がありません。
  3. ここで[ESC]を連打します。
  4. [半角/全角]を押して、半角英数字モードに切り変えます。
  5. もう一度[K][S]を打ちます。何も変化がありません。。
これがいつもの「効かないショートカット」の実態です。このときなにが起こっているかというと、5の段階で、IMEに2で入力した[K]と[S]が変換待ちで残ったままになっているのです。ですからこの変換待ちの[K]と[S]をクリアしないと、Revitは次のキー入力を受け付けてくれないのです。

正しい対処方法


  1. IMEを全角モードにし、Revitのビューをアクティブにし、いったん何らかの要素を選択して、ESCで選択を解除。
  2. [K]キー[S]キーと連続で打ちます。しかし何も変化がありません。
  3. [半角/全角]を押して、半角英数字モードに切り変えます。
  4. ここで[ESC]を1度だけ打ちます。(連打してもいいです。)
  5. [K][S]と打ちます。キーボードショートカットのダイアログが開きます。
4のステップで入力待ちの文字がクリアされます。[半角/全角]→[ESC]の順番です。

格言:ESCはモードを変えてから!

 

強制的に半角にしてENTERする方法

2の段階では[K][S]が変換前の状態でIMEにのこっているので、これを半角に変換して確定すればRevitはコマンドを受け付けてくれます。
  1. IMEを全角モードにし、Revitのビューをアクティブにし、いったん何らかの要素を選択して、ESCで選択を解除。
  2. [K]キー[S]キーと連続で打ちます。しかし何も変化がありません。
  3. [F9][F8]を連続でを押して、[ENTER]
    • キーボードショートカットのダイアログが開きます。
    • モードが全角のままであることを確認します。
この方法が最終的には一番手数が少ないのではないかと思います。

Fnキーはモードに左右されない

英数字キーはどうしてもIMEの変換モードから逃れることができません。一方、キーボードの上部に並ぶファンクションキーは変換モードに左右されません。
  • Fn
  • CTRL + Fn
  • SHIFT + Fn
  • CTRL + SHIFT + Fn
が登録できます。Fn単体だと、システムで予約済みのものが多いのですが、CTRLやSHIFTと組み合わせることでかなり多くのショートカットを登録することができます。

一番大事なことは右下のIMEのモードには常に気を付けていることです。おかしいな?と思ったら、タスクバーの[あ]と[A]と[A]によく気を付けてください。

2018年10月21日日曜日

マスとマス床(1)

元はといえば…

マスというと自由な形状入力というのが最近のマスですが、そもそもマスは初期のRevitでは建物の大まかな形状とボリュームチェックを目的としたものでした。今回はそのころを思い出して、マスの使い方ついて練習してみましょう。

マスの基本

まずは建築テンプレートを使って、簡単にマスプランを作成します。

  1. [立面図}>[南]を開き、レベルを追加。
    レベル3,4を追加
  2. [平面図]>[レベル1]を開く。
  3. [マス&外構]>[マス作成]。警告が表示された場合は[閉じる]。
  4. [ファミリをロードしますか。]に[はい]と答えて、MetricLibraryの[マス]フォルダから ボックス.rfa をロードし配置。サイズを変更。
  5. 配置したボックスのタイプ名を用途Aに変更。
  6. コピーして、適当に配置し、タイプを複製し、名前を 用途B にする。
  7. 同様に円柱.rfaを配置して用途Cというタイプ名にする。

マスの結合

用途Bのボックスと、用途Cの円柱を結合して、円柱を勝たせます。
  1. [修正]>[ジオメトリ]>[結合]で円柱とボックスを選択。
  2. 円柱が負けているようならば、[結合順序を切り替え]る。
    結合を使えば自由に形状を作成できる

高さの調整

マスの高さを調整します。
  1. [立面図}>[南]を開き、用途Bをレベル3まで、用途Aと用途Cをレベル4まで引き上げる。
    天端はレベルに一致させる
  2. 3Dで確認する。
    3Dでマス形状を確認

マス床

マスにレベルを設定してマス床を作成します。
  1. マスをすべて選択。
  2. [修正|マス]>[モデル]>[マス床]
  3. レベル1~4を選択しOK
    マス床のレベルを設定
  4. マス床が作成されたことを確認。
一番上の面にはマス床は作成されません。パラペットの分上に伸ばしたい場合は、個別に選択して、最上レベルを選択を解除します。

マスのインスタンスプロパティ

マス床を作成したことで、床面積を計測できます。マスを選択してプロパティを確認します。
床面積が計算されている

マス床のインスタンスプロパティ

マス床の一つを選択し、インスタンスプロパティに着目します。
床面積はもちろん、元のマスのパラメータもマス床のパラメータになっています。
マス床はマスのプロパティを引き継ぐ

これらのパラメータを使えば、下の図のような集計表が容易に作成できます。
用途別の集計表
インプレイスマスを使えばもっと自由な形状を作成できます。またマスはADS-BTと組み合わせての日影計算にも適しています。
インプレイスマスならば形状は自由自在

2018年10月14日日曜日

繰返詳細コンポーネント

詳細コンポーネント

折半の屋根断面や、LGSのスタッドなどの断面を詳細コンポーネントを使って表現することができます。詳細コンポーネントは2Dファミリですが使い方によっては作業を効率化することができます。
折板(ヨドルーフ166ハゼを参考にしました)
さらに、この詳細コンポーネントを、繰り返し詳細コンポーネントにすれば、ある一定の間隔で詳細コンポーネントを繰り返します。
繰り返しコンポーネント

作り方

まず詳細コンポーネントファミリを作成します。

  1. [ファイル]>[新規作成]>[ファミリ]で「詳細項目(メートル単位).rft」を選択。
  2. 必要な部分だけの詳細を、詳細線分を使用して作成します。
    繰り返し部分を作成
  3. 名前を付けて保存し、プロジェクトにロードします。
  4. [注釈]>[詳細]>[繰返詳細コンポーネント]
  5. [タイプを編集]をクリック。
  6. タイプを複製して新たに作成し、プロパティを設定します。
    繰り返し詳細コンポーネントの設定
    • [詳細図]には作成した詳細コンポーネントを設定
    • [レイアウト]は固定間隔
    • [間隔]は繰り返しの幅
    • [詳細図の回転]は90°反時計回り
  7. [OK]
  8. 2点をクリックして配置してみます。
たとえば、屋根だけでは断面図として物足りないという場合などは、詳細コンポーネントを使って表現を補完することができます。

メジャーとして利用

たとえばタイル割を考えるときには下の図のような詳細コンポーネントを作成し、
下の図ようなタイプを設定すれば
タイル割のメジャー
45二丁掛けのタイルの割付にも役に立ちます。
繰り返しコンポーネントは線分と同様に扱える

スタッドにも

詳細コンポーネントでスタッドを作成し
繰り返しコンポーネントとしてタイプを作成すれば
455mmピッチ
壁と合わせて以下のように表示することができます。繰り返しコンポーネントは線と同じ扱いなので、壁を選択すれば簡単に配置できますし、[要素を分割]で分割したり、[トリム]も簡単です。
コーナーには詳細コンポーネントを単独で配置しています

工夫次第で様々な使い方ができます。