2023年7月30日日曜日

回路命名規則(スキーム)

自分で設定する命名規則(スキーム)

前回は標準の命名規則について説明しました。さらに、いくつかのパラメータを組み合わせて、自分で命名規則を作ることができます。

サンプルファイルrme_advanced_sample_project.rvtを開いて見ていきましょう。

回路命名規則(スキーム)

管理タブ>設定パネル>MEP設定▼>電気設定 で左側のペインで回路命名規則をクリックします。なお、訳語がばらついていますが、ここでは規則=スキームと解釈してください。

管理>設定>MEP設定>電気設定
左下の「新しいスキーム」ボタンをクリック
新しいスキームボタン
すると、次のようなダイアログボックスが表示されます。
回路命名スキームダイアログボックス

このダイアログボックスからわかるように、集計表やタグにみられる結合パラメータと同じ仕組みで回路命名規則を作成することができます。使用できるパラメータは回路のパラメータですが、共有パラメータも追加することができます。

スロットのインデックス/回路命名規則のインデックス

スロットのインデックスは盤のポールブレーカの番号です。スペアやスペースに割り当てたブレーカスロットは無視して番号が振られます。次のような回路命名規則を作成し、スロットという名前を付けて保存し、

スロットのインデックスを使用した命名スキーム

LP-2に割り当てると

作成した「スロット」命名スキームが選択可能になる

LP-2のパネル集計表では、回路番号は次のように設定されます。

14番19番スロットが欠番に

スペースが割り当てられているスロットに着目してください。14番と19番スロットは欠番になっています。

一方、回路命名規則のインデックスを使用して次のような命名スキームを作成し

回路命名規則のインデックスを使用したスキームを作成

LP-2に割り当てると


LP-2のパネル集計表では、回路番号は次のように設定されます。


1番から18番まで欠番なく、上から順番に番号が割り振られます。この「回路命名規則のインデックス」は、前回説明した標準的な番号付けと同じです。

システムタイプ/パネル/フレーム/定格/極数/負荷の名前/負荷分類の省略形/電圧

これらはいずれも回路のプロパティに同じパラメータがあり、その値を回路名に反映させることができます。たとえば電圧と回路命名規則のインデックスを組み合わせて次のような命名スキームを作成すると


回路番号は次のようになります。

電圧と回路命名規則のインデックスの組み合わせ

負荷分類の省略形とは

負荷分類に省略形を設定することができます。管理タブ>設定パネル>電気設定▼>負荷分類で、負荷分類だいロアぐボックスを開きます。

負荷分類

右側に「省略形」の欄があり、ここに負荷分類を識別する省略記号を設定します。たとえは照明ならば「L」、電力ならば「P」、その他は「O」などとするとよいでしょう。これを利用すると、回路の負荷を回路番号から認識できるようになります。

次のような命名規則を作成し

LP-2に割り当てると、回路番号は次のようになります。

プロジェクト別とは

こうして、独自に回路命名スキームを作成した上で、プロジェクトとして基本的に使用する回路命名スキームを設定します。

電気設定ダイアログボックスの回路命名規則で、一番上の欄の「プロジェクト別ー回路命名スキーム」で選択します。

プロジェクト別回路命名スキームの設定
そして、各パネルにおいて「プロジェクト別」を指定します。
プロジェクト別

Revitにおいて回路番号はパネルごとに自動で設定してくれるので、面倒な回路番号の管理から設計者は解放されます。任意の番号を割り当てることはできませんが、Revitを使用する以上は、その機能を最大限活用するほうが得策です。

2023年7月17日月曜日

回路番号

回路番号の命名規則

Revitの電気回路の回路番号はRevitが自動的に割り当てますが、その番号はには命名規則があります。また番号はパネル(=盤・電気設備ファミリ)ごとに設定されます。番号はパネルに配置される極ブレーカのインデックスが反映されるので、番号を並べ替えはパネル集計表で行います。まずは標準的な命名規則を押えましょう。

※ここでは盤・電気設備ファミリのことを「パネル」と呼ぶことにします。

サンプルモデルで確かめよう

Revitに標準添付されている、rme_advanced_sample_project.rvtを使って、回路名がどのように設定できるのかを探ってみましょう。Revit2024ではこのサンプルプロジェクトが廃止されていますので、2023以前のサンプルファイルをアップグレードするとよいでしょう。

  1. ファイル>開く>サンプルファイル で「rme_advanced_sample_project.rvt」を選択して開く。
  2. プロジェクトブラウザ>ビュー>Design>Power>平面図(Floor Plan)>Level 2 - Power Planを開く。
  3. 表示タブ>ウィンドウパネル>非アクティブを閉じる で他のビューを閉じます。
  4. 右上の通り芯5-6,A-B間のパネル「LP-2」を選択
  5. 修正|電気設備タブ>電気パネル>パネル集計表を編集
  6. 表示タブ>ウィンドウパネル>タイルビュー
  7. 平面図をアクティブにし、LP-2を選択

標準的な命名規則

パネルのインスタンスプロパティ「回路命名規則」でパネルに接続される回路名の命名規則を設定します。標準的には次の規則があります。
回路命名規則
ひとつずつ見ていきましょう。変更するたびにパネル集計表で回路名がどのようになるか確認してください。

接頭辞付き

回路の名前はパネルのインスタンスパラメータ「回路の接頭辞」「回路の接頭辞セパレータ」「連番(回路命名規則のインデックス)」となります。実際に
回路の接頭辞:L
回路の接頭辞セパレータ:-
パネルのインスタンスパラメータ

と設定すると、パネル集計表の回路名は次のようになります。
回路の接頭辞L+回路の接頭辞セパレータ-+インデックス

標準

回路命名規則のインデックスのみの表示となります。
インデックスのみ

パネル名

「パネル名」+「回路の接頭辞セパレータ」+「インデックス」となります。

パネル名が「LP-2」なので、セパレータの「-」、インデックスと続きます。
パネル名-インデックス

相別

「相名称」+「インデックス」。

相の名称はA、B、C以外の名前を付けることができます。
管理タブ>設定パネル>MEP設定▼>電気設定で一般を選択します。

プロジェクト別

上記の標準の命名規則ではなく、独自にパラメータの組み合わせを設定して命名規則を作成し、プロジェクトの標準として割り当てた規則に従います。
次回は独自の命名規則の作り方について説明します。

2023年6月10日土曜日

地形ソリッド演習(2)

道路

前回に引き続き、同じファイルを使用して計画地盤を形成していきます。まずは道路を追加します。

道路の整地

道路作成は、地形ソリッドに形状編集の「分割線を追加」を使えば簡単です。

  1. 平面図>設計GLを表示
  2. フェーズフィルタを完全表示、フェーズを「新しい建設」に設定
  3. まず詳細線分を使って、大体の形状をスケッチします。道路幅を4mとして次のようにスケッチします。
    道路をスケッチ

  4. 地形ソリッドを選択し、形状編集パネル>分割線を追加
  5. 次のように道路の両端に分割線を作成

  6. マウスカーソルの位置には、カーソル下の地形ソリッドの高さが表示されています。だいたい道路の中央あたりにマウスを移動すると、左は約1000、右は約4000となります。

  7. 形状編集>サブ要素を修正 をクリックし、分割線の上下の両端をクリックして、それぞれ1000,4000とします。

  8. 分割線内の点を削除します。

  9. 形状編集パネル>分割線を追加で傾斜した道路の両側の線を作成します。この時分割線の両端を垂直の分割線上に配置します。

  10. 分割線内の点を削除します。

  11. 3Dビュー>計画地盤で状況を確認します。

  12. 地盤を選択して、切土盛土のプロパティを確認

道路の作成

道路を別の地形として作成します。
  1. 平面図>設計GLを表示
  2. マス&外構タブ>外交作成パネル>地形ソリッド
  3. タイプセレクタから「アスファルト仕上げ - 200 mm_150 路盤」を選択
  4. 基準レベルを「設計GL」、基準レベルオフセットを「1000」としてスケッチします。

  5. モード>✔をクリックし、編集を終了します。そうすると地形が重なっているというエラーが表示されます。
  6. 3Dビュー>計画地盤
  7. 修正タブ>ジオメトリパネル>切り取りを選択し、計画地盤→道路の順番でクリックします。計画地盤が切り取られたことを確認してください。

  8. 作成した道路を選択し、名前を「道路1」とする。
  9. 同様に4000の位置の道路も作成します。

  10. 道路の名前を「道路2」とする。
  11. 平面図>設計GLを表示
  12. 設計GL+1000で、残りの傾斜した道路をスケッチ

  13. モード>✔をクリックし、編集を終了します。エラーが表示されますが、気にせず形状編集パネルのサブ要素を編集をクリック
  14. 右の2つのコーナーの高さを4000とする。

  15. 修正をクリック
  16. 他の道路と同様に、切り取りを使って計画地盤から道路を切り取る
  17. 3Dビュー>計画地盤で形状を確認します。

  18. 道路の名前を「道路3」とする。
  19. 切土盛土のパラメータの値が変化していることを確認します。

計画敷地の整地

計画敷地を整地します。高さを上の道路に合わせて4000とします。
  1. 平面図>設計GLを表示
  2. 詳細線分で計画敷地の形状をスケッチします。

  3. 計画地盤を選択し、形状編集パネル>分割線を追加 で作成したスケッチライン通りに分割線を作成
  4. 分割線の端部に4000と設定し、敷地内の点を削除


  5. 3Dビュー>計画地盤で形状を確認します。

地盤面のときはサーフェスで、点と点のつながりをコントロールできませんでした。地形ソリッドの場合は、分割線を使うことで点と点のつながりをコントロールできるようになりました。地形ソリッドを使うときは、分割線をうまく使いましょう。

2023年6月3日土曜日

地形ソリッド演習(1)

地形ソリッドの練習

地形ソリッドを使って次の図のような斜面の計画地を作りながら、地形ソリッドの取り扱い方を習得しましょう。

過去の記事では舗装を利用して、少々無理をして作成していましたが、地形ソリッドおよび2024 で拡張された切り取りの機能を使えばより簡単に実現できます。


演習1~既存地盤と計画地盤の作成

演習1-1~基本の地形ソリッドを作成

既存地盤として緩やかな斜面を作成します。

  1. Revit2024を起動し、「建築テンプレート」で新規プロジェクトを作成する。
  2. 平面図>設計GLのビューを開く
  3. マス&外構タブ>地形ソリッド>スケッチから作成
    1. タイプセレクタで「草原地帯-1200mm」を選択
    2. おおよそ 15m×30mの矩形を描画
    3. モードパネル>✔
  4. 3Dビューで作成した地形ソリッドを表示します。
    1. ビューコントロールバーで、2024から新たに追加された「テクスチャ」を選択

演習1-2~高さの設定

作成した直後の地形ソリッドは平坦なので、これに0mから3mまでの勾配をつけていきます。今回は内部原点=BMとして考えます。

  1. 平面図>設計GLのビューを開く
  2. 作成した地形ソリッドを選択
  3. 修正|地形ソリッドタブ>形状編集パネル>点を追加
    1. 点を追加パネル>高さ基準を内部原点
    2. 点を追加パネル>高さの値を500
    3. 図のようにエッジからエッジに複数の点を作成する


    4. 点を追加パネル>高さの値を1000
    5. 図のように点を追加する

    6. これを繰り返して500ずつ高さを上げながら4500まで追加

  4. 形状編集パネル>サブ要素を修正
    1. 右端のコーナーの点を選択し、表示された0をクリックし、5000と入力

    2. 同様に右下の点も5000に
  5. 3Dビューで作成した地形ソリッドを表示して形状を確認する

演習1-3~整地

作成した地形ソリッドの構築フェーズを既存に修正し、整地コマンドを使用して計画地盤を作成します。

  1. 作成した地形ソリッドを選択し、パラメータ「名前」を既存地盤とします。
  2. 構築フェーズを「既設」に設定。この時点で地盤の表示はグレーになります。

  3. マス&外構タブ>解析パネル>整地
    1. 次のダイアログボックスでは上側を選択します。

    2. 作成した既存地盤の地形ソリッドを選択
    3. 修正をクリック
  4. これにより、次のことが起こります。
    • 選択した既存の地形ソリッドの解体フェーズが「新しい建設」になる
    • 既存地盤と同じ地形ソリッドが作成され、構築フェーズが「新しい建設」「解体フェーズ」が「なし」に設定される。
  5. 現在のビューの名前を「既存地盤」としフェーズフィルタを完全表示、フェーズを既設に設定

  6. このビューを複製し、名前を「計画地盤」、フェーズを「新しい建設」に設定
  7. 表示されている地形ソリッドを選択して、名前を「計画地盤」に変更。切土盛土関連のプロパティが表示されていることを確認する。

これで準備完了です。次回はこの計画地盤に盛土・切土を行って平たんな地面を作成し、手見ましょう。

2023年5月13日土曜日

鉛直ブレースを伏図に表示するには?

鉛直ブレース

次の図のように1通りと2通りに鉛直ブレースがある場合・・・

1通りと2通りに鉛直ブレース

構造伏図(見上げ・見下げ)において、鉛直ブレースを次の図のように表示することができます。

破線がブレースを示している

表示方法は「平行線」と「斜線」があります。上の図は「平行線」で、下の図は「斜線」です。

「斜線」で表示

いずれもビューの詳細レベルが「簡略」の場合に、実際のジオメトリではなく記号でブレースを表示します。

このような表示を実現するには、ブレースファミリ、プロジェクトの設定の両方について条件を満たす必要があります。

ブレースファミリの設定

記号表現

ブレースファミリにおいて、ファミリの記号表現を「プロジェクト設定から」に設定します。

ファミリパラメータ

プロジェクトの設定

平面図ビュー内のブレース記号ファミリをロードしておく

「平面図ビュー内のブレース記号」カテゴリのファミリを作成してロードしておきます。メトリックライブラリにサンプルがあるので、まずはこれらのファミリをロードしておきます。

注釈>構造のフォルダにある
平面図ビュー内のブレース記号ファミリには、「表現タイプ」ファミリパラメータがあり、「平行線」「斜線」「キッカーブレース」が選択できます。


構造設定

構造設定のブレース記号の設定で、

  • 平行線または斜線を選択
  • 「上のブレースを表示」「下のブレースを表示」の記号に、平行線または斜線の平面図ビュー内のブレース記号ファミリが表示されるので選択する
  • 上・下とはビューの関連したレベルよりも上にあるブレースを表示するか、下にあるブレースを表示するかを選択します。構造伏せ図を見上げで作成している場合は上を選択します。
    構造設定

構造用途

ブレースの構造用途を「鉛直ブレース」に設定します。

構造用途を鉛直ブレースに

表示/グラフィックスの上書き

伏図において、鉛直ブレースは記号として表現するので、構造フレームのサブカテゴリ「鉛直ブレース」は非表示とします。
伏図において鉛直ブレースを非表示にする
また、注釈カテゴリタブの「平面図ビュー内のブレース記号」の表示がオンであることを確認して、適切な表示設定をします。
平面図ビュー内のブレース記号

ビューの詳細レベル

簡略

これらの条件がそろうと、伏図において冒頭に掲げたような伏図表現が可能になります。

方杖の表示

キッカーブレース(方杖)についてもまた記号表現が可能で、次のようなに方杖を作成し、構造用途を「キッカーブレース」に設定します。

方杖の構造用途をキッカーブレースとする

伏図では方杖の天端に記号が作成されます。

キッカーブレース(方杖)の記号表現