【第1回】脱・迷宮化!モデルの「断捨離」
計画段階のBIMモデルを作成していて、こんなストレスを感じたことはありませんか?
- 重くて動かない
- 初期段階なのに細かく作り込みすぎてデータが肥大化している
- 修正が手間すぎる
- 独自の共有パラメータや設定が複雑で、どこを触ればいいか迷う
- データが合わない
- 図面の文字とプロパティの値がズレてしまう
近年のBIMは、最初からモデルもプロパティも細かく作り込みすぎる「過剰表現」に陥りがちだと感じています。これがデータの迷宮化を招く一因となっています。
しかし、Revitは製造用の詳細モデルを作るためだけのツールではなく、計画段階で本当に必要なのも、細部まで作り込まれたリアルな3D形状ではないはずです。- 過剰な3D形状(幾何ディテール)
- 乱立する共有パラメータ
- 「図面に文字を直書きする」習慣
手書き時代はどうだったか
昔の手書き図面を思い出してみました。
線数は少なくシンプルですが、必要な情報が美しく整い、変更にも柔軟に対応できていました。
「データは厳格に、形状はシンプルに」
これこそが、AIやクラウド(Forma等)と連携するこれからの時代に求められるBIMのひとつの姿ではないでしょうか。図面はモデルデータを可視化した「結果(ビュー)」に過ぎません。過剰な幾何形状を追うのを一度やめて、正しくプロパティを管理することに注力してみる。
そんな試みとして、Revit標準添付の「サンプル意匠.rvt」を、この思想のもとでゼロからモデリングし直してみました。
サンプルモデルの無料配布(Revit 2026版)
| サンプル意匠.rvtを再構築 |
このモデルは特別なアドオンアプリを一切使わず、Revitの「標準機能のみ」で作成しています。使用したテンプレートも、標準添付の「建築テンプレート」そのものです。もちろんファミリもシンプルであることを第一として私が新たに作成したので自由にコピーしていただいてかまいません。
| 形状はシンプルに保つ |
私自身、試行錯誤を重ねる中で「Revitが本来持っているソフトウェアの設計思想に素直に従い、我流のルールや過剰な作り込みを排除するだけで、BIMはこんなにも軽快で快適になるのか」と驚きました。
まだまだ模索中ではありますが、ビュー、集計表、シートなど、Revit本来の趣旨に沿って丁寧に作成したつもりです。まずはデータをお手元にダウンロードいただき、モデルを自由に触ってみていただければ幸いです。今後改定を進めていく予定です。
[ 📥 サンプルモデル(Revit 2026)をダウンロードする ]
リンクをクリックし、右上の[ダウンロード]ボタンでデータをダウンロードできます。
この「脱・迷宮化」を実現するための具体的なノウハウを全4回でお届けします。次回からは、このサンプルデータ内の具体的な工夫や見どころ(図面表現・ファミリ・パラメータの扱い方)を順番に解説していきます。