2025年6月1日日曜日

シート間で位置合わせ(v2026新機能)

Revit2026で解決

複数のシートに平面図を配置して、その通り芯の交点の位置を一致させたい、というニーズにこたえるため、Revit2026には新たに「位置を保存」の機能をが追加されました。使い方をマスターしましょう!

ビューポートの位置を保存する

標準添付されている「サンプル意匠.rvt」を開いて、その手順を確認しましょう。

  1. ファイル>開く>サンプルファイル
  2. サンプル意匠.rvtを開く
  3. プロジェクトブラウザ>シート>実施図>1001 - 平面図(1)を開く
  4. 左側の"1 - 平面図 ピット" を選択
  5. 配置とビューパネル>ビューのアンカーで"ビューの原点"を選択
  6. 配置とビューパネル>位置を保存 をクリック
    位置を保存

  7. ビューの位置保存ダイアログボックスで、名前を「平面図左」と入力しOK
    ビューの位置に名前を付ける


  8. 同様に、右側のビュー"2 - 平面図1階"を選択し、ビューの位置を"平面図右”として保存する。

異なるシートでビューの位置を合わせる

  1. プロジェクトブラウザ>シート>実施図>1002 - 平面図(2)を開く
  2. 左側の"1- 平面図 基準階"を選択
  3. 配置とビューパネル>保存位置から平面図左を選択
    保存位置を選択

  4. 同様に右側のビューを選択し、保存位置で"平面図右"を選択
  5. 二つのシート間で、通り芯の位置が一致していることを確認する
    二つのシートでビューの通り芯の位置が一致している

自動?レイアウト

自動というほどのものでもないのですが、あらかじめ位置を指定してビューをレイアウトすることもできます。
  1. プロジェクトブラウザ>ビュー>建築>10 平面>平面図>平面図 5階を選択
  2. ビューのプロパティでシート状のビューの位置グループ>保存位置で"平面図左"を選択。
    位置を指定


  3. 同様に平面図 6階の保存位置を"平面図 右"に設定。
  4. プロジェクトブラウザ>シート>実施図>1002 平面図(2)を右クリック>シートを複製>空のシートを複製
  5. 作成されたシートに平面図 5階と平面図 6階をそれぞれドラッグ&ドロップする
  6. ビューが指定された位置に自動的にレイアウトされることを確認してください。
    各ビューは指定した位置にレイアウトされる

位置の編集

保存した位置を移動することができます。
  1. プロジェクトブラウザ>シート>実施図>1001 - 平面図(1)を開く
  2. 左側の1-平面図 ピットを選択
  3. 配置とビューパネル>位置を編集

  4. この時点でビューには5つの■が表示され、その一つかオレンジ色になっています。オレンジ色の■は現時点でのビューのアンカーを示しており、各■をクリックすることでビューのアンカーを変更することができます。今回はビューのアンカーは変更しません。
    ビューのアンカー

  5. ビューを移動します。
    ビューを移動

  6. ビューの位置を編集パネル>✔終了
  7. 保存された位置を更新ダイアログボックスが表示されます。保存位置「平面図左」を割り当てた他のビューの位置も更新してしまいますよ、という警告なのでOKをクリック。
    OKを押して次へ進む

  8. 1002 - 平面図(2)や1002 (1)-平面図(2)のレイアウトが更新されていることを確認する。
    他のシートでも位置が更新されている

保存位置の名前の変更

保存位置の名前の変更や、割り当てられたビューの数は位置を管理で行えます。

  1. プロジェクトブラウザ>シート>実施図>1001 - 平面図(1)を開く
  2. 左側の1-平面図 ピットを選択
  3. 配置とビューパネル>位置を管理

このダイアログで、名前変更、削除、割り当てられたビューの数の確認ができます。

2025年5月11日日曜日

建築工事標準詳細図(2-11) ~幅木

製図ビューの縮尺を変更しました

建築工事標準詳細図シリーズ第6回はシート番号2-11の幅木をいろいろと作成してみました。

幅木のモデル

ですがその前に、今まで作成した製図ビュー(詳細図)の縮尺が間違っていたことに気が付きました。1/10で作成していた製図ビューをすべて1/5に修正して再度シートにレイアウトしていますのでサンプルプロジェクトをダウンロードしてご確認ください。

尺度を修正してシートを再作成しました
サンプルプロジェクトのダウンロード

幅木

幅木は壁スイープ/リビールで作成しています。壁のスイープ/リビールは立面ビュー、断面ビュー、3Dビューでしか作成することはできないなど不便な面もありますが、一方で開口部(ドア、窓など)によって壁と一体で切り欠かれ、インスタンスパラメータ"長さ"も開口部をひき去った値となるなど便利な面も多々あります。

ビニル幅木の例

入り幅木

②の「ビニル床シート立ち上げ幅木」は壁の仕上面から壁内に入り込む入り幅木の形状になっています。

10mm入り込んでいる幅木

この形状はスイープとリビールを使って作成できます。リビールで壁を削っておいて、同じ位置にスイープを配置します。
スイープとリビールの合わせ技で

スイープのジオメトリの位置をオフセットするために、インスタンスパラメータ"側面オフセット"を調整します。
側面オフセットでジオメトリの位置を調整

木製幅木

④の木製幅木は壁仕上面と同面で幅木を納めて、8㎜の目透かしを取っています。

目透かし8mmをモデリングするのか?

これをモデリングするにも、リビールで壁の裾を切り欠いたうえで、スイープで幅木を作成すればよいです。
こんなこともできるが、やりすぎかも。。。

ただ、実際にここまで凝ったモデルを作ると修正手間も大変なので、リビールは省略して、ディテールシートと合わせて運用するのが現実的かもしれませんね。

プロファイル

スイープもリビールもプロファイルが必要です。今回作成したプロファイルは以下のファミリです。


このうち2-02のプロファイルの用途が「壁の化粧目地」で


その他は壁のスイープです。


こうしてプロファイルの用途を限定しておくと、設定時に比較的簡単に目的のプロファイルを発見できます。

ご利用についてのお願い

ファミリも製図ビューも、サンプルファイル内の要素は、なんでも自由に利用していただいて結構ですが、何があっても責任は一切負いませんので自己責任でご利用ください

2025年5月4日日曜日

建築工事標準詳細図(2-02)~石と打放し

石と打放しのおさまり

建築工事標準詳細図(2-02)は外壁と内壁の石のおさまりと、コンクリート打放し用の各種の目地について記載されています。

石のおさまりと打放しの納まり

サンプルプロジェクトのダウンロード

今回も製図ビューと、対応する壁タイプを作成しています。

壁の領域分割・結合とリビール

壁タイプ「2-02-13 吸音材の上ガラスクロス張り」は、下端が入り幅木のようなおさまりになっています。

-13 吸音材の上ガラスクロス張り

これを実現するにはいくつかの方法がありますが、今回はH=100 と想定して

  • 壁のリビール
  • 壁の領域分割と結合

の合わせ技で実装しました。

壁のリビールだけだと?

吸音材の厚さが25mmなので100mmx25mmのプロファイル「ボイド幅木:100x25」を作成してプロジェクトにロードします。

リビール用のプロファイル

次に壁タイプのアセンブリを編集ダイアログボックスで、ビューを断面に設定し[壁リビール]ボタンをクリックして、プロファイル「ボイド幅木:100x25」を外側下端に配置します。

壁の下端にリビールを追加する

この状態では断面はいいのですが、3Dビューで見るとリビールした部分の仕上が吸音材のマテリアルが表示されます。

矢印の位置のマテリアルが??

これは仕上の吸音材のレイヤをリビールしたので、「薄皮1枚」だけ吸音材が表示されているということだと思われます。

そこで、いったんリビールを解除して、仕上レイヤの領域を下端から100mmで分割し、構造体と結合しコンクリートのマテリアルを割り当てたうえでリビールを配置すれば見た目も問題ありません。

  1. 壁のアセンブリを編集ダイアログボックスを開く
  2. プレビューで断面を表示
  3. [壁リビール]ボタンを押して、壁のリビールを削除
  4. [領域を分割]ボタンをクリックし、仕上のレイヤを下端から100mmで分割
    外面をマウスでなぞって仮寸法が100になったらクリック

  5. [領域を結合]ボタンをクリックし、仕上と躯体の境界上にマウスを移動し、アイコンが左向きの矢印になったらクリックし、構造レイヤと結合する。

  6. このようになる

  7. [壁リビール]ボタンを押して、再度壁のリビールを設定

こうすると、幅木の部分に構造体レイヤのマテリアルが表示されます。
幅木部分に構造体のマテリアルが表示される


この場合、高さはH=100、かつ仕上レイヤの厚さ=25に固定されますが、メンテナンスなしでこの形状を保ってくれるので、高さや仕上レイヤの厚さが一律であれば便利な機能です。

ご利用についてのお願い

ファミリも製図ビューも、サンプルファイル内の要素は、なんでも自由に利用していただいて結構ですが、何があっても責任は一切負いませんので自己責任でご利用ください

2025年4月27日日曜日

建築工事標準詳細図(2-01)~内外装タイル

内外装タイル

建築工事標準詳細図の2-01は壁仕上のうちタイルについて、標準的なおさまりの詳細が記載してあります。今回はタイルの壁タイプを作成してみました。

2-01 壁:仕上げ:内外装タイル

 サンプルプロジェクトのダウンロードはこちら

今回留意した点は以下の点です

  • 壁タイプのレイヤの構成
  • 誘発目地と伸縮目地

壁のレイヤについて

壁のレイヤは、原則として次の要素に分けてみました。

  1. タイル+張付けモルタルや接着剤
  2. 下張り(GB-S、GB-SのGL工法、モルタル下塗りなど)
  3. 躯体とふかし

それぞれのレイヤにマテリアルを作成して設定しています。マテリアルの外観アセットは「内装タイル100x50馬目地」「外装タイル100x50馬目地」「外装タイル100x100芋目地」で統一しています。詳細はマテリアルエディタで各マテリアルをご確認ください。マテリアルクラスは「外装タイル」「内装タイル」です。

三種類の外観アセットを使用

床同様にタイプ名は詳細番号とタイトル名とし、タイプパラメータ「説明」に詳細番号の部分を除いた名称を設定し、マルチカテゴリタグで表示しています。

タイププロパティ「説明」を活用


目地

伸縮調整目地とひび割れ誘発目地については壁スイープを使用しました。それぞれにプロファイルを作成して壁スイープタイプとしました。サブカテゴリはどちらも「目地」としています。タイプパラメータ「壁の欠込み」をオンにしているため、壁を切り欠きます。オフにすれば壁は切り欠かれないので、尺度によってはサブカテゴリ「壁/目地」をオフにして表示を調整してもいいでしょう。

壁のサブカテゴリ「幅木」をオフにすると壁が欠き込まれているのがわかる

タイプパラメータ「挿入による切断」をオフにしているので、開口部にかかる場合は、開口部と交差している部分が切り取られます。

窓やドアの開口部では壁スイープが切り欠かれる

またタイプパラメータ「説明」に簡単な名称を設定し、マルチカテゴリタグで表記しています。壁スイープはプロジェクト標準の転送で他のプロジェクトにプロファイルごと転送できます。

ご利用についてのお願い

ファミリも製図ビューも、サンプルファイル内の要素は、なんでも自由に利用していただいて結構ですが、何があっても責任は一切負いませんので自己責任でご利用ください

2025年4月20日日曜日

建築工事標準詳細図(1-31)~屋内防水

屋内防水
屋内防水のサンプル

屋内防水のサンプルを作成してみました。作成したのは

  • 壁と重ね壁のタイプ
  • 床タイプ
  • 吹き出し(詳細図)

などです。今回はモデリングだけではなく、吹き出しの使い方についても参考にしていただけると幸いです。

サンプルファイルのダウンロードはこちらから

重ね壁は便利

防水層の立ち上がりはH=300までです。そこで、H=300 を境に上下で壁タイプを作成し、重ね壁の構成壁タイプに取り込みました。重ね壁にすることで、防水立上りの壁の高さを変更しやすくしています。

防水立上りの部分と上部で重ね壁に

壁厚が一定ならば領域分割も一手

1-31-1のように、防水立上り部分と上部の壁で厚さが変わらないような壁であれば、重ね壁ではなく標準壁として作成することもできます。プロジェクトの壁タイプには「1-31-1 屋内防水(アスファルト防水)」というタイプがあります。この構造を見てみると次のように領域を分割・結合・レイヤを割り当てして作成していることがわかります。

領域を分割・結合しレイヤを割り当てる

ただし立ち上がりの高さ(ここではH=300)については、重ね壁同様にタイプを分ける必要はあります。

吹き出しには2種類ある

今回も詳細は別途詳細ビューを作っていますが、いままでの製図ビューではなく、詳細ビューで作成しています。1-01と1-02、1-21ではレベル1のビューの吹き出しタグに「参考」のマークが入っています。

吹き出しタグには「参考」の文字がある

これは「モデルとは直接関係のない製図ビューを参考にしている」という意味で「参照ラベル」と呼ばれるものです。なお参照ラベルは自由に変更できるのでリンクをクリックしてヘルプをご確認ください。

吹き出しの点線の部分を選択しリボンの修正|ビュータブの参照パネルを見てください。ここで参照する製図ビューを変更することができます。

参照する製図ビューは変更できる

このようにして、一つの製図ビューを複数個所(平面でも断面でも)に割り当てることができます。

一方、断面ビュー「1-31-1~3 屋内防水」を表示してみると、同様の吹き出しが配置されています。

一見同じような吹き出しだが・・・

吹き出しの点線部分を選択しても、修正|ビュータブ>参照パネル で参照先のビューを変更することはできません。

参照先は変更できない

同じ吹き出しでも、このビューは詳細ビューというシステムファミリで、モデルベースのビューになります。

モデル表示

1-31-1の吹き出しを選択し、右クリックしてビューに移動を選択します。一見、製図ビューと同様に塗り潰し領域や詳細線分などで詳細図が書かれていますが、ビュープロパティのモデル表示を確認してください。

モデル表示を確認

値が「表示しない」に設定されています。

表示/グラフィックスの上書きを使って、詳細項目カテゴリを非表示にしてみてください。次のような図になるはずです。

詳細項目を非表示にすると…

モデル表示をハーフトーンまたは表示にしてみてください。断面ビューの吹き出しが囲んでいた部分のモデルが表示されます。

モデルが表示される
詳細ビューではこのようにモデルを「下敷き」として、より詳細な情報を詳細項目、詳細線分などで上書きして、最後にモデル表示を「表示しない」とすることでディテールを作り込みます。
モデルを非表示
このようにモデルは表示されていないとはいえ、モデルの断面には違いないので参照先を変更することはできないのです。

1-31-2 屋内防水(塗膜防水)と1-31-3 屋内防水(合成高分子系ルーフィングシート防水屋内保護密着工法)の詳細ビューは、ラスを除いて詳細項目は使用せず直接モデルを表示しています。

ご利用についてのお願い

ファミリも製図ビューも、サンプルファイル内の要素は、なんでも自由に利用していただいて結構ですが、何があっても責任は一切負いませんので自己責任でご利用ください

2025年4月13日日曜日

建築工事標準詳細図(1-21)~トラフ

トラフのサンプルを作ってみた

サンプルファイルのダウンロードはこちら

建築工事標準詳細図の1-21のタイトルは「トラフ」つまり屋内側溝です。

1-21 トラフ

どの範囲をファミリにしようかと考えたのですが、側溝自体は床と壁で作るのが妥当だと思われたので、W150mmの床と壁でまず溝を作りました。壁を上下の床にアタッチすると作りやすいです。

床と壁で側溝を作成

蓋はしま鋼板やグレーチングなどがありますが、受枠まではモデリングせず、受枠を含む範囲で蓋を作成し、床ホストのファミリとしました。カテゴリは造作工事を使用しています。

床と同面になるように配置時に床を切り取るようになっています。床ホストなので外構のU字側溝の蓋には使えませんが、確実に床面に固定することができます。

それに、隠線表示の機能を使えば、溝幅を隠線で表示することができます。

隠線表示でふた→床の順でクリックし、隠線を表示

そして例によって、受枠や取付方法などの詳細は製図ビューに任せることにしました。

詳細は製図ビューで

ご利用上の注意

ファミリや製図ビューは自由にご利用いただいて構いませんが、何かあっても一切責任は取りかねますので、そこらへんはご承知おきの上で自己責任でよろしくお願いします。

2025年4月6日日曜日

建築工事標準詳細図(1-01)~床

床のサンプルを作ってみた

国道交通省官庁営繕が発行している「建築工事標準詳細図(2)」には、床や壁のおさまり詳細図が多数掲載されています。これをRevitでモデリングするとどうなるのか、ということで、利用規約上、複製などは自由にできるようなので、サンプルモデルを作成してみました。

サンプルモデル:床

ダウンロードはこちらから

とりあえず「1-01-1」「1-01-2」について

  • モデル
  • 製図ビュー
  • シート

を作成してみました。

作成条件

  • Revitバージョン:2024
  • 使用したテンプレート:標準添付の建築テンプレートを基準に一部改良
  • 文字フォントとサイズ:原則としてMS UI GOTHIC で1.5mm

作成上留意した点

「Revitは製造モデルを作るためのソフトではない」ということを念頭に、計画段階で使いやすいモデルを考えてみました。なかなかさじ加減が難しいのですが考慮したのは以下のポイントです。
  • モデルはあまり詳細になりすぎないよう、かつおさまりは検討できるように粒度を決めてあります。
  • モデルは1/50程度であとは吹き出し&製図ビューで詳細を表示するようにしています。
  • 製図ビューのスケールはA3使用を前提に1/10(建築工事標準詳細図は1/5)で作成してあります。
  • 新たなパラメータは追加せず、説明やコメントなどのシステムパラメータを使用するようにしています。
  • マテリアルはオートデスクマテリアルライブラリのみで作成しています。
  • その他、Revitの基本機能の使い方の参考になるよう心がけています。

使い方

モデル

モデルはコピペで

サンプルプロジェクトをダウンロードして開き、目的の床を選択しコピー&ペーストで自分のプロジェクトに張り付けてください。点字ブロックなどのファミリも自由にご利用ください。

製図ビュー

製図ビューはビュー挿入で

  1. 挿入タブ>ライブラリからロードパネル>ファイル挿入▼>ビュー挿入
  2. ダウンロードしたサンプルプロジェクトを指定して必要な製図ビューをロードしてください。
    製図ビューとモデルはペアで使うとよい

シート

  • シートのサイズはA3です。
  • シートには各製図ビューの詳細番号を指定して配置しました。
  • タイトルに表示されているのは各製図ビューの「シートのタイトル」パラメータです。
    シート

今後順次モデル化を進めてみようと考えております。